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第35話 翼の特別な人
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ジリジリと照りつける日射しの中、パラソルの下でキラリと凛花は日焼け止めのクリームを塗って波打ち際へと歩いて行った。
四人は膝の辺りまで海に浸かり、ビーチボールで遊んだり、砂浜を歩いた。昼が過ぎたので昼食の準備に取りかかった。
悠陽はキャンプに慣れているのか、かなり手際がよく、ほとんどの準備を悠陽が仕切ってやった。
そして四人はまた休憩を挟みながら海に浸かって遊び、そして薄暗くなっていった。悠陽が焚き火をセットしてキャンプファイアを始めた。そして、ビールやジュースを飲みながらコンロを囲んでバーベキューを食べた。
辺りはあちらこちらで焚く投光器などの灯りや、キャンプファイアの灯りが灯る。ここで悠陽が手持ち花火を出して来て、四人はそれを囲んで楽しんでいた。
いい加減遊び疲れて、翼はテントに入って先に寝てしまった。
キラリ「今日はすっごく楽しかったね!私もちょっと疲れたから寝ようかな……」
凛花は悠陽の顔を覗き何か言いたげにしている。
悠陽はその空気を読んで
悠陽「凛花ちゃん、ちょっとその辺歩いて来ないか?」
凛花「うん、行こう!」
凛花もすっかり悠陽に気を許している。
キラリ「じゃあゴメン、先に寝てるわ」
キラリと凛花はお互い手を振って分かれた。
キラリがテントの中に入ると、翼は静かな寝息を立てながら深い眠りに入っているようだった。
キラリは翼のすぐ横に座って、ランタンの灯りを点けて翼の寝顔をずっと眺めた。
翼………この間の言葉の意味を聞かせて………翼が気になる人って………
その時翼がキラリの方へ向いて寝返りを打った。そして翼の手がキラリの太ももに触れ、翼は顔をキラリの足の上に置き膝枕状態になってしまった。
キラリは緊張して身動き出来ない。
つ……翼……これって……ちょっと……マズイんじゃない?
キラリがそっと翼の顔を手で触れてみる。
一瞬翼が少し動いたが、またすぐに静かな寝息を立て始めた。
キラリは翼の髪を優しく撫でた。
すると、翼が何か言い始めた。
翼「キラリ………」
え?翼……起きてる?
翼「キラリ………」
つ……翼……?わ………私の夢見てる?
翼「キラリ……神様……信じろ……」
え?神様?どういうこと?
そしてまた翼は反対に寝返りを打ってしまった。キラリは毛布を丸めて翼の頭に差し枕にあてた。そして自分も翼の背中の方から横になって翼の身体に腕を回した。
ヤッバ!めちゃくちゃドキドキする~………でも、こんな時でもないとなかなか翼に密着出来ないしなぁ………
そのとき緊張するキラリに更に予期せぬ事態が………
翼「キラリ………」
翼は寝言を言ってキラリの手を取り両手で握りしめた。
え!?翼……もしかして起きてる?
キラリの手が震えて止まらない。そして今度は翼がキラリの手を引いて自分の顔にキラリの手のひらをくっ付けた。
どうしよう、どうしよう………ヤバイよ………私めっちゃ手汗かいちゃってる………どうか翼が寝ていますように………
と、そのとき、少し遠くから凛花と悠陽の声が聞こえて来た。
凛花「キラリ達きっと寝てるから静かにね」
悠陽「うん………」
キラリは翼からサッと手を引いて翼から少し離れて寝たふりをした。
外からテントのファスナーが上げられ、二人がごそごそと中へ入ってくる気配を感じる。
キラリはまだ心臓のドキドキがおさまらずにいた。
凛花はキラリをそっと覗きこみ、寝ていることを確認した。
凛花「やっぱり寝てるみたい。ねぇ、悠陽さん………ちょっと聞いていい?」
悠陽「ん?なに?」
凛花「翼さんのことなんだけど……翼さんて……キラリのことどう思ってるのかなぁ?」
悠「うーん………正直ちゃんと気持ち聞いたことが無いからわかんないんだけど……でも……俺の見る限りでは他の女子達とは全然接し方が違って見えるね……」
凛花「それはどういう風に?」
悠陽「何て言うか……翼のキラリちゃんを見つめる眼差しもなんか優しく見えるし、翼にしては突き放すような態度が見られないって言うか……あいつさぁ……あぁ見えて意外と真面目なんだよね。だから、よっぽど心許した人じゃないと可愛いとか面と向かって言わないし、あんなに優しくないね………」
凛花「へぇ、翼さんてモテそうだから、凄く軽い感じかと思ってたけど……イメージと真逆だった!」
悠陽「そうなんだよ。あいつ見た目とは全然違うんだよ!」
凛花「それ、キラリが聞いたら凄く喜ぶと思う」
悠陽「あ……でも俺がそれ喋ったって翼にわからないようにしてね!」
凛花「わかりました」
キラリは凛花と悠陽に背を向けて狸寝入りをしているが、顔から笑みが消えることなく幸せな気持ちいっぱいで興奮していた。
そのあとしばらくの間、波の音を聞きながら翼とのイチャイチャ妄想劇に耽っていた。
~翌朝~
キラリは誰かに身体を揺さぶられて目が覚めた。
キラリ…キラリ…
キラリがうっすら目を開けると、目の前に翼がキラリを揺さぶり、小声でキラリに呼び掛けていた。
キラリ「翼……おはよう……」
