初めてなのに中イキの仕方を教え込まれる話

2. 溶けていく

　彼はローションを準備して、指に纏まとわせる。つぷり、と人差し指を挿れて、少しずつナカを広げられた。初めてで異物感があるだろう俺のためか、俺の熱を触るのも忘れない。

「ん！　んっ、……ふ、ぁ」
「あまりにも辛かったら、言ってね」
「ん……、あ、ぁ、……！」

　俺の熱からとろとろと溢あふれ出す先走りに、大丈夫そうだとゆっくりと2本目を挿いれられる。

「ん、ぅ、……っ、ふ」
「ね、キスしよっか」
「ん……、っは、ぁ」

　さすがに2本目だと違和感があって、甘さよりも苦しさ混じりの俺の声に、彼は気を逸そらすようにキスをした。その間も熱とナカを触る手は緩めない。舌を使って俺の口内を犯すように動かされると、少しずつナカの緊張が解けてきたように感じる。

「ちょっとごめんね」

　彼がローションをとろりと俺の胸にかけると、冷たさにぴくりと腰が跳ねた。そのまま俺の熱を触っていた手を胸にするりと移動させ、ローションとともにぐり、と突起を摘まれる。

「あ……っ？！　ぁ、ん、っ」
「かわいい……やっぱり胸凄く感じるね……？」
「ひ、ぁ……！　……はずかし、んっ」
「恥ずかしくないよ、こんなにかわいいのに。ぐりぐりされるの好きでしょ？」
「あ、あっ……！　ぁ、んっ！　ひ、♡」

　こりこり、ぐりぐりと突起を弄いじられると、腹の中がきゅう、と締まる。それで凄く感じていることを悟さとられながら、そのままぐりぐりと突起を弄り続けられた。だんだんと甘さが増す声に、彼はまたしても少しずつ、ゆっくりと俺のナカに3本目を挿れる。

「ん！　ぅ……、あ、ぁ……ッ、」

　媚薬を飲んでいるとはいえ、また少し苦しそうな声になった俺に、彼は(そろそろ前立腺に触れたら変わるかな)とナカを探り、場所を探し当てるとするり、とそこを撫でる。

「は……！　っ、……？」

　何か感じたことのないような感覚に、俺は驚く。不安そうに彼を見るが、彼はそのままそこをすりすりと撫で始めた。

「ぁ……、っは、……」
「よしよし、大丈夫だよ。ちょっと強く触るね？」
「ッ、あ……！」

　こり、と前立腺を押し潰すように触られると、俺はびくりと腰を跳ねさせた。(もしかして)と彼はあることを察してこりこりと前立腺を撫でていく。

「ひっ、あっ、あ……♡ あ♡」
「かわいいね……？　ふふ。きもちよさそう。抉えぐってあげようか？」
「ん、ぅ、……だめ……」

　珍しく俺が制止の言葉を投げたのに、彼はにこりと笑ってごり、と前立腺を抉った。

「あ──ッ、♡ ～～っ♡♡ ……ひ、！♡」
「きもちい？」
「んっ、ん、♡♡ きもちいい♡」
「そうだね。このままイくまでずっと触るね……？　大丈夫、気持ちいいよ…」

　ごりごり、と容赦なく前立腺を3本の指で代わる代わる抉られて、びくびくと腰を跳ねさせることしかできない。きゅう、きゅう、と後ろが締まるのを感じるが、彼はそれでも3本の指で入口とナカを拡張するのを忘れなかった。

「ひっ、ぁ♡ あ、あっ、ぁ、……！♡♡」
「かわいい……かわいいね……もっと喘あえいで……？」
「っ！♡♡ ぁああ、それっ、……！！♡♡」

　なでなで、と前立腺の全体を撫でるように触られると俺の瞳の色が溶けた。(まだ、ぐりぐりと触っても刺激が強すぎて逆にイけないのかもしれない)と思った彼は少し弱めにくり、と触ることにしたらしい。

「っ、～っ、♡ すき、♡♡ きもち、いっ♡ こえ、でるっ、ぁっ、あ……♡」
「いいよ、出して、ほら。口開けて？」
「んっ、んぅ♡♡ ぇ、ぁ♡」

　口の中に指を入れられて、舌をよしよし、と撫でられる。きもちいい。

「ねえ……、すごくびくびくしてくれてるけど、イきそう？」
「ぁ、……♡ ぁ、ああ、♡」
「あ、締まった。ふふ、おれの言葉で感じた？　かわいいね」
「ひ、♡ ぁ♡、……♡」
「うわあ、かわいい……すごく締まる……、ああ、挿れたいなあ」

　びくん、と一際大きく跳ねると、彼は驚いたもののすぐにこりと笑って、耳元に口を寄せた。前立腺をこりこりと触りながら、

「君のナカに、入りたいな」
「っ、♡ ひ、♡ ～～っ、──♡♡」

　びく、びく、と腰を跳ねさせて、白濁液を吐き出した。彼の声で感じ過ぎてしまう。

「もう……！　かわいすぎ……！！　挿れてもいい……？」
「ん、……いい、きて……」
「だいすき」

　指を抜かれると、彼の熱いモノが当てられる。でも力が抜けているからか、ずぷり、と意外にスムーズにナカに入った。

「は、っあ……！」
「君のナカ、あついね……きもちいい……」
「っ！♡」

　その言葉にきゅん、とナカを締めると、彼は気持ちよさそうに微笑んだ。

「すごく感じてて本当にかわいい……ん、ここかな」
「っ、……？！　ぁ♡？！」

　ごりゅ、と前立腺を的確に突かれて、びくびくと身体が跳ねる。そ、こは、だめだ。きもちがよすぎる。

「やっぱり。ふふ、動くね」
「っ、！♡♡ ぁ、ぁあ、っ♡ ん、んんっ♡」

　俺の負担を考えてか、まだ半分ほどしか挿れずに前立腺の辺りを抉りながら抽挿ちゅうそうする。俺はあまりの快楽と少しの苦しさに喘ぐことしかできない。

「ぁ、ッ……！！♡♡ なあ、……っ♡ああっ、♡」
「なあに？　どうしたの？」
「こわい、こんなの、しらなっ……♡♡ぁ♡」

　泣いてしまった俺を見て、彼はぞくぞくと仄暗ほのぐらい感情が湧わき上がってくるのを感じつつも、安心させるようにキスをしてくれた。

「大丈夫だよ、君の中に入ってるのはおれだからね。それに、一番奥まで入れたら、おれも君ももっと気持ちいいし……おれと君で、一つになれるよ」
「ひと、つ、……っ？♡」
「うん、一つ」

　それは、いいなあ。愛しい目の前の彼と一つになれるのなら、きもちよすぎて怖い感覚も、少しの苦しさも、全部幸せに変換できる気がした。

「ぁ、っ、あ……♡ ぅん……じゃあ、もっと……っ♡♡」