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1章 幸せの花園

13 星空の誓い (2)

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 目の下が真っ黒で空な瞳をしていた自覚があったノアには、それが画期的な健康への道であることがわかった。でも、完璧に消えていなかったというのはほんの少しだけ残念かもしれない。

 ———まあ、あれだけ不摂生を重ねていたら、1週間寝たくらいでは薄くならないよね………、

 魔女と手を繋いでいない方の手で目の周りを優しく撫でたノアは、苦笑する。

「もう少しで着くよぉ」

 魔女の間延びした声が耳に響いた次の瞬間、ノアの視界にはこの世の美しいものを散りばめたかのような絶景が見える、開けた場所が写り込んだ。

「お星さま!!」

 ぱあっと表情と瞳を輝かせ、ぱっと魔女の手を離したノアは花畑の中を走る。
 地面に咲き誇る月花草に、夜空を覆い尽くす満点の星空に、ノアは楽しげな声を上げ続ける。そんなノアを、魔女は優しい瞳で見つめる。

「月花草が群生している場所が残っているだなんて………!!」

 “月花草”はお星さまのような形をした花弁が特徴的なお花で、月に照らされると淡く水色の光を放つという特色を持っている。
 その美しさから万能のお薬とされ、古くから摘み取られすぎた故に今ではその数を大きく減らし、国営の植物園の奥深くに数輪しか咲いていないほどなはずだ。

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読んでいただきありがとうございます🐈🐈🐈

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