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1章 幸せの花園
7 目覚め (1)
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▫︎◇▫︎
———あつい、
うなされるノアは、カサカサに乾いたくちびるを動かし、譫言のように呟く。
口の中にひんやりとしたものが流し込まれ、熱湯に侵されたような額に冷たいものが置かれた。
『触らないでッ!!』
頭の中でぐわんぐわんと舞う母妃の声に、漆黒に包まれた虚空の中でぎゅっと身体を丸めたノアは、何度目か分からないほどに繰り返される悪夢に怯える。
『わ、我のかわ、変わりに、のあ、ノアール、を………!!』
父王の絶叫と共に発せられるノアを殺せという声に、目尻に涙がたまった。
———僕は誰にも望まれない。
ぽっきりと折れてしまった心の隙間に熱風が入り込み、またノアにあの日の、叛逆の日の夢を最初から見せる。
まるで、否、この事件で両親が死んだのはノアのせいであると忘れさせないように、ノアの脳はノアに対して同じ場面を、あの日の両親のあげる絶叫を、何度も何度も聞かせる。
「うぅー、」
泣いても、怖がっても、苦しんでも、誰もノアの事を助けてくれない。
永遠にも感じられる悪夢はノアに言う。
『お前が殺した』
『お前は愛されない人間だ』
『お前は悪い子だ』
『お前に関わった人間は皆不幸になる』
『違う』と言いたいのに、『僕のせいじゃない』と言いたいのに、でも、ノアは自分が見捨てなければ、もしかすると違う道がひらけていたかもしれないと傲慢にも思ってしまう。
*************************
読んでいただきありがとうございます🐈🐈🐈
———あつい、
うなされるノアは、カサカサに乾いたくちびるを動かし、譫言のように呟く。
口の中にひんやりとしたものが流し込まれ、熱湯に侵されたような額に冷たいものが置かれた。
『触らないでッ!!』
頭の中でぐわんぐわんと舞う母妃の声に、漆黒に包まれた虚空の中でぎゅっと身体を丸めたノアは、何度目か分からないほどに繰り返される悪夢に怯える。
『わ、我のかわ、変わりに、のあ、ノアール、を………!!』
父王の絶叫と共に発せられるノアを殺せという声に、目尻に涙がたまった。
———僕は誰にも望まれない。
ぽっきりと折れてしまった心の隙間に熱風が入り込み、またノアにあの日の、叛逆の日の夢を最初から見せる。
まるで、否、この事件で両親が死んだのはノアのせいであると忘れさせないように、ノアの脳はノアに対して同じ場面を、あの日の両親のあげる絶叫を、何度も何度も聞かせる。
「うぅー、」
泣いても、怖がっても、苦しんでも、誰もノアの事を助けてくれない。
永遠にも感じられる悪夢はノアに言う。
『お前が殺した』
『お前は愛されない人間だ』
『お前は悪い子だ』
『お前に関わった人間は皆不幸になる』
『違う』と言いたいのに、『僕のせいじゃない』と言いたいのに、でも、ノアは自分が見捨てなければ、もしかすると違う道がひらけていたかもしれないと傲慢にも思ってしまう。
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