翼「キラリ、朝日がもうすぐ登るぞ。見に行こうぜ!」
キラリは無理やり起こされて、フラフラと浜辺の方へ引っ張られて行った。
四人は膝の辺りまで海に浸かり、ビーチボールで遊んだり、砂浜を歩いた。昼が過ぎたので昼食の準備に取りかかった。
悠陽はキャンプに慣れているのか、かなり手際がよく、ほとんどの準備を悠陽が仕切ってやった。
そして四人はまた休憩を挟みながら海に浸かって遊び、そして薄暗くなっていった。悠陽が焚き火をセットしてキャンプファイアを始めた。そして、ビールやジュースを飲みながらコンロを囲んでバーベキューを食べた。
辺りはあちらこちらで焚く投光器などの灯りや、キャンプファイアの灯りが灯る。ここで悠陽が手持ち花火を出して来て、四人はそれを囲んで楽しんでいた。
いい加減遊び疲れて、翼はテントに入って先に寝てしまった。
キラリ「今日はすっごく楽しかったね!私もちょっと疲れたから寝ようかな……」
凛花は悠陽の顔を覗き何か言いたげにしている。
悠陽はその空気を読んで
悠陽「凛花ちゃん、ちょっとその辺歩いて来ないか?」
凛花「うん、行こう!」
凛花もすっかり悠陽に気を許している。
キラリ「じゃあゴメン、先に寝てるわ」
キラリと凛花はお互い手を振って分かれた。
キラリがテントの中に入ると、翼は静かな寝息を立てながら深い眠りに入っているようだった。
キラリは翼のすぐ横に座って、ランタンの灯りを点けて翼の寝顔をずっと眺めた。
翼………この間の言葉の意味を聞かせて………翼が気になる人って………
その時翼がキラリの方へ向いて寝返りを打った。そして翼の手がキラリの太ももに触れ、翼は顔をキラリの足の上に置き膝枕状態になってしまった。
キラリは緊張して身動き出来ない。
つ……翼……これって……ちょっと……マズイんじゃない?
キラリがそっと翼の顔を手で触れてみる。
一瞬翼が少し動いたが、またすぐに静かな寝息を立て始めた。
キラリは翼の髪を優しく撫でた。
すると、翼が何か言い始めた。
翼「キラリ………」
え?翼……起きてる?
翼「キラリ………」
つ……翼……?わ………私の夢見てる?
翼「キラリ……神様……信じろ……」
え?神様?どういうこと?
そしてまた翼は反対に寝返りを打ってしまった。キラリは毛布を丸めて翼の頭に差し枕にあてた。そして自分も翼の背中の方から横になって翼の身体に腕を回した。
ヤッバ!めちゃくちゃドキドキする~………でも、こんな時でもないとなかなか翼に密着出来ないしなぁ………
そのとき緊張するキラリに更に予期せぬ事態が………
翼「キラリ………」
翼は寝言を言ってキラリの手を取り両手で握りしめた。
え!?翼……もしかして起きてる?
キラリの手が震えて止まらない。そして今度は翼がキラリの手を引いて自分の顔にキラリの手のひらをくっ付けた。
どうしよう、どうしよう………ヤバイよ………私めっちゃ手汗かいちゃってる………どうか翼が寝ていますように………
と、そのとき、少し遠くから凛花と悠陽の声が聞こえて来た。
凛花「キラリ達きっと寝てるから静かにね」
悠陽「うん………」
キラリは翼からサッと手を引いて翼から少し離れて寝たふりをした。
外からテントのファスナーが上げられ、二人がごそごそと中へ入ってくる気配を感じる。
キラリはまだ心臓のドキドキがおさまらずにいた。
凛花はキラリをそっと覗きこみ、寝ていることを確認した。
凛花「やっぱり寝てるみたい。ねぇ、悠陽さん………ちょっと聞いていい?」
悠陽「ん?なに?」
凛花「翼さんのことなんだけど……翼さんて……キラリのことどう思ってるのかなぁ?」
悠「うーん………正直ちゃんと気持ち聞いたことが無いからわかんないんだけど……でも……俺の見る限りでは他の女子達とは全然接し方が違って見えるね……」
凛花「それはどういう風に?」
悠陽「何て言うか……翼のキラリちゃんを見つめる眼差しもなんか優しく見えるし、翼にしては突き放すような態度が見られないって言うか……あいつさぁ……あぁ見えて意外と真面目なんだよね。だから、よっぽど心許した人じゃないと可愛いとか面と向かって言わないし、あんなに優しくないね………」
凛花「へぇ、翼さんてモテそうだから、凄く軽い感じかと思ってたけど……イメージと真逆だった!」
悠陽「そうなんだよ。あいつ見た目とは全然違うんだよ!」
凛花「それ、キラリが聞いたら凄く喜ぶと思う」
悠陽「あ……でも俺がそれ喋ったって翼にわからないようにしてね!」
凛花「わかりました」
キラリは凛花と悠陽に背を向けて狸寝入りをしているが、顔から笑みが消えることなく幸せな気持ちいっぱいで興奮していた。
そのあとしばらくの間、波の音を聞きながら翼とのイチャイチャ妄想劇に耽っていた。
~翌朝~
キラリは誰かに身体を揺さぶられて目が覚めた。
キラリ…キラリ…
キラリがうっすら目を開けると、目の前に翼がキラリを揺さぶり、小声でキラリに呼び掛けていた。
キラリ「翼……おはよう……」
翼「キラリ、朝日がもうすぐ登るぞ。見に行こうぜ!」
キラリは無理やり起こされて、フラフラと浜辺の方へ引っ張られて行った。
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