雨のち晴れ

朔羅那弥

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解散

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あれから互いの職場の事などをいろいろと話していたら、あっという間に時間が過ぎていた。

「いや、そろそろ解散しますか!」
「めっちゃ話しましたねー。」

満足気な二人を横目に、会計の為に財布を出そうとすると、

「ここは俺に奢らせて下さい!」
「「はい?」」
「二人の飲み会に勝手に着いてきたんですし。」
「いやいや、ここは割り勘にしましょう。奢りとかは無しです。」
「ですが…。」
「今は仕事とかそういうのは関係ないですし、学生時代を思い出してね!」
「…そうですか?では、割り勘で。」

危うく神宮寺さんの奢りになりそうなとこを葛城が上手く伝えてくれた。

奢られるのは嫌いだ…..。
自分が食べたものを誰かに払ってもらうのはどうなのか。自分で払わないと誠意じゃない。

まぁ、意外な人物との飲み会にはなったが、なんか第一印象とは違ったような…。


そう思いながら、居酒屋を出る。
歩いてると、葛城との分かれ道となる交差点までくる。

「じゃ、ここで。またな椎名。」
「おぅ。また。」

軽く挨拶して、自分の家に向かおうとすると、

「椎名さんはまだ時間がありますか?」

神宮寺さんに聞かれる。

「まぁ、特に予定はないですが…」
「もう少し飲みませんか?」

神宮寺さんの提案に、ちょっと戸惑うが、
居酒屋での様子を思い出す。

「…少しだけなら。」
「…良かった。近くに美味しい酒を出すBARがあるんで行きましょう。」

少し不安そうな顔から満面の笑顔になった神宮寺さんにちょっとドキッとしたのは内緒。

葛城や伯父家族以外と、どこかに行くの
何気に初めてだなと思いながら、神宮寺さんについて行く。
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