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第二章【旅路編】
16.連れが小さくなっちゃった!
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結局あの後、他の研究員達によって部屋を追い出されてしまったマクレーン達は、仕方なく休憩室まで戻ってきた。
「まったく、なんなんですかあの人達は!!」
珍しくマクレーンが、怒り冷めやらぬといった感じで、口汚く先程の研究員達を罵っていた。
「まあまあマクレーンさん、お気持ちはわかりますけどそんなに興奮しないで。お茶でも飲んで落ち着きましょう。」
二コルはそう言ってマクレーンを宥めながら、休憩室に置いてあったお茶を淹れて差し出してきた。
「……ありがとうございます。」
二コルのほんわかな雰囲気に当てられて、それまで憤っていたマクレーンは恥ずかしそうに俯きながら、お茶を受け取ってきた。
「ま、なっちまったものはしょうがないんだから気にすんな♪」
と、そこへ小さくなったままのアランが、籠の中からひょっこりと顔を出しながら言ってきた。
――誰のせいで、こうなったと思ってるんだ……。
落ち着いたはずのマクレーンの米神に、またビキビキと青筋が浮かびはじめる。
「あ、あははは~アランさん、ちょお~っと黙ってましょうね~!」
マクレーンの背後から滲み出てきた、おどろおどろしい黒い何かに気づいた二コルが、慌ててアランが入っているクッキーの籠の蓋を閉める。
中からアランが「お~い!開けてくれ~!!」と叫んでいるが、知らない。
今重要なのは、マクレーンさんにこれ以上心労をかけてはいけない、とそう思う二コルであった。
とりあえず、外の吹雪が落ち着く様子が無かったので、今夜はこのままこの仮眠室に泊まることになった。
仮眠室は有難い事に個室になっていた。
まだ元に戻らないアランは二コルに頼み、マクレーンは久しぶりに一人の時間を満喫していた。
簡易ベットに腰掛け、大きな地図を広げていた。
「とりあえず、山頂まで目指してみるかな。」
ランプの明かりを頼りに、地図を眺めながらマクレーンは呟く。
ギルドの依頼内容と最近の目撃証言を基に割り出した、銀針鼠の行動予測範囲を頭に思い浮かべながら、マクレーンは素早く計算していく。
ある程度予定を決めたマクレーンは、一息つくとランプの明かりを消して床に就いた。
「山の中腹辺りで、あれだけ探しても見つけられなかったので、たぶんもう山頂で冬眠の支度をしているかもしれません。巣穴に入ってしまうと、探し出すのは困難なので、今日中に山頂へ向かいましょう。」
マクレーンは朝、起きてきた皆に向かってそう提案してきた。
「そうですね、昨日あれだけ探しても一匹も見当たりませんでしたから、もう山の頂上に向かってしまったかもしれませんね。」
いつも早起きな二コルは、さわやかな笑顔でマクレーンの笑顔に頷いてきた。
「アランさんも依存ありませんか?」
マクレーンはジト目になりながら、アランに同意を求める。
マクレーンの視線の先には、いまだに小さいままのアランが、籠の中で眠そうに目を擦っていた。
「ん~?ああ、俺はどっちでもいいぞ~。」
「…………。」
やる気のない返事に、マクレーンの米神の辺りがまたぴくぴくと痙攣しだした。
その変化に一早く気づいた二コルが、笑顔のままクッキーの籠の蓋をそっと閉める。
「ふ~、それでは準備が整い次第出発しましょうか。」
マクレーンは深く息を吐いた後、そう言ってきた。
二コルはこくこくと頷くと、アランの入った籠を抱えながら己の個室へと戻っていく。
その様子を疲れた顔で見ていたマクレーンに、暖炉の中から起きてきたカーラが声をかけてきた。
『おはよぉ~、もう出発するの?』
彼女は大きく伸びをしながら訊ねてくる。
そんな彼女にマクレーンは苦笑しながら「ああ」と頷いた。
『山頂まで行くって聞こえて来たけど、大丈夫なの?』
カーラはマクレーンのすぐ目の前まで飛んでくると、顔を覗き込むようにしながら聞いてきた。
「ん?何が?」
カーラの質問に、マクレーンは首を傾げる。
『何が?って、あいつらあの事知らないんでしょう?』
「ああ、それなら大丈夫だよ。二コルさんはね。」
『へぇ~、あの子もなのね。』
マクレーンの言葉に、カーラは何かを悟ったのか、二コルが消えていった部屋のドアを眺めながら呟いた。
そんな彼女の呟きに、肩を竦めるだけで返答していると、準備のできた二コル達が部屋から出てきた。
「お待たせしました!さあ、行きましょうか。」
にこにこと笑顔で言ってきた二コルに、カーラはすい~と近づき彼の顔を、まじまじと覗き込んできた。
『へぇ~、あなたもなのねぇ。』
何か値踏みするようなその視線に、二コルは居心地の悪さを感じ、目をキョロキョロ泳がせている。
一通り見て飽きたカーラは、またすい~と流れるように頭上を移動し離れていく。
ようやく視線から解放された二コルは、ほっとした表情をしていた。
『ま、よろしくね。』
そんな二コルに、カーラは腰に腕を当て「ふん」と偉そうにのけ反りながら、そう言ってきた。
その突然の威圧的な挨拶に、何故か二コルは「こ、こちらこそ。よ、よろしくお願いします!」と何故か腰を90度に曲げて返してきたのだった。
