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DLC本編
ツケ (※微)
しおりを挟む⚠︎attention!
ここから先、年齢制限の必要な描写がございます。
苦手な方はパスしていただいても、ストーリー進行上問題ございません。
**********************
「ツケって何の?!」
「そりゃあ、こっちは相当な覚悟で送り出したんだ。数年は触れられないかも、なんて考えてた。」
先生はそこで一息つくと、急に隣のスペースに腰掛ける。
「それがどうだ?…なんの知らせもなく、1年でひょっこり帰ってきやがって」
「うわっ?!」
身を引く前に、驚くべき速度で両手を掴み上げられ拘束されてしまう。
ソファで引き倒され馬乗りになられているこの状況、どう考えても手遅れだ。
「どうなるか分かってて顔出したってことで…いいんだよな?」
「わ、わかんないデスゥ…」
「そうか、なら俺直々に教えてやろう。留年生への特別補習だ。」
「うぅ、悪魔も尻尾巻いて逃げる恐怖ワードォオオ!!…っ」
喚く俺の上半身と顔にずっしりとした重さがのし掛かった。
え、何かって?そりゃもう…約1年振りの“ベロチュー“ですよ。
(現実ではそんな関係の人、出来てないからね!!)
「んっ、」
現実逃避を続けようとする俺を見咎めた先生は、俺の弱いところを的確に舌で擦り上げて、脳を痺れさせていく。
この体勢では、追い詰められるようなキスも、重力に従って注がれる唾液も、ただ受け入れるしかない。
唾液と舌の混ざり合う音が、耳を刺激した。
(俺、先生とえっちなことしてる…)
1年間ですっかり感覚がリセットされていた俺は、濃いキスをされただけでも顔中に熱が集まるのを感じる。
前はもっと深い事までしたのに…なんて考えてしまった瞬間、猛烈な羞恥心が湧き上がったのを感じた。
先生はそんな俺を見て、驚きの表情で口を離す。
「顔赤くないか…初心かよ」
「…ぅ、うるさい変態教師」
先生は俺の顔をじっくりと観察しながら、おもむろにネクタイを外し始めた。
「え、待って先生。ここで脱ぐの?ていうか本当に何かするの?!」
「本番まではしねぇよ…あ、期待してたか?」
「してないしてない全くしてない」
「それも面白くないな」
本番まではない、と言われホッとしたのも束の間。
気を抜いていた俺は、あれよという間に手を上質そうなネクタイで緩く縛られてしまった。
「なん、ぇ」
「これはお前を繋ぎ止める、緩い鎖だ。本気を出せば解くことができるが…どうする?」
先生は冗談まじりに俺に問いかける。
その言葉の軽快さとは裏腹に、少しの身動ぎも許さないという目の温度差を感じ取り、思わず息を呑んだ。
今回のゲームクリアの条件はわかっていない。
だからこのイベントは、いわゆるストーリー進行外かもしれない。
先生を今この瞬間に受け入れる必要もないわけだ…けど。
「先生、俺は…「名前」っこう、先生」
先生はソファに広がった俺の髪を掬い、指で弄んでいる。
俺は、手首を縛る拘束は外さずに話し続ける。
「輝先生…会いたかった、です」
「…」
「少しの間しか居れなくて、ごめんなさい。でも…皆に」
『皆に会いたくて』と言いかけた瞬間、襟元を強く引かれ、息を喰われた。
同時に、熱を持ちそうになっていた箇所を撫で上げられる。
「んぅう!!」
ぼんやりとした頭で抵抗するが、先生の手も口も、止まる気配がない。
グチグチと湿り気のある音が鳴り始めた時にはもう、全身から力が抜けてしまっていた。
どこかに縋り付きたくて、拘束された手で、目の前の温度を手繰り寄せる。
「おい」
「…っぁ、あぅ」
キスをやめた先生の呼びかけにも気が回らず、俺は必死で快楽に耐えようと、縋り付く力を強めた。
「…気が変わった」
「ふっ、ぇ?」
先生が、突如動きを止めた。
つられて瞑ってしまっていた目を開くと、ドアップの美貌が。
(…ん?)
温かいからと縋ったのは輝先生の頭だったようで、意図せず俺は首元に手を回していたようだ。
…ってことは
(抱き寄せた感じになっちゃった、よな?)
状況を理解した俺は、恐る恐る先生の顔を窺おうとして、尻に押し付けられる硬いモノに気がつく。
「完全に勃った…忘れてた、お前がこういう奴だって」
“後の祭り“なんて良くある言葉が、音頭と共に頭の中で響き渡った。
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