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1章 幸せの花園

11 お家ツアー (2)

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 ぴかぴかに磨き上げられた木目の美しい飴色の床、白にクリーム色の蔦柄の入った壁紙、焦茶色の棚たちも綺麗に修復されている。天井には暖かな光を放つランプが下げられていてお空にお花が咲いているようだ。
 キッチンには地下室への梯子が設置してあり、下からはひんやりとした空気が登ってきている。ここならば食べ物を腐らせることなく、しっかりと保存することが可能だろう。

 ———腹痛は2度とごめんだ。

 魔女の出した腐った保存食を思い出したノアは身震いしながら、次の場所を探検する。

 お風呂場に手洗い場など、橙をメインカラーとしてリフォームされた日常生活に必要な場はキッチン同様に子どもであるノアが使いやすいように、いくつもの工夫が重ねられていた。

 ———ぽかぽかする。

 心の中いっぱいに広がる暖かな感覚に、ノアはくちびるをもにょもにょと動かす。
 魔女に促されるままに屋根裏部屋へと上がったノアは、濁りの薄くなった新緑の瞳にきらきらとしたものを宿す。

「うわあぁ………!!」

 屋根裏部屋に登ると、そこには秘密基地みたいな空間が広がっていた。
 大きくて家の長い水色のラグのひかれた飴色の床に、濃紺のお星さまを閉じ込めたかのような壁紙、そして天井にはお星さまのランプがいくつもぶら下がっている。

『プラネタリウム』

 ふっと頭の中を過った言葉がいつ聞いたものだったかは思い出せないけれど、このお部屋がまるでプラネタリウムみたいな空間であることはなんとなくわかった。

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読んでいただきありがとうございます🐈🐈🐈

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