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ちょっぴり恥ずかしい、あのやり取りの翌日。
3人に大袈裟なまでに引き止められながらも、俺は薬草屋に出勤していた。
「収穫祭の後片付けで忙しいだろうから、今日こそは絶対に行く」と言ってあの場を収めたが、本当の出勤理由は、あの空間に素面で居続けられなかったからだ。
何故?と疑問に思うかもしれないが、立場が代わったら、すぐに賛同してくれるに違いない。
昨日は四六時中、代わる代わる誰かしら引っ付かれていたんだ。
これまでも優遇されていた自覚はあるのだけれど、ひと騒動あったからか、より一層俺をベタベタに甘やかしてくる。
仕事と家の往復を数年継続していた俺は、幼少時代も含めてそういった扱いに慣れていない。
だからか、ちょっぴり居心地が悪く感じてしまう。
しかも、触れられる度に挙動不審になる俺を、最終的に少し揶揄っていたような気がする。
数日間は拗ねてやろうと画策しているのは秘密だ。
「カインさん、おはようございます……」
「お~ユウ君!片付け手伝いに来てくれたの?!って、なんか疲れてない?」
「いえ、全然大丈夫ですよ、ははははは……」
不自然な程に乾いた笑いで話を誤魔化す。
人に勘付かれるくらい疲れてそうに見えるのか、俺……!
帰った後もこれが続くのかと、げんなりしていると、倉庫の方からひょっこりと顔を出した小さな影を見付けた。
「ユウさん、お待ちしてました」
「あれ?!セファ、どうしたの?!」
「ふふふ~ん!実はね、ユウ君にあるものを贈ろうと思ってね。二人で考えてたんだ」
じゃじゃーん!と陽気に差し出されたのは、とんでもなく分厚い装丁の本と、光を反射する小さな銀のパーツ。
「本と、鍵?カインさん、これは?」
「そう!実はね、怪我をしていたウチの店員が復帰することになったんだ」
「……へ?」
(怪我が治って仕事に復帰するってこと?すごく喜ばしい……けど)
「あのね、ユウ君。このお店はもう一人雇うには少し狭くてね……申し訳ないんだけど、ここでのお仕事は最後になりそうなんだ」
「おめでとうございます、嬉しい知らせじゃないですか!……そっか、今日が最後になるのかぁ」
明るく振舞おうとして、思わず語尾が小さくなる。
<転移者が利用される理由を無くす>という目的もほぼ達成したし、店員さんも復帰するしで、身の回りのこと全てが上手く回り始めているじゃないか。
(そうだ、元々この職場も期限付きだった。なに今更傷ついちゃってるんだろう)
突然の別れが訪れると知って、思考が悪い方向にいってしまう。
ここで働けなかったら、俺、どうしよう。
村の収穫でも役に立てないし、借りた畑での収穫量も仕事にはなり得ないレベルだ。
でも絶対に、タダでみんなのお世話にはなりたくない。
お先真っ暗だと落ち込む俺を見て慌てたのか、カインさんが言葉を重ねた。
「さ、最後まで聞いてね!ユウ君は凄く頑張ってくれたし、ここで突然お別れなんて、非情な事はしたくないんだよ」
「……え?それって」
「だから、この鍵!その鍵はこのお店のすぐ裏手にある空き店舗の鍵なの」
「空き店舗の鍵……俺に?!」
「そうです。実はカインさんが、ユウさんと僕でお店をやってみたら、と用意して下さったんですよ」
「セファも一緒に……本当ですか?!」
開いた口が塞がらない。
そういえば、カインさんが何かご褒美を用意してくれるとは言っていたけど、まさかの空き店舗とは。
それだけでなく、定職に就けずその日を凌いでいるセファも働けるようにと気を配ってくれたらしい。
にっこりと慈愛の笑みを浮かべているカインさんに、深く頭を下げた。
「本当に、お世話になりっぱなしで……どう恩を返せばいいのか」
「いやいや、最初に手助けしてくれたのはユウ君でしょ。それに、その本を見てみてよ」
言われるがままに重厚な本の表紙を開くと、中には繊細なタッチで描かれた、いくつもの薬草の絵が載っている。
「も、もしかしてこれって……薬草図鑑ですか?」
「当たり!これでさ、僕らが仕入れてきた薬草をお茶にして出してみない?僕としても、近くでゆっくり薬草茶を飲めると嬉しいんだけど……どう?」
(それってもしかして、薬草茶の喫茶店ってことか!)
