雨のち晴れ

朔羅那弥

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αとは?

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会議室から戻り、自分の席に着く。 

プロジェクトチームメンバーは、
αが多いが、抑制剤の使用には前向きな人達だ。

「αって、そんなに偉いのかね。」

会議の内容をまとめつつ、小鳥遊に問う。

「俺らの世代は、性差をしないようにって教えられてきたからな。上の世代が子どもにどう伝えていくかで変わるし、突然自分だけがαになってチヤホヤされた身は変わるだろうな。」
「自分は特別な人間だと?αってだけで、クズな奴らも多いけどな。αってだけで、鼻高くしやがって。αなら、αなりに努力しろってんだ。」

もちろん、αにも努力しづけている人もいる。世界的にみれば、αの抑制剤は認可されており、義務付けされている。

先進国の中での使用度は最下位に近い。

「αも、βも、Ωもいち人間だろ。差なんて無いのに。Ωの 発情期ヒートだって、自分の意思ではどうにもならないからあるもので、迷惑を掛けないように努力をしているっていうのに、αは巻き込まれたと言い訳で通じる世の中もありえない。マジで吐き気がする」
「お前みたいな考えを持つαがどれくらいいるかで変わるよ。きっとその想いに仙城教授は協力するってなったのかもな。さっき講義依頼をしたら、日程が決まったら連絡して欲しいときたよ。」
「先駆者はどうしても批判を受ける…っか。
仙城教授もそういう思いをしたってことか。」
「αがΩの為にって考えはあの世代だと批判は受けそうだよな。」
「αこそ、弱者を守る為にも抑制剤を使うべきだ。」
「まずは、グループの人間からだな。」

αはヒエラルキーの頂点では無い。
αが、αの人間が全員が対等であると発信していくべきなんだ。

そして、自分の大切なものを守ることに繋がることになる。
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