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第八章 魔王と転移者
彼の気持ち
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疑問に思ったエルシーは、マデリーンの行方について二人に尋ねた。
「マデリーンさんはどうしてるの?」
「あんな連中がのさばるのは戦神が寝てるからだって、『叩き起こしてくる』と言ってたな」
わはははとウォーレスは豪快に笑った。
マデリーンの方は元気でやっているらしい。
ジルは気がかりな様子で言った。
「封印した神様を起こすのは、皆ずっと試してきたんだけどね。誰一人、成功しなかったよ」
「俺達も一度四人で行ってみたが、駄目だったな」
「マデリーンなら心配ないよ。一度戻って来いとは思うけどね」
呆れたように笑うジル。
「それでだ」
言葉を切り、真顔になるウォーレス。
「はっきりさせておきたいんだが……バートは生きてるんだな?」
ジルも真剣な顔でエルシーを見つめている。
「えぇ。生きているわ。今はこの国に戻っているはずよ」
エルシーは彼との出会い、バートランドがこの国に戻った経緯を語った。
「なるほどなぁ。あいつも運のいい奴だ。あんたには本当に感謝するよ」
「本当だね。やっぱり、生きてたんだね。あいつが死ぬなんて、信じられなかったもの」
「竜の巣に落ちても死ななかった奴だしな!」
ウォーレスが笑って言った。
「塔が崩れたのに、無傷で帰ってきたこともあったね」
ジルも楽しそうに笑う。
「勇者だけに、色々伝説が残っているようですね」
ルビィが感心したように言った。
エルシーもいくつか話は聞いていたが、まだ知らない話もあるようだ。
聞いてみたいと思ったが、今は彼を見つけることが先だ。
勇者の冒険については、再会してから話を聞こう。
ウォーレスが尋ねる。
「それで、あんたはここまであいつを探しに来たのか?」
「えぇ、バートさんが修行する場所を、貴方なら知ってると思って」
「ふ~ん」
ジルが意味ありげに笑う。
「やっぱり、バートが気になる?」
「え!?それは……私も気が付いたらここにいて、一人では危ないし、国に帰る前に、会えたらと思うけど…………」
微かに頬を紅潮させてうろたえつつ、エルシーは途切れ途切れに答えた。
ジルはからかうように言った。
「うんうん。女の子の一人旅は危ないよね。守ってくれる男がいれば心強さは倍増だし。それが好きな男だと言うことないよね~」
「おっ、そういうことだったのか!あいつも幸せ者だな!」
「えっ!?バートさんがどう思っているのかわからないわ。キャロルさんのこともあるし…………」
思い出して、エルシーの気持ちは沈んだ。
彼はもうキャロルに会っているだろうか。自分がここまで探しに来たことを迷惑に思わないだろうか。
「何、あいつまだキャロルに未練持ってるの!?」
ジルが憤慨した。
エルシーは彼の弁護をする。
「私に出会った時には、もう落ち込んではいなかったわ。どうして自分を裏切ったのか、聞きたいのでしょう。……今あの人が彼女の事をどう思ってるのか、はっきりとはわからないの。バートさんにとって、キャロルさんがどんな存在だったのか、ちゃんと聞いたわけでもないし。だけど、きっと初恋の人だったということはわかるから……」
ジルはよくわかっているというように頷いた。
「あぁ、そういうことはわかっちゃうよね。女の勘でさ。それなら、教えるよ。二人の事をね」
キャロルとバートランドは同じ村の幼馴染で、子供の頃から仲良く遊んで成長した。あまり人と打ち解けない性質であった彼女も、バートランドとその妹とは親しくしていたという。
彼らは一緒に村を出、冒険者として共に旅をしていた。
そのうちに、お互いのことを意識するようになっていったようだ。
「バートは恋愛事には疎い質で、自分の気持ちにも中々気づかなかったからね。見ていて、ずいぶんやきもきさせられたよ。キャロルもあまり感情を出さない方だしね」
「ん、そうだったのか?」
驚く夫にジルは呆れ顔で言った。
「あんたはバートよりも鈍いからね。本当に何も気づいてなかったよねぇ」
「よくそれで結婚できましたね」
ルビィが口を挟む。
「あたしが頑張ったからね!」
ジルは得意げに微笑んだ。
照れたように笑うウォーレス。妻には頭が上がらないようだ。
「とにかく、二人の仲はほとんど進展しないまま、魔王退治まで来ちゃった。その頃には、バートにも自覚があったけど、魔王を倒してキャロルの母親を救出してから言おう、何て思ってたんだろうね」
(死亡フラグですね)
ルビィがエルシーに心の中で囁いた。
魔王の軍勢を討伐する過程で、捕まっていた女性達を救出することもあった。母親の運命を悟ったのだろう、キャロルは次第にふさぎ込むようになった。
「バートは母親が心配なんだろうぐらいにしか思ってなかったようだけど」
キャロルの瞳にわだかまる闇の深さをジルやマデリーンは案じていた。
重い口調でウォーレスが呟いた。
「で、案の定……最悪のことが起こっちまった」
「…………」
エルシーは何も言うことができなかった。
バートランドの気持ちは察して余りある。王太子と和解できた自分の方が余程ましだろう。
「とにかくこうなった以上、あの二人が元通りになることはないね。だから、遠慮するんじゃないよ!」
ジルは元気づけるようにエルシーに微笑み掛けた。
「ありがとう」
ウォーレスもエルシーを励ました。
「何、あんたみたいな娘に想われて立ち直れない男がいるもんか。バートを見つけたら、一緒にここに来てくれよ」
「はい、必ずそうするわ。一緒に帰ることができたら……」
エルシーはウォーレス達に約束する。
ルビィが本来の目的を思い出して尋ねた。
「ところで、バートランドが修行する場所に心当たりはありますか?」
「それなら、きっと雷王山だな。強敵が多くて、国中の強者が集まる修行場として一番有名なんだ」
「わかったわ、そこへ行ってみます。色々とありがとうございました」
ウォーレスが笑って答えた。
「かまわんさ。あいつが世話になったからな」
「あいつもきっとあんたに会いたいと思ってるよ」
ジルがしんみりとした口調で言う。
二人に感謝して、エルシーはきっと彼と一緒に戻ってこようと決心した。
夜が明けると、雲一つない清々しい青空が広がっていた。
エルシーとルビィが部屋を出ると、ジルが昨日以上に元気な様子で声を掛けた。
「おはよう!もう朝ご飯できてるよ!」
テーブルには既に朝食が並んでいた。子供達も席についている。
挨拶を返してテーブルにつくと、階下の店からウォーレスが戻ってきた。
「うむ、旅出ちには絶好の天気だな」
ウォーレスも顔色が良く元気そうだ。
バートランドが生きていることを知り、二人共嬉しそうだった。
朝食後、見送る夫婦と子供達に手を振って、エルシーはまた旅を再開した。
「マデリーンさんはどうしてるの?」
「あんな連中がのさばるのは戦神が寝てるからだって、『叩き起こしてくる』と言ってたな」
わはははとウォーレスは