俺らのその後

パワフル6世

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DomSubの遥斗と雛汰

休日の朝編

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遥斗…Dom。カワイイ系執着攻め。美形

雛汰…Sub。平凡。鈍感受け主人公。

━━━━━━━━━━━━━━━

紳士淑女の皆様ご機嫌よう!

私雛汰、知っている方は知っていると思いますが、先日幼なじみの遥斗と結婚致しました!わ~パチパチパチ!!

……嘘です。ごめんなさい。

本当はお付き合い始めました。なんか、これ「冷やし中華始めました」みたいだな。

はっ、話しが逸れてしまった!これが俺の悪い癖っ!てへぺろ!

ごめんなさいごめんなさい!冗談です!許してください!

てか、本題はこれじゃないんだよ。聞いてよ俺の惚気

今ね俺遥斗と同棲してるんだけどぉ、遥斗ってばめちゃめちゃイケメンなの。知ってる?!知らないよね?!ほんとにイケメンなの!!

あげないからな!俺の遥斗だから!

取らない?ならばよし!

んでね、今久々に遥斗の寝顔を堪能しているのですよ~。ムフフ。

遥斗が俺より起きるの遅いなんて滅多にないからね。思う存分見てやるぜ!

って言うのも、今日はお休みなのですよ!遥斗も俺もお休み!だから朝からお家デート?なわけですよ。どうだ、羨ましいだろう?

一緒に生活し始めてから知ったけど、本来遥斗寝起きが悪いらしい。今までは俺を起こさないとって起きてたんだって、いや~ホント俺愛されてんなぁ。

はぁ~、てかほんとに顔がいい。天使かよ。

「ん、んぅ。おはよ。ひなちゃん」

「うわっ、お、おはよう遥斗」

ビビったぁ。バッチリ目あっちゃった。

「ひなちゃん今日もかぁいいねぇ」

「ふぇっ?!」

「zzz」

「って寝るなよ遥斗ー!起きろってばー」

起きたんじゃないのかよぅ。

「やぁだ、もうちょっと寝るぅ。」

このように遥斗は本来朝が弱いらしい。たまにすっごく機嫌悪くて目つきも悪かったりする。そこもまたキュンポイントなんだけどな!ギャップ萌え?ってやつ!

「起きろよーもう、……朝から俺とイチャイチャしてくれるんじゃなかったのかよ。」

「おはようひなちゃん!いい朝だね!ほらひなちゃんギュ~!」

ギューっ

「うひゃっ」

切り替えはっやいな!そんなとこも好きだけどさ。

てか、相変わらずめっちゃいい匂い。シャンプーもリンスもボディーソープも同じの使ってるのになんでだ……?

「ひなちゃんいい匂い~」

「お前の方がいい匂いだし!」

「えへへ、そう?ありがとうひなちゃん」

「お、おう」

あーやばい。心臓バクバクしてきた。もうそろそろ離してもらえるかなって、

「力強?!」

「ひーなーた、〈stay〉だよ」

「ひうっ」

ず、ずりぃよぅ、それは。一気に力入んなくなっちゃったじゃん。……気持ちーし。

「んふふ。ひなちゃんこんな朝から可愛い顔してどーしたの?」

お前のせいだろうが!って言いたいけどそんな言い返す力もでねぇよ。ふにゃふにゃになっちまった。

「朝からイチャイチャするんでしょ?じゃあ、まずは朝ごはん食べよっか」

「んぅ、わかったぁ」

こんなふにゃふにゃな返事になるの恥ずい。でもどうしようもないんだよー

「ん、よっと」

「うひゃあ!」

体浮いた?!って、遥斗やめろ!俺をお姫様抱っこするんじゃない!離せぇー!俺の男としての尊厳がぁ……

あっ、やべ!遥斗結構ガッツリ蹴っちゃった。遥斗怒るかな。

「いてっ、ひーなーたぁー〈stay〉」

「んぅ」

良かった、怒られはしなかった。けど、動けなくなった。くそぅ。

「ん、いい子。このままリビングまで降りるからねぇ」

ベッドの上でのがお願いだとしたらさっきのは命令って感じ。逆らえん。てか、逆らわん方が俺も気持ちぃし。

今の遥斗かっこよかったなぁ。怖かったのは怖かったけど。ちょっとだけ!ちょっとだけだけどな!いっつも可愛いのにコマンド使う時はすっげぇカッコイーの。声も低くなってドキッとする。

もー、ホント好き!遥斗大好き!


「着きましたよーお姫様」

「俺はお姫様じゃないっ!」

遥斗の方がお姫様似合うし!

「否定するのは俺をお姫様抱っこできるようになってからにしてねぇ」

「ぐぬぬ」

鍛える。俺は鍛えるからな!んで早く遥斗をお姫様抱っこできるようになる!首を洗って待っていろ!

「ん、じゃあここで待っててね」

「え?俺も手伝うよ」

「いいって、お姫様は座ってて」

「やだ!俺もなんかしたい!」

遥斗は何かしてあげたいっていうのが強いdomなんだけど、俺は甘やかされるのがすきなSubなんだよね。

でもでも、俺も甘やかされるだけじゃなくてたまには遥斗に何かしてあげたいし、それが出来たらめいっぱい褒めて欲しい!

「ん、じゃあお皿用意してくれる?雛汰〈take〉」

「ん」

んふふ。遥斗ってちょっとしたことでもコマンド使ってくれるからすぐ満たされるんだよね。足りなくなることがない!ホントいいパートナーです!

お皿お皿ーっと、戸棚の手前の白い皿で合ってるかな。

「遥人ーこれで合ってる?」

「そう、それー!よくわかったね。雛汰〈good boy〉」

「あ、あってた?なら良かった。」

ねぇ、気づいた?遥斗ってば、いっつも俺の事『ひなちゃん』って呼ぶのにコマンド使う時だけ『雛汰』って呼び捨てにするの!もう、そこもまたキュンポイント!毎日キュンキュンしすぎて心臓が何個あっても足りない!

「よし、ひなちゃん食べよっか。座って座って~、雛汰〈sit〉だよ~」

「はーい」

「よしよし、よく出来ました。やっぱりひなちゃんはいい子だねぇ。それじゃあひなちゃん、いただきますしよっか」

「んぅ」

あれ、なんか頭ぽわぽわするぅ。ご飯食べるの?いただきますするの?

「ありゃ、コマンド使いすぎちゃったかな。サブスペース入りかけてる?入ってくれるのはうれしいんだけど、あんまり入りすぎも良くないよねぇ。ひなちゃーん戻っておいでー」

「ん、んぅ」

遥斗が戻って来いって言ってる。でもどこに戻るの?まあ、いっかぁ、これふわふわして気持ちーし。

「んー、これはしばらく時間かかりそうだな。じゃあ、ひなちゃんアーン」

「ん、あー」

パクっ、ムグムグ

「うまっ!」

やっば、相変わらずまじで美味い。魔法でも使ってんの勝手ぐらい美味い。

「おっ、ひなちゃん帰ってきたね。おかえり。」

「……ただいま。」

恥っず!ご飯で意識ハッキリするって何?!食いしん坊かよ俺!

でも、まじで美味いんだって!ミートソースとチーズのホットサンドなんだけど、ミートソースは遥斗の手作りで、チーズがめちゃめちゃ合うの!シンプルだけどめちゃくちゃ美味しい!

「ほらひなちゃんもう一口」

「じ、自分で食べれるから!」

だから恥ずいんだって。同い年の男に食べさせてもらうって何?しかもイケメンに。俺前世でどんな徳積んだの?前世の俺、ありがとう!

「えー、お願いひなちゃんアーンさせて?」

「し、仕方ないなぁ」

仕方ないなぁじゃねーよ俺!本来はこっちが頼む側だろうが!恥ずかしくて言えるはずないけどね!

