86 / 87
小話
とある文化祭の風景
しおりを挟む「ふっふっふ~~撮ったど~~~♪」
文化祭終了後。
後片付けで忙しく動き回る生徒達を横目に、一人ほくそ笑む青年がいた。
不適に微笑むその青年の手には一眼レフカメラ。
写真部から強引に借りてきたものだ。
「くっくっくっく~~~いくらで売れるかな~♪」
カメラを手にしながら口角を上げて高笑いを上げるのは、学園内一お調子者の黒崎光一であった。
光一は借りもののカメラを大事そうになでながら一通り笑った後、この後の展開を想像してまた笑い出す。
「兇の悔しそうな顔が目に浮かぶわ~♪」
あれは本当にスクープだった。
まさか
まさか
あの兇が……
那々瀬にキスするなんて!
光一は撮った画像の確認をしながらほくそ笑む。
ばっちり
はっきり
撮れている。
「いや~兇の王子姿撮ってファンの子に売ろうとしてたけど、こりゃすごい得ダネゲットしちゃったよなぁ~♪」
ふははははは!と夕焼け空に高笑いを響かせる光一は知らなかった。
一週間後
親友によって自分が半殺しの目に合う事になるなんてことは・・・。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
7
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる