上 下
40 / 58
リクエスト企画 *本編と関係ありません。読み飛ばし◎

しおりを挟む




「ふゃ、ぁ……んっ、たりない」
「痛い方が良いのか?」


 優しく弄っていた突起を、ぎゅっとキツく摘んだ。
さらには、捻る様に引っ張ったり、爪で引っ掻いたりして、強い刺激を与えてやる。


「やぁっ、あんっ……んん」
「ルゥはこの方がいらしい」
「ぁっあ……うしろもっ、うしろも……してっ」
「ああ」


 だらしなく開ききったルーカスの口から、唾液が垂れた。
 それを見たフィンは、唐突に口づけたい衝動に襲われる。


「あふ……ん……は」
「キスしても良いか、ルゥ」
「んっ、きすぅ? ん。すりゅ」
「ルゥっ……」
「ぁむ……ん、ぁ……んんっ…あう」


 顎を伝った唾液を舐め、口を塞ぐ。
下唇を軽く噛み、開いた隙間に舌を挿し込んで、絡める。吸ったり、舐めたりを繰り返し、くちゅくちゃと水音が響いた。


「ん……ちゅ、ふあ……あ、ん?」
「はっ……。っ! ルゥ、そこは触るな」


 唇を重ねた事で、フィンの硬いものが、ルーカスの脚に当たってしまったらしい。
 ルーカスは、それが自分を解放してくれるものだと、本能的に悟った。


「フィンにぃ、これ……ほしい、ちょうだい…?」
「しかし、それは」
「ねっ、もう……つらい、よぉ」


 持て余した熱に浮かされて、ルーカスはぐずぐずと泣き出した。


「……分かった。後悔しても知らないぞ」
「んん、いいの……フィン兄っ」
「はあ…まったく。潤滑油ーーを、ルゥが持ってるわけないか。今取って来る」


 フィンは、後ろの孔から指を抜こうとした。だが、ルーカスがぐっと力を入れ、離そうとしない。


「ルゥ、少し我慢してくれ。このままでは、傷つけてしまう」
「だぃ…じょうぶ、だからぁ」
「大丈夫じゃないだろ。いいから言う事を聞きなさい」
「う、やっ。今ほしい、の……いれてよぉ……いれてってばぁっ。もっ、フィンにぃ…きらいっ」
「ーー!?」


 フィンは想像以上にショックを受けていた。熱が一気に冷めるほどに。


「ル、ルゥ……私は、お前を傷つけまいと」
「うりゅ、さいっ。いっ…から、いれろよ、ばかぁ」


 さっそく、ルーカスは誰に文句を言っているかも解っていない状態だ。
 いっそ、記憶ごと忘れた方がマシだろう。


「いや、だが。ーー痛かったら止めるからな。必ず言いなさい」
「うん、うん……はやくぅ」


 このままでは、やりにくいと判断したフィンは、ルーカスの身体をひょいと横抱きにし、ベッドへ運んだ。
 脚を掴み、ルーカスの顔に寄せる。
大事な部分が全て見えてしまう格好に、ルーカスは顔を真っ赤にさせた。


「あっ……ちょ」
「黙ってなさい。潤滑油がないんだ、仕方ないだろう」


 2本の指で解れてはいるが、それでは足りないとフィンは考えた。そして。


「ふえっ!? ぁ……あっ、うそ……そんな、きたないっ」


 慌てふためくルーカスを、ガッシリ抑え、秘部を舌で解かし始めた。


「やっ……あ、うんん……はな、してっ、フィンにい、きたないかりゃぁ」
「いいから、じっとしなさい」
「あっぁ、んっ……あ、あついっ……ぬるぬる、するぅ」


 別の生き物の様に、フィンの舌が縦横無尽に中を動き回る。
 感じた事のない刺激に、ルーカスの身体は、どんどん溶けていった。


「ゃ……も、ああっ」
「そろそろ良いか」


 舌を抜いて、一気に指を3本挿れた。丁寧に解されたそこは、簡単に指を飲み込んだ。
 指をバラバラに動かし、時折くぱっと拡げる様に、準備を整えていく。


「あっあっ、ゆびぃ、指がごりごりっ……てぇ」
「ルゥ、挿れるぞ」
「んっきてぇ、フィンにっ……なか、ほしっ」
「くっーー」


「嫌い」と言われ、萎えかけていたフィンのものは、硬度を取り戻し、ドクドクと脈打っている。
 入り口にぴとりと当てると、催促する様に吸い付いた。
 とにかく早く欲しいルーカスに反し、身体を心配するフィンは、あくまで慎重に、ゆっくりと挿入していく。


「ふあ……はいってるぅ……え、まだ」
「まだ先っぽだけだ」
「うそっ、ぁ……ひろがっちゃう……お尻のあな、ひろがっちゃうよぉ……っ」
「ルゥ。力を抜きなさい」
「あ、むり…っ、こわい」


 中に挿入はいろうとする、熱く、太い昂りに、ルーカスは怯えた。
 
 フィンは、緊張をゆるめる様に頬を撫で、優しく口付けた。唇を重ねるだけの、欲を感じさせない行為に、ルーカスは身体の力を抜いてゆく。


「そう、それでいい」
「んっ……んぁ」


 ルーカスはフィンの背中に爪を立て、恐さを紛らわす。
 フィンは、その可愛らしい痛みに微笑むと、額にキスを落とした。


「はぁっ……ルゥ、動くぞ」
「ぁっ、うん……フィン兄…」


 馴染ませる様に、ゆっくりと腰を回し、徐々に大きく、大胆にルーカスの中を暴いていった。


「やっ、んんっ……ぁっ、あん、んっ……はぁん…あっあ、あっ」


 ルーカスの良い所を重点的に突き、絶頂へと導いていく。
 フィンの唾液や先走りで、ルーカスの中は熱くうねり、いやらしい音を立てては、フィンのものをキツく締めた。


「少し、強くするが良いか」
「う、ん。だい……じょぶ、フィンにぃ、のっ、すきに……あっ、して……っんんっ、あっ、やぁっ…はげしっ」
「ルゥっ」
「あんっあんっあんっ……だめ、そんな……はぁんんっ! はやぃ、そんなっはやくしちゃ…だめっ…ぁ……だめぇっ!」
「そんな締め付けるなっ」


 ルーカスは達した。それでも疼きは治る事なく、フィンを離すまいと刺激する。


「えっ、うそ……おりぇ、イッてる、なんでっ、フィン兄とまっ、て……もう、イッてるからぁっ」
「だが、ルゥのココは満足していない様だ。吸い付いて、もっと欲しいとうねっている」
「そんなっ、ちが……ぁ、んんっ………あ、あっ、あはっ……おかしくな…るっ」
「身体は正直だな。ほら、ルゥの可愛いペニスが、喜んで涙を流している」


 達したばかりのルーカスのものは、あっという間に勃ち上がり、だらだらと先走りを流す。
 真面目なフィンの口から放たれた卑猥な言葉に、ルーカスは身体を震わせ、悦がった。
 悶える度に、滲んだ汗がシーツにシミを作る。


「あっや……ぁ、出てるっ…なか、あちゅい」


 フィンはルーカスの中に出した。だが、膨らみは衰える事なく、硬度を保ち続けている。


「ルゥ、こっち」


 グイッと挿入したまま、ルーカスの身体を起こし、自分に跨る体勢に変える。


「ぁっあ……ふか、いぃっ」


 自重でフィンのものが、深く突き刺さり、ルーカスは海老反りになって、背中をしならせた。
 ルーカスの揺れる髪から汗が、フィンの胸や腹に落ちる。


「やっ……」


 自身の精液や汗で汚れたフィンの姿を見て、ずくんと後ろが熱を帯びるのを感じた。

 ルーカスは、絶え間なく与えられる快楽に身を委ね、考える事をやめた。





◇◆◇◆◇◆◇◆



「ん………い゛っ!」


 何コレっ! 身体中が痛い。筋肉痛? いや腰は筋肉痛っつうより、重いっていうか……


「なんだ、ルゥ。まだ起きるには早い。もう少し寝なさい」
「へっ?! フィン兄っ? なんで」


 何でフィン兄が隣に寝てんの!
ってか、何で裸なんだよ! え、まって俺もじゃん。
えっ、なに。何があったんだ。ヤベぇ、思い出せねぇ。


「……ひ、ぁ」


 ーーーー!!!


 今、動いたら尻からなんか……
 嘘だろ。誰か、嘘だと言ってくれ。
 俺はフィン兄に、何という事をさせてしまったんだ!


「っっぎゃぁーー!」
「ルゥ、うるさいぞ」
「あっごめんなさい。っ、じゃなくて!
起きて、フィン兄っ。昨日なにが、いやダメだ。やっぱり起きないで」


 どうしよう。絶対ヤラカシタ。

 フィン兄、ごめんなさいいいっ。




◇◆◇◆◇◆◇◆



「副団長ゴチになりまーす」
「おう、食え食え」
「急に飯なんて、どうしたんすか」
「まーな。お膳立てしてやったは良いが、俺だけ1人はムカつくだろ?」
「はい?」
「どういう意味ですか?」
「あー、いいのいいの。気にすんな。お前等、朝まで呑むぞー!!」
「「「ありがとうございますっ」」」



 翌朝、ゼノン副団長の無惨な姿が、目撃されたとかされないとか。
 そして、程なくしてゼノンがプレゼントした、媚薬入りのマドレーヌの店は、王都から姿を消した。














いぬねこ様
 リクエストありがとうございました。豆もち。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

君への想い

BL / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:13

知らない異世界を生き抜く方法

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:547pt お気に入り:51

栞~猫が繋ぐ縁~

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:92

【完結】汚れた雨

ミステリー / 完結 24h.ポイント:42pt お気に入り:14

旦那様、浮気してもよろしいですか?

恋愛 / 完結 24h.ポイント:85pt お気に入り:3,121

不香の花の行く道は

BL / 連載中 24h.ポイント:21pt お気に入り:142

処理中です...