そんな二人をやれやれと、見ていたマクレーンは、「じゃあそろそろ、出発しますか」と、疲れたような顔で言ってきたのであった。
「まったく、なんなんですかあの人達は!!」
珍しくマクレーンが、怒り冷めやらぬといった感じで、口汚く先程の研究員達を罵っていた。
「まあまあマクレーンさん、お気持ちはわかりますけどそんなに興奮しないで。お茶でも飲んで落ち着きましょう。」
二コルはそう言ってマクレーンを宥めながら、休憩室に置いてあったお茶を淹れて差し出してきた。
「……ありがとうございます。」
二コルのほんわかな雰囲気に当てられて、それまで憤っていたマクレーンは恥ずかしそうに俯きながら、お茶を受け取ってきた。
「ま、なっちまったものはしょうがないんだから気にすんな♪」
と、そこへ小さくなったままのアランが、籠の中からひょっこりと顔を出しながら言ってきた。
――誰のせいで、こうなったと思ってるんだ……。
落ち着いたはずのマクレーンの米神に、またビキビキと青筋が浮かびはじめる。
「あ、あははは~アランさん、ちょお~っと黙ってましょうね~!」
マクレーンの背後から滲み出てきた、おどろおどろしい黒い何かに気づいた二コルが、慌ててアランが入っているクッキーの籠の蓋を閉める。
中からアランが「お~い!開けてくれ~!!」と叫んでいるが、知らない。
今重要なのは、マクレーンさんにこれ以上心労をかけてはいけない、とそう思う二コルであった。
とりあえず、外の吹雪が落ち着く様子が無かったので、今夜はこのままこの仮眠室に泊まることになった。
仮眠室は有難い事に個室になっていた。
まだ元に戻らないアランは二コルに頼み、マクレーンは久しぶりに一人の時間を満喫していた。
簡易ベットに腰掛け、大きな地図を広げていた。
「とりあえず、山頂まで目指してみるかな。」
ランプの明かりを頼りに、地図を眺めながらマクレーンは呟く。
ギルドの依頼内容と最近の目撃証言を基に割り出した、銀針鼠の行動予測範囲を頭に思い浮かべながら、マクレーンは素早く計算していく。
ある程度予定を決めたマクレーンは、一息つくとランプの明かりを消して床に就いた。
「山の中腹辺りで、あれだけ探しても見つけられなかったので、たぶんもう山頂で冬眠の支度をしているかもしれません。巣穴に入ってしまうと、探し出すのは困難なので、今日中に山頂へ向かいましょう。」
マクレーンは朝、起きてきた皆に向かってそう提案してきた。
「そうですね、昨日あれだけ探しても一匹も見当たりませんでしたから、もう山の頂上に向かってしまったかもしれませんね。」
いつも早起きな二コルは、さわやかな笑顔でマクレーンの笑顔に頷いてきた。
「アランさんも依存ありませんか?」
マクレーンはジト目になりながら、アランに同意を求める。
マクレーンの視線の先には、いまだに小さいままのアランが、籠の中で眠そうに目を擦っていた。
「ん~?ああ、俺はどっちでもいいぞ~。」
「…………。」
やる気のない返事に、マクレーンの米神の辺りがまたぴくぴくと痙攣しだした。
その変化に一早く気づいた二コルが、笑顔のままクッキーの籠の蓋をそっと閉める。
「ふ~、それでは準備が整い次第出発しましょうか。」
マクレーンは深く息を吐いた後、そう言ってきた。
二コルはこくこくと頷くと、アランの入った籠を抱えながら己の個室へと戻っていく。
その様子を疲れた顔で見ていたマクレーンに、暖炉の中から起きてきたカーラが声をかけてきた。
『おはよぉ~、もう出発するの?』
彼女は大きく伸びをしながら訊ねてくる。
そんな彼女にマクレーンは苦笑しながら「ああ」と頷いた。
『山頂まで行くって聞こえて来たけど、大丈夫なの?』
カーラはマクレーンのすぐ目の前まで飛んでくると、顔を覗き込むようにしながら聞いてきた。
「ん?何が?」
カーラの質問に、マクレーンは首を傾げる。
『何が?って、あいつらあの事知らないんでしょう?』
「ああ、それなら大丈夫だよ。二コルさんはね。」
『へぇ~、あの子もなのね。』
マクレーンの言葉に、カーラは何かを悟ったのか、二コルが消えていった部屋のドアを眺めながら呟いた。
そんな彼女の呟きに、肩を竦めるだけで返答していると、準備のできた二コル達が部屋から出てきた。
「お待たせしました!さあ、行きましょうか。」
にこにこと笑顔で言ってきた二コルに、カーラはすい~と近づき彼の顔を、まじまじと覗き込んできた。
『へぇ~、あなたもなのねぇ。』
何か値踏みするようなその視線に、二コルは居心地の悪さを感じ、目をキョロキョロ泳がせている。
一通り見て飽きたカーラは、またすい~と流れるように頭上を移動し離れていく。
ようやく視線から解放された二コルは、ほっとした表情をしていた。
『ま、よろしくね。』
そんな二コルに、カーラは腰に腕を当て「ふん」と偉そうにのけ反りながら、そう言ってきた。
その突然の威圧的な挨拶に、何故か二コルは「こ、こちらこそ。よ、よろしくお願いします!」と何故か腰を90度に曲げて返してきたのだった。
そんな二人をやれやれと、見ていたマクレーンは、「じゃあそろそろ、出発しますか」と、疲れたような顔で言ってきたのであった。
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