「ありがとひなちゃん!ん、アーン」

「あー」

パクっ、モグモグ……

「……よし、よく食べました。ちゃんと食べれて偉いね。雛汰〈good boy〉」

「ん、美味かった。ご馳走様。」

結局流されるまま全部食べさせて貰っちゃった。おなかいっぱい。

「お粗末さまです。んじゃ、俺も食べようかな。」

「ま、待って!」

「ん?どしたのひなちゃん。あっ、暇だったらテレビ観てて。昨日録画したやつもあるよ、動物のやつ」

「違う。あ、あのな、俺も」

アーンしたい。って、言えねーよ!まって、心の準備がぁ!

「俺も?」

「……」

多分遥斗気づいてるなこれ。気づいた上でわざとやってる。こういう時だけ意地悪だ。

「なぁに?ひなちゃん。言ってくれないとわかんないよ?」

「……」

なんか遥人嬉しそう。恥ずかしくて顔見れないけど今絶対ニヤニヤしてる。アーンしたいって俺も遥斗みたいにサラッと言えたらいいのに。

「言えないの?しょうがないなぁ。雛汰〈say〉」

「……俺も、…………アーンしたい」

「ごめん、声小さくて聞こえなかったや。もう1回言ってくれる?」

今の絶対聞こえてたろ!ニヤニヤしてるのが声に出てる!もう言わないから!

「俺も、遥斗にアーンしたい」

「本当?ありがとうひなちゃん。教えてくれてありがとう。」

言っちゃったよお!!!言う気なかったのに!口が勝手にぃ……

「じゃあひなちゃん食べさせてくれる?あー」

あ、遥斗可愛い。あーってするとき目瞑るんだ。俺もだけど。まつ毛長。歯も歯並びも綺麗。あの舌でいっつもあんなとこやこんなとこ舐められて……

「ひなちゃん?」

「あっ、ご、ごめん」

あっぶない。ただご飯食べさせてるだけなのにエロい方向にいきそうになった。まだ朝だぞ俺。落ち着け。 

「あぐ、ムグムグ。うん、美味しくできてる。良かった。それにひなちゃんが食べさせてくれたから美味しさ倍増した」

「んな、俺が食べさせても変わんねぇだろ」

「変わるよーすっごく変わる」

「なんだよそれ」

「ひなちゃん次お願い。あー」

「ほら、」…………




「ん、ご馳走様。ありがとひなちゃん」

「うん、」

あの後また、思考が危ない方に進みそうになったけど何とか食べ切らせることに成功した。よく耐えた俺!

「じゃあ、次は俺とイチャイチャしよーね。こんな可愛いひなちゃん見てたら我慢出来なくなっちゃった。ひなちゃんだってしたいでしょ?」

「ふぇっ?!」
そりゃしたいけどさ、こんな朝からするの?!外めっちゃ明るいんですけど。

このあとは借りてきた映画見る予定だったじゃん!あれ映画館に観に行けなかったから楽しみにしてたのにぃ。映画はまた明日かな。トホホ……

「んしょ、」

遥斗がどっか歩いてく。脚なげー。スタイルも完璧。モデルかよコノヤロウ。

あれ?まって、これ俺置いてかれる?え、遥斗どこ行くの。

あ、良かった。ソファーで止まってそのままストンって座った。足組んでるのも絵になるなぁ。ソファーもちょっと高級に見えてくる。

「よし、雛汰〈Come〉」

「……はぁい、」

さっきまでの考えが、早く遥斗の所まで行かなきゃってので塗り替えられる感じ。もうそれしか考えられない。行けたら褒めてほしい。頭撫でて、「いい子だね」って言って。

俺はどうにか立ち上がって遥斗のもとまで向かう。ちょっと足もつれちゃってふらついたけど、どうにか立てた。足下ふわふわするど自然と足が遥斗の方に俺を運ぶ。

「よし。いいこだね。よく出来ました。じゃあ次。雛汰〈kneel〉」

遥斗嬉しそう。ふにゃって笑って、目尻も下がって、ほんとに喜んでくれてるんだなって分かる。

自慢になるけど遥斗俺以外にこんな笑い方してるの見たことないもん。なんだろう。独占欲?なのかな。この笑顔は俺だけって思うとすっごく嬉しい。

はぁ、本当は明日は買い物行こうと思ってたのに。

まあ、でも悪い気はしない。愛されてるってわかってるし。お揃いのマグカップはまた今度だな。
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