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「旦那さま、全ての謎が解けました」
「は?ちょっと待て。今の話にそんな要素あったか?」
「要素しかありませんでしたよ。というか、こんなのも分からないとは旦那さまはバカですか。その頭はお飾りですか?」
「貴様っ!」

 怒鳴ることしか能がないらしい旦那さまを半分ほったらかしながら、わたしはあまりの面倒臭さに大きなため息を吐き、深緑の扇子で口元を覆った。

「そろそろ帰宅にしましょう。疲れましたわ」
「そうだな」

 社交嫌いなわたしたちは、こうして夫婦初の舞踏会を終えたのだった。
 散々だった感満載だが、わたしはわたしなりに新たな収穫を多く得ることができた夜だった。

 帰りの馬車の中、枕投げから転じてクッション投げ大会という無意味な行事が行われなければ、最後までいい気分でかえれたかもしれないが、それは後の祭り。

 屋敷に帰宅したわたしは、旦那さまに本気でクッションを投げられまくったせいで、何故か帰宅始めよりもぼろぼろな姿で帰宅する羽目になってしまった。

(それもこれもこのクソな旦那さまのせいよ………!!)

 長い長い夜は、こうして終了したのだった。

 2度とこういう類の勝負は仕掛けないと心に誓いながら、お風呂でスッキリしたわたしはベッドにダイブしてふわふわの夢の世界に旅立っていった。

*************************

読んでいただきありがとうございます🐈🐈🐈

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