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王都編
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「じゃあ、すいません。コレにシャンティを添えて夕食にお願い出来ますか?
夫人の分は1番大きくカットして下さい」
「お任せ下さい」
「あっ、この味見用のは、良ければマイヤーさん達で食べちゃって下さい」
「宜しいんですか?」
「はい。皆さんに食べてもらえば、次作る時、もっと美味しいのが出来ますよね」
「……ハハ、お任せ下さい」
チョコレートの魅力に気付いてもらえれば、俺が変態に会いに行かなくても伯爵家が仕入れてくれる!
フッハッハッハッ!
◇◆◇◆◇◆◇◆
[モンフォール家のメイド視点]
厨房の準備が出来た、とルーカス様担当のメイドに伝えようとしました。
しかし部屋の前に待機して居なかったので、私が代わりにお伝えしたのです。
ドア越しに聞こえるお声は、何やら焦った様子でしたが、ディオン様のお声が聞こえたので、その場を離れました。
「あ、ルーカス様、そろそろ来るって?」
「はい。恐らくディオン様もご一緒に」
「えっ、ディオン様もっ?!」
先輩が驚くのも、無理はありません。
貴族の方、しかも男性が厨房に立ち入るなど有り得ない事です。
「ルーカス様と一緒に行くと仰ってました」
「は~っ、すごいわ。目に入れても痛くないって感じね」
「たしかに、別人と疑いたくなるぐらいに過保護ですよね」
「過保護って言うか……(あれは独占欲だと思うけど)」
「どうされました?」
「あ、ううん。
とにかく私達は、夕食の準備とお迎えの準備を済ませましょ」
「はい」
そうです。急いで準備をしなくては、全ての作業が遅れてしまいます。
お二人は、厨房の者がしっかりサポートするはずです。
30分程経った頃、旦那様のご帰宅が早まるとの連絡を受けました。
至急、厨房とディオン様にお伝えするべく向かったのですがーーーー。
「なにこれ、甘くて良い香り」
厨房の外からでも香る、芳しい香りに驚かされます。
嗅ぎ慣れない香りですが、料理長が新作を考案したのでしょうか。
「失礼します。旦那様のご帰宅が予定より早まるとの事です!
食事は間に合いますか」
「問題ないよ。帰宅されたら、また教えて」
「承知しました」
入口から1番近い所で調理する者に言えば、問題ない様子で安心する。
急ぎ戻って報告しなくちゃ、とキビを返そうとしたその時。
私の視界に、信じられない光景が写ったのです。
ディオン様がご自身で作業されているっ!?
ボウルを手に、何やらすごいスピードでかき混ぜています。
「あの……あれは?」
「あれ? ああ、ディオン様達ですか。
ケーキを焼いてるみたいだよ。序盤から不思議な香りがして、俺達も気になってんだ」
「はあ。あの、止めなくて宜しいんですか?」
ディオン様にあの様な雑務をーー
「ルーカス様が指示を出してるらしいから、大丈夫だろ。嬉しそうに手伝ってらっしゃるぞ」
嬉しそうにって。まあ、ディオン様が良いのであれば、私共は何も言えませんが。
そして事件は起こったのです。
「ーーーーえ゛」
「……驚いた。ずいぶん、仲良いなー」
いや、あれは仲が良いの範中なのですか?
だってまるで。
まるで愛おしい恋人に触れる様な……。
「あ、舐めた」
「舐め、ましたね」
私はいったいどうすれば良いのでしょう。
仲睦まじくイチャつ……こほん!
仲睦まじくお戯れになるお二人を、どう捉えたら良いのか。
何より、この心臓をぎゅっと握りしめられた様な痛み。
「アンタ大丈夫か?
息も荒いし、顔も赤いが」
「えっ。な何でもありませんっ!
では、他の者に伝えて参りますのでっ」
嗚呼、どうしましょう!
色気爆発のディオン様と、可愛らしく恥じらうルーカス様。
何故か先程のお二人を思い出すと、興奮が収まりません!!
