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第79話 告白
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突然ですが、この回をもってキラリの恋は晴れのち晴れ!を完結とさせて頂きます。
まだもう少し話の続きはあるのですが、とりあえずの完結です。
今後の話はまた続編として投稿するのでご了承下さい。
本文↓
急にバンドの演奏が止まり、そして静かにゆっくりとスローバラードの曲が流れ始める。
“みんな……………
今日この会場には……………
色々事情があって離れ離れになってしまった恋人たちがいる……………
その男の方は……………
親と喧嘩して家出をして、そしてある少女と出合った……………
その少女は……………
とても健気な女で………
男は始めて人を愛する意味を知ったんだ………
しばらくの間男はその少女の家にお世話になっていた。
けど……………
男は家業を継ぐために強引に引き戻されてしまった………
男はいつもその少女のことを想い心配していた………
男は何度も何度も………
少女を迎えに行こうと脱出を試みるが………
厳しい監視下に置かれ、ことごとくそれを阻止された………
だから男は親に談判した!!!
家業を継ぐ代わりにその少女を自分の側にずっと置きたいと………”
キラリはその言葉を聞いて涙が溢れ出し、うつ向き口を押さえて泣いている。
“親はそれを簡単には承諾しなかったが、男もそれを譲らなかった………
そして、説得し続けた結果、やっと親はその条件を呑んだんだ!!!
男は今必死になって親の望むものを全て満たす為に頑張っている………
全ては………
その少女の為に………
けどまだ………
その………
男と少女は………会えていない………
いや………
まだ会うことを許されていない………
こんなに近くに居てもだ………
男は風の噂で聞いた………
少女もまた………
男の知らない所で辛く厳しい茨の道を歩んでいると………
男は信じている………
その少女がいつかきっとそれら全てを乗り越え、そして男もまた全てを乗り越えたその先で………
二人が固い絆で結ばれることを………”
そこまで言った瞬間、ステージ上に翼が現れた。
それまで会場がシーンと静まり返っていたのがウソのように絶叫と大歓声が沸き起こり、しばらくの間止むことはなかった。
キラリもそれを見た瞬間、思わず号泣してしまった。
薫はキラリの肩を抱き寄せさすっている。
翼が両手を拡げて観客に向かって歓声を抑えるようにジェスチャーする。
そして会場の照明全てが消え、再びシーンと静まり返る。
翼「キラリ!!!聞いてるかキラリ!!!」
キラリはもはや声を圧し殺すことも出来ず大泣きしている。
翼「キラリ!!!俺は必ずお前を迎えに行く!!!
信じて待っていて欲しい………
だから………
お前ももう少しだけ歯をくいしばって頑張って欲しい………
もし………
もし答えがYESなら………
ペンライトを大きく………
大きく振ってくれ!!!」
真っ暗闇の静まり返った会場には何の変化も現れない。
翼はその暗闇に目を凝らしながらジッと待っている。
キラリは感極まり、泣きじゃくっている。
その時VIP席で薫がペンライトを大きく振った。
それに続いて凜花もペンライトを大きく振った。
更にレディースメンバー達もが………
それはどんどん連鎖していき、遂には会場全ての観客達がペンライトを大きく振り始めた!
翼「みんな…………
ありがとう………」
翼もまた涙を必死にこらえながら言った。
翼「今日は………その少女にとって特別な日なんだ!!!」
その時VIP席のキラリにスポットライトが当てられた。
翼はゆっくりとステージから降り、ハッピーバースデー♫を歌いながら階段を登ってキラリの目の前で立ち止まり、手に持っていた花束を差し出した。
翼「キラリ………
やっと会えたな………
返事を聞かせてくれ………」
キラリはうつ向いて翼を見ることが出来ずにいる。
薫がキラリの手をそっと掴んで翼に向かって差し出した。
翼はキラリの手首を優しく掴んで直接手渡した。
キラリ「うっ……うっ……うっ……ヒッ……ヒッ……はい……うっ……うっ……待って……………ます………」
キラリがそう返事をした瞬間、スタンディングオベイションの状態となった。
それは止むことなく続く。
翼の熱烈ファン達でさえも号泣し隣同士で抱き合い嗚咽(おえつ)するものも続出した。
翼はその大歓声の中キラリの手を引き、そして立たせてギュッと熱い抱擁をした。
会場中が鼓膜が破れんばかりの悲鳴を上げるが、翼はキラリの震える身体をしっかり抱きしめながらそっと頭を撫でた。
そしていきなり照明が全て消えて真っ暗闇に変わる。
その時翼はキラリの顎に手をかけキラリの唇を奪っていた。
ステージに再び照明が当てられ、翼はキラリを席に座らせてゆっくりとステージに戻っていく。
翼「キラリ!!!今はまだこれだけで許してくれ!!!」
そう言って
ノリノリのロック調の曲が始まり、この湿っぽい雰囲気は一転、“フラップ・フリーリー”の最後のライヴは大盛況の内に終わった。
キラリ達がライヴハウス会場から出てみんなで余韻に浸る中、凜花が泣いてるキラリに
凜花「ねぇキラリ、プロポーズって良いよねぇ!」
キラリ「え!?もしかして凜花プロポーズされたの!?」
凜花「はっ!?」
キラリ「もしかして氷室さんに……」
凜花「はぁ!?キラリ何言ってんの?」
レディースメンバーA「総長!!!何ボケかましてんすか!総長にプロポーズされた感想聞いてんじゃん!」
キラリ「えぇ!?」
レディースメンバーB「えぇ!?じゃなくて……」
薫「あっははははははっ……こりゃダメだ!せっかく翼が渾身のプロポーズ決めたのに、本人が気付いて無いなんて」
キラリはキョトンとし、全員が大爆笑している。
翌日からキラリは弱音を吐くことは一切無くなった。
まだもう少し話の続きはあるのですが、とりあえずの完結です。
今後の話はまた続編として投稿するのでご了承下さい。
本文↓
急にバンドの演奏が止まり、そして静かにゆっくりとスローバラードの曲が流れ始める。
“みんな……………
今日この会場には……………
色々事情があって離れ離れになってしまった恋人たちがいる……………
その男の方は……………
親と喧嘩して家出をして、そしてある少女と出合った……………
その少女は……………
とても健気な女で………
男は始めて人を愛する意味を知ったんだ………
しばらくの間男はその少女の家にお世話になっていた。
けど……………
男は家業を継ぐために強引に引き戻されてしまった………
男はいつもその少女のことを想い心配していた………
男は何度も何度も………
少女を迎えに行こうと脱出を試みるが………
厳しい監視下に置かれ、ことごとくそれを阻止された………
だから男は親に談判した!!!
家業を継ぐ代わりにその少女を自分の側にずっと置きたいと………”
キラリはその言葉を聞いて涙が溢れ出し、うつ向き口を押さえて泣いている。
“親はそれを簡単には承諾しなかったが、男もそれを譲らなかった………
そして、説得し続けた結果、やっと親はその条件を呑んだんだ!!!
男は今必死になって親の望むものを全て満たす為に頑張っている………
全ては………
その少女の為に………
けどまだ………
その………
男と少女は………会えていない………
いや………
まだ会うことを許されていない………
こんなに近くに居てもだ………
男は風の噂で聞いた………
少女もまた………
男の知らない所で辛く厳しい茨の道を歩んでいると………
男は信じている………
その少女がいつかきっとそれら全てを乗り越え、そして男もまた全てを乗り越えたその先で………
二人が固い絆で結ばれることを………”
そこまで言った瞬間、ステージ上に翼が現れた。
それまで会場がシーンと静まり返っていたのがウソのように絶叫と大歓声が沸き起こり、しばらくの間止むことはなかった。
キラリもそれを見た瞬間、思わず号泣してしまった。
薫はキラリの肩を抱き寄せさすっている。
翼が両手を拡げて観客に向かって歓声を抑えるようにジェスチャーする。
そして会場の照明全てが消え、再びシーンと静まり返る。
翼「キラリ!!!聞いてるかキラリ!!!」
キラリはもはや声を圧し殺すことも出来ず大泣きしている。
翼「キラリ!!!俺は必ずお前を迎えに行く!!!
信じて待っていて欲しい………
だから………
お前ももう少しだけ歯をくいしばって頑張って欲しい………
もし………
もし答えがYESなら………
ペンライトを大きく………
大きく振ってくれ!!!」
真っ暗闇の静まり返った会場には何の変化も現れない。
翼はその暗闇に目を凝らしながらジッと待っている。
キラリは感極まり、泣きじゃくっている。
その時VIP席で薫がペンライトを大きく振った。
それに続いて凜花もペンライトを大きく振った。
更にレディースメンバー達もが………
それはどんどん連鎖していき、遂には会場全ての観客達がペンライトを大きく振り始めた!
翼「みんな…………
ありがとう………」
翼もまた涙を必死にこらえながら言った。
翼「今日は………その少女にとって特別な日なんだ!!!」
その時VIP席のキラリにスポットライトが当てられた。
翼はゆっくりとステージから降り、ハッピーバースデー♫を歌いながら階段を登ってキラリの目の前で立ち止まり、手に持っていた花束を差し出した。
翼「キラリ………
やっと会えたな………
返事を聞かせてくれ………」
キラリはうつ向いて翼を見ることが出来ずにいる。
薫がキラリの手をそっと掴んで翼に向かって差し出した。
翼はキラリの手首を優しく掴んで直接手渡した。
キラリ「うっ……うっ……うっ……ヒッ……ヒッ……はい……うっ……うっ……待って……………ます………」
キラリがそう返事をした瞬間、スタンディングオベイションの状態となった。
それは止むことなく続く。
翼の熱烈ファン達でさえも号泣し隣同士で抱き合い嗚咽(おえつ)するものも続出した。
翼はその大歓声の中キラリの手を引き、そして立たせてギュッと熱い抱擁をした。
会場中が鼓膜が破れんばかりの悲鳴を上げるが、翼はキラリの震える身体をしっかり抱きしめながらそっと頭を撫でた。
そしていきなり照明が全て消えて真っ暗闇に変わる。
その時翼はキラリの顎に手をかけキラリの唇を奪っていた。
ステージに再び照明が当てられ、翼はキラリを席に座らせてゆっくりとステージに戻っていく。
翼「キラリ!!!今はまだこれだけで許してくれ!!!」
そう言って
ノリノリのロック調の曲が始まり、この湿っぽい雰囲気は一転、“フラップ・フリーリー”の最後のライヴは大盛況の内に終わった。
キラリ達がライヴハウス会場から出てみんなで余韻に浸る中、凜花が泣いてるキラリに
凜花「ねぇキラリ、プロポーズって良いよねぇ!」
キラリ「え!?もしかして凜花プロポーズされたの!?」
凜花「はっ!?」
キラリ「もしかして氷室さんに……」
凜花「はぁ!?キラリ何言ってんの?」
レディースメンバーA「総長!!!何ボケかましてんすか!総長にプロポーズされた感想聞いてんじゃん!」
キラリ「えぇ!?」
レディースメンバーB「えぇ!?じゃなくて……」
薫「あっははははははっ……こりゃダメだ!せっかく翼が渾身のプロポーズ決めたのに、本人が気付いて無いなんて」
キラリはキョトンとし、全員が大爆笑している。
翌日からキラリは弱音を吐くことは一切無くなった。
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