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無知な二人
遭遇
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「にしても、ここは何なんだ?」
歩いてもエメラルドグリーンだらけだし、何かの工場にしては静かすぎる。
それに、何かの機密組織としては明るすぎるような気もするし。
「安西、ここが何か分かるか?
それに、X002って……」
安西は顔を背けた。
「知らない。
ここでの事は、何も知らないの」
「そっか」
桐生は迷っていた。
もしここと何か関わりがあると知ったなら、それでも今までの安西として受け入れられるのかと。
「知ってたんだ、安西の首元後ろにX02ってあった事。
今の会話で確信した。
今まで言わなくて、本当にごめん」
安西はビクッとした。
「それ、いつ気づいたの?
髪なんてかき上げたことないのに」
「寝てるときだよ。
首元、無防備になるだろ?
それで」
安西は真っ赤になりながらも後ろの首元を擦った。
「なるほどね、気付かなかったわけだ。
そんなこと言ったら」
安西は何か迷っているようだった。
「言っていいの?
後悔したって知らないから」
と、顔を背けた。
「あんたの首元にもあるんだよ、それと同じものが」
「なんだって?」
「気付かないでしょ。
それもそうよ、私だって気付かなかったんだから」
「いつ、気付いたんだ?」
「ここに足つけるとき。
跳んだでしょ、それで」
「なるほどな。
で、ナンバーは?」
「それが」
歩いてもエメラルドグリーンだらけだし、何かの工場にしては静かすぎる。
それに、何かの機密組織としては明るすぎるような気もするし。
「安西、ここが何か分かるか?
それに、X002って……」
安西は顔を背けた。
「知らない。
ここでの事は、何も知らないの」
「そっか」
桐生は迷っていた。
もしここと何か関わりがあると知ったなら、それでも今までの安西として受け入れられるのかと。
「知ってたんだ、安西の首元後ろにX02ってあった事。
今の会話で確信した。
今まで言わなくて、本当にごめん」
安西はビクッとした。
「それ、いつ気づいたの?
髪なんてかき上げたことないのに」
「寝てるときだよ。
首元、無防備になるだろ?
それで」
安西は真っ赤になりながらも後ろの首元を擦った。
「なるほどね、気付かなかったわけだ。
そんなこと言ったら」
安西は何か迷っているようだった。
「言っていいの?
後悔したって知らないから」
と、顔を背けた。
「あんたの首元にもあるんだよ、それと同じものが」
「なんだって?」
「気付かないでしょ。
それもそうよ、私だって気付かなかったんだから」
「いつ、気付いたんだ?」
「ここに足つけるとき。
跳んだでしょ、それで」
「なるほどな。
で、ナンバーは?」
「それが」
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