◇◆◇◆◇◆◇◆
珍しく仕事を早く切り上げ、ガイザーが帰宅した。
「「「「おかえりなさいませ。旦那様」」」」
「ああ」
普段なら直ぐに自室へ戻り、着替えを済ますのだが、今日の彼は違った。
玄関ホールから動かず、ソワソワした様子で、何かを待っている。
使用人達は、戸惑った。
頭を上げても良いものか。はたまた声がかけられるまでキープすべきか。
しかしそこは伯爵家の使用人達だ。
一切乱れる事なく、綺麗なお辞儀をキープしている。
助け舟を出したのは、執事のドビーであった。
彼は、ガイザーに仕えて20年の大ベテランにして、良き理解者でもある。
「旦那様。もしやルーカス殿をお待ちですか」
「っ! ああ、まだ帰って来ていないのか」
使用人達は、ますます頭にハテナを浮かべた。何故ディオン様のお客人を旦那様が待つのか。
「それでしたら、ディオン坊っちゃまと厨房においでです。
ご挨拶は、ご夕食時になされたら宜しいかと」
「厨房? ……そうか、分かった。着替える」
そう言うと、少し残念そうに荘重な両階段を上がって行った。
「奥様がお帰りではないから、お出迎えが寂しかったのでしょうか?」
「いや……だとしても、ルーカス様を何故?」
その後、各々の持ち場に戻りながらも、使用人達はしばらく考え続けたらしい。
「旦那様。まさかかと思いますが、ルーカス殿に『パパさん、おかえりなさい』などと、期待していたのですか」
「うぐっ。ほんの少しだけだ」
ドビーに言い当てられ、何とも言えない気恥ずかしさを感じたガイザーは、夕食まで黙り続けた。
わずか数分後、メアリーも茶会からも戻り、一家の夕食が始まった。
「ルゥちゃん、どうだった? 王都は」
「とても活気があって賑やかでした」
「そう。楽しめたかしら」
「はい (ヤバイ奴にも会ったけど)」
楽しそうに会話に花を咲かせるメアリーとルーカスを、ガイザーとディオンは優しい目で見ている。
ほっこりした雰囲気に、給仕の者まで締まりのない顔を晒すが、誰も咎める者は居なかった。
会話も落ち着きを見せた頃、食事はデザートを残すのみになっていた。
「あら、今日はずいぶん多いのね」
デザート皿が2つサーブされた事に、メアリーは首を傾げた。
それも、1つは自分だけかなり大きいケーキが出されているのだ。
その様子に、ディオンとルーカスは笑みを浮かべた。
「メアリーママさん、実はケーキの方は俺達が焼いたんです」
「まあっ! ルゥちゃんが?」
「はい。ディオンも手伝ってくれました」
「まあ……」
よっぽど驚いたらしく、メアリーはケーキとルーカス、ディオンの顔をかわるがわる見る。
驚いたのは、ガイザーも同じらしく、ケーキを穴が空きそうなほど見ている。
「コレ、今日の収穫と言いますか、プレゼントにと思って」
「プレゼントに?
なんて素敵なのかしら! まさか手作りだなんてっ。勿体無くて食べられないわ」
「母上。せっかくルーカスが作ったんですから、召し上がって頂かないと」
「もうっ。ディオンはせっかちねぇ。
ーーでは頂こうかしら」
メアリーはドキドキしながら、ひと口食べた。
もちろん、ルーカスはそれ以上にドキドキしながら、反応を待っている。
「……美味しいわっ。初めて食べる味ね」
頬を緩ませてルーカス達に感想を伝えると、そのまま二口目を口に運ぶ。
近衛騎士であるガイザーは、香りの正体に気付いた素振りを見せるが、美味しそうに完食してみせた。
「ありがとう。とっても美味しかったわ!
また作ってくれるかしら」
「嬉しいです。もちろん作らせて頂きます」
だが、褒められてニコニコ顔のルーカスに、ガイザーは爆弾を落とす。
「本当に美味かった。ルーカスには料理の才能がある様だな。
しかし、薬をケーキに入れるアイディアは、どこから得たんだ?」
「えっ(まさかパパさん、塗り薬の材料だって知ってるの?! )」
「父上、ご存知だったんですか」
「ああ。出回る事が少ないが、薬草を混ぜて毒消しに使ったり、肌の回復薬として使ったり、用途は様々だ。王妃がよく取り寄せているから、度々目にはする」
素直に感心するディオンを余所に、ルーカスの目は泳ぎ始めた。
「(いきなりバレた!
どう言い訳したら良いんだ。
でもチョコは食べ物なんだってばぁ)」
夫人の分は1番大きくカットして下さい」
「お任せ下さい」
「あっ、この味見用のは、良ければマイヤーさん達で食べちゃって下さい」
「宜しいんですか?」
「はい。皆さんに食べてもらえば、次作る時、もっと美味しいのが出来ますよね」
「……ハハ、お任せ下さい」
チョコレートの魅力に気付いてもらえれば、俺が変態に会いに行かなくても伯爵家が仕入れてくれる!
フッハッハッハッ!
◇◆◇◆◇◆◇◆
[モンフォール家のメイド視点]
厨房の準備が出来た、とルーカス様担当のメイドに伝えようとしました。
しかし部屋の前に待機して居なかったので、私が代わりにお伝えしたのです。
ドア越しに聞こえるお声は、何やら焦った様子でしたが、ディオン様のお声が聞こえたので、その場を離れました。
「あ、ルーカス様、そろそろ来るって?」
「はい。恐らくディオン様もご一緒に」
「えっ、ディオン様もっ?!」
先輩が驚くのも、無理はありません。
貴族の方、しかも男性が厨房に立ち入るなど有り得ない事です。
「ルーカス様と一緒に行くと仰ってました」
「は~っ、すごいわ。目に入れても痛くないって感じね」
「たしかに、別人と疑いたくなるぐらいに過保護ですよね」
「過保護って言うか……(あれは独占欲だと思うけど)」
「どうされました?」
「あ、ううん。
とにかく私達は、夕食の準備とお迎えの準備を済ませましょ」
「はい」
そうです。急いで準備をしなくては、全ての作業が遅れてしまいます。
お二人は、厨房の者がしっかりサポートするはずです。
30分程経った頃、旦那様のご帰宅が早まるとの連絡を受けました。
至急、厨房とディオン様にお伝えするべく向かったのですがーーーー。
「なにこれ、甘くて良い香り」
厨房の外からでも香る、芳しい香りに驚かされます。
嗅ぎ慣れない香りですが、料理長が新作を考案したのでしょうか。
「失礼します。旦那様のご帰宅が予定より早まるとの事です!
食事は間に合いますか」
「問題ないよ。帰宅されたら、また教えて」
「承知しました」
入口から1番近い所で調理する者に言えば、問題ない様子で安心する。
急ぎ戻って報告しなくちゃ、とキビを返そうとしたその時。
私の視界に、信じられない光景が写ったのです。
ディオン様がご自身で作業されているっ!?
ボウルを手に、何やらすごいスピードでかき混ぜています。
「あの……あれは?」
「あれ? ああ、ディオン様達ですか。
ケーキを焼いてるみたいだよ。序盤から不思議な香りがして、俺達も気になってんだ」
「はあ。あの、止めなくて宜しいんですか?」
ディオン様にあの様な雑務をーー
「ルーカス様が指示を出してるらしいから、大丈夫だろ。嬉しそうに手伝ってらっしゃるぞ」
嬉しそうにって。まあ、ディオン様が良いのであれば、私共は何も言えませんが。
そして事件は起こったのです。
「ーーーーえ゛」
「……驚いた。ずいぶん、仲良いなー」
いや、あれは仲が良いの範中なのですか?
だってまるで。
まるで愛おしい恋人に触れる様な……。
「あ、舐めた」
「舐め、ましたね」
私はいったいどうすれば良いのでしょう。
仲睦まじくイチャつ……こほん!
仲睦まじくお戯れになるお二人を、どう捉えたら良いのか。
何より、この心臓をぎゅっと握りしめられた様な痛み。
「アンタ大丈夫か?
息も荒いし、顔も赤いが」
「えっ。な何でもありませんっ!
では、他の者に伝えて参りますのでっ」
嗚呼、どうしましょう!
色気爆発のディオン様と、可愛らしく恥じらうルーカス様。
何故か先程のお二人を思い出すと、興奮が収まりません!!
◇◆◇◆◇◆◇◆
珍しく仕事を早く切り上げ、ガイザーが帰宅した。
「「「「おかえりなさいませ。旦那様」」」」
「ああ」
普段なら直ぐに自室へ戻り、着替えを済ますのだが、今日の彼は違った。
玄関ホールから動かず、ソワソワした様子で、何かを待っている。
使用人達は、戸惑った。
頭を上げても良いものか。はたまた声がかけられるまでキープすべきか。
しかしそこは伯爵家の使用人達だ。
一切乱れる事なく、綺麗なお辞儀をキープしている。
助け舟を出したのは、執事のドビーであった。
彼は、ガイザーに仕えて20年の大ベテランにして、良き理解者でもある。
「旦那様。もしやルーカス殿をお待ちですか」
「っ! ああ、まだ帰って来ていないのか」
使用人達は、ますます頭にハテナを浮かべた。何故ディオン様のお客人を旦那様が待つのか。
「それでしたら、ディオン坊っちゃまと厨房においでです。
ご挨拶は、ご夕食時になされたら宜しいかと」
「厨房? ……そうか、分かった。着替える」
そう言うと、少し残念そうに荘重な両階段を上がって行った。
「奥様がお帰りではないから、お出迎えが寂しかったのでしょうか?」
「いや……だとしても、ルーカス様を何故?」
その後、各々の持ち場に戻りながらも、使用人達はしばらく考え続けたらしい。
「旦那様。まさかかと思いますが、ルーカス殿に『パパさん、おかえりなさい』などと、期待していたのですか」
「うぐっ。ほんの少しだけだ」
ドビーに言い当てられ、何とも言えない気恥ずかしさを感じたガイザーは、夕食まで黙り続けた。
わずか数分後、メアリーも茶会からも戻り、一家の夕食が始まった。
「ルゥちゃん、どうだった? 王都は」
「とても活気があって賑やかでした」
「そう。楽しめたかしら」
「はい (ヤバイ奴にも会ったけど)」
楽しそうに会話に花を咲かせるメアリーとルーカスを、ガイザーとディオンは優しい目で見ている。
ほっこりした雰囲気に、給仕の者まで締まりのない顔を晒すが、誰も咎める者は居なかった。
会話も落ち着きを見せた頃、食事はデザートを残すのみになっていた。
「あら、今日はずいぶん多いのね」
デザート皿が2つサーブされた事に、メアリーは首を傾げた。
それも、1つは自分だけかなり大きいケーキが出されているのだ。
その様子に、ディオンとルーカスは笑みを浮かべた。
「メアリーママさん、実はケーキの方は俺達が焼いたんです」
「まあっ! ルゥちゃんが?」
「はい。ディオンも手伝ってくれました」
「まあ……」
よっぽど驚いたらしく、メアリーはケーキとルーカス、ディオンの顔をかわるがわる見る。
驚いたのは、ガイザーも同じらしく、ケーキを穴が空きそうなほど見ている。
「コレ、今日の収穫と言いますか、プレゼントにと思って」
「プレゼントに?
なんて素敵なのかしら! まさか手作りだなんてっ。勿体無くて食べられないわ」
「母上。せっかくルーカスが作ったんですから、召し上がって頂かないと」
「もうっ。ディオンはせっかちねぇ。
ーーでは頂こうかしら」
メアリーはドキドキしながら、ひと口食べた。
もちろん、ルーカスはそれ以上にドキドキしながら、反応を待っている。
「……美味しいわっ。初めて食べる味ね」
頬を緩ませてルーカス達に感想を伝えると、そのまま二口目を口に運ぶ。
近衛騎士であるガイザーは、香りの正体に気付いた素振りを見せるが、美味しそうに完食してみせた。
「ありがとう。とっても美味しかったわ!
また作ってくれるかしら」
「嬉しいです。もちろん作らせて頂きます」
だが、褒められてニコニコ顔のルーカスに、ガイザーは爆弾を落とす。
「本当に美味かった。ルーカスには料理の才能がある様だな。
しかし、薬をケーキに入れるアイディアは、どこから得たんだ?」
「えっ(まさかパパさん、塗り薬の材料だって知ってるの?! )」
「父上、ご存知だったんですか」
「ああ。出回る事が少ないが、薬草を混ぜて毒消しに使ったり、肌の回復薬として使ったり、用途は様々だ。王妃がよく取り寄せているから、度々目にはする」
素直に感心するディオンを余所に、ルーカスの目は泳ぎ始めた。
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