完 この婚姻はどこからどこまでが『まやかし』でどこからどこまでが『ほんもの』なのですか?

 隠世の国の妖魔の皇女宗鈴春は人間に家族と同族を惨殺され、必死に逃げた末に人間に捉えられてしまう。
 妖魔族にとって自らの命と言っても過言ではない角を折られた鈴春は、見知らぬ地で目覚めた。そして、目覚めた彼女の目前にあったのは憎い憎い人間の顔。
「お前は俺の妻となった」
 男こと桂華院昭仁の言葉に、鈴春は恨みを募らせる。
 けれど、彼との日々に慣れたある日、鈴春は驚きの事実を発見した。
「この婚姻はどこからどこまでが『まやかし』でどこからどこまでが『ほんもの』なのですか?」
 これは、敵国同士の貴族の男と皇女の恋慕と恨みから始まる婚姻ストーリー。
 この婚姻の行き着く先に待っているものはーーー?
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