カインさんの提案を聞き、湧き出るように頭の中でイメージが膨らむ。
色々な効能のある薬草をブレンドしてオリジナルの茶葉を作ってみたり、彩り重視で見栄えのする贈り物を作ってみたり……どうしよう、これ以上ない程に楽しそうだ。
いつの間にか少しニヤケてしまっていたのか、気付けば2人が生暖かい目でこちらを見ていた。
……危ない危ない。
「カインさん、本当にありがとうございます。セファと一緒に頑張ります!」
「この御恩は忘れません。ありがとうございます、カインさん」
「いいね、いいね!リドさんには僕からも言っておくから、2人はお店に集中して頑張ってね。目指せ人気店!」
カインさんに元気よく送り出され、2人で店舗を下見しに繰り出す。
(まさか、俺が異世界で店を持つなんて……考えたこともなかった)
でも、この店が成功すれば、村にも還元できるし、セファ達も報われる。
それに、これから戦地に赴く勇者一行を労い、彼らの帰る場所ともなる事が出来るだろう。
「はぁ、お店を持つって大変な事だよ。今から緊張が止まらないんだけど……どうしよう、セファ」
「ふふふ。頑張りましょうね、店長!」
「わ、わぁ……!お腹痛くなってきた」
3人に大袈裟なまでに引き止められながらも、俺は薬草屋に出勤していた。
「収穫祭の後片付けで忙しいだろうから、今日こそは絶対に行く」と言ってあの場を収めたが、本当の出勤理由は、あの空間に素面で居続けられなかったからだ。
何故?と疑問に思うかもしれないが、立場が代わったら、すぐに賛同してくれるに違いない。
昨日は四六時中、代わる代わる誰かしら引っ付かれていたんだ。
これまでも優遇されていた自覚はあるのだけれど、ひと騒動あったからか、より一層俺をベタベタに甘やかしてくる。
仕事と家の往復を数年継続していた俺は、幼少時代も含めてそういった扱いに慣れていない。
だからか、ちょっぴり居心地が悪く感じてしまう。
しかも、触れられる度に挙動不審になる俺を、最終的に少し揶揄っていたような気がする。
数日間は拗ねてやろうと画策しているのは秘密だ。
「カインさん、おはようございます……」
「お~ユウ君!片付け手伝いに来てくれたの?!って、なんか疲れてない?」
「いえ、全然大丈夫ですよ、ははははは……」
不自然な程に乾いた笑いで話を誤魔化す。
人に勘付かれるくらい疲れてそうに見えるのか、俺……!
帰った後もこれが続くのかと、げんなりしていると、倉庫の方からひょっこりと顔を出した小さな影を見付けた。
「ユウさん、お待ちしてました」
「あれ?!セファ、どうしたの?!」
「ふふふ~ん!実はね、ユウ君にあるものを贈ろうと思ってね。二人で考えてたんだ」
じゃじゃーん!と陽気に差し出されたのは、とんでもなく分厚い装丁の本と、光を反射する小さな銀のパーツ。
「本と、鍵?カインさん、これは?」
「そう!実はね、怪我をしていたウチの店員が復帰することになったんだ」
「……へ?」
(怪我が治って仕事に復帰するってこと?すごく喜ばしい……けど)
「あのね、ユウ君。このお店はもう一人雇うには少し狭くてね……申し訳ないんだけど、ここでのお仕事は最後になりそうなんだ」
「おめでとうございます、嬉しい知らせじゃないですか!……そっか、今日が最後になるのかぁ」
明るく振舞おうとして、思わず語尾が小さくなる。
<転移者が利用される理由を無くす>という目的もほぼ達成したし、店員さんも復帰するしで、身の回りのこと全てが上手く回り始めているじゃないか。
(そうだ、元々この職場も期限付きだった。なに今更傷ついちゃってるんだろう)
突然の別れが訪れると知って、思考が悪い方向にいってしまう。
ここで働けなかったら、俺、どうしよう。
村の収穫でも役に立てないし、借りた畑での収穫量も仕事にはなり得ないレベルだ。
でも絶対に、タダでみんなのお世話にはなりたくない。
お先真っ暗だと落ち込む俺を見て慌てたのか、カインさんが言葉を重ねた。
「さ、最後まで聞いてね!ユウ君は凄く頑張ってくれたし、ここで突然お別れなんて、非情な事はしたくないんだよ」
「……え?それって」
「だから、この鍵!その鍵はこのお店のすぐ裏手にある空き店舗の鍵なの」
「空き店舗の鍵……俺に?!」
「そうです。実はカインさんが、ユウさんと僕でお店をやってみたら、と用意して下さったんですよ」
「セファも一緒に……本当ですか?!」
開いた口が塞がらない。
そういえば、カインさんが何かご褒美を用意してくれるとは言っていたけど、まさかの空き店舗とは。
それだけでなく、定職に就けずその日を凌いでいるセファも働けるようにと気を配ってくれたらしい。
にっこりと慈愛の笑みを浮かべているカインさんに、深く頭を下げた。
「本当に、お世話になりっぱなしで……どう恩を返せばいいのか」
「いやいや、最初に手助けしてくれたのはユウ君でしょ。それに、その本を見てみてよ」
言われるがままに重厚な本の表紙を開くと、中には繊細なタッチで描かれた、いくつもの薬草の絵が載っている。
「も、もしかしてこれって……薬草図鑑ですか?」
「当たり!これでさ、僕らが仕入れてきた薬草をお茶にして出してみない?僕としても、近くでゆっくり薬草茶を飲めると嬉しいんだけど……どう?」
(それってもしかして、薬草茶の喫茶店ってことか!)
カインさんの提案を聞き、湧き出るように頭の中でイメージが膨らむ。
色々な効能のある薬草をブレンドしてオリジナルの茶葉を作ってみたり、彩り重視で見栄えのする贈り物を作ってみたり……どうしよう、これ以上ない程に楽しそうだ。
いつの間にか少しニヤケてしまっていたのか、気付けば2人が生暖かい目でこちらを見ていた。
……危ない危ない。
「カインさん、本当にありがとうございます。セファと一緒に頑張ります!」
「この御恩は忘れません。ありがとうございます、カインさん」
「いいね、いいね!リドさんには僕からも言っておくから、2人はお店に集中して頑張ってね。目指せ人気店!」
カインさんに元気よく送り出され、2人で店舗を下見しに繰り出す。
(まさか、俺が異世界で店を持つなんて……考えたこともなかった)
でも、この店が成功すれば、村にも還元できるし、セファ達も報われる。
それに、これから戦地に赴く勇者一行を労い、彼らの帰る場所ともなる事が出来るだろう。
「はぁ、お店を持つって大変な事だよ。今から緊張が止まらないんだけど……どうしよう、セファ」
「ふふふ。頑張りましょうね、店長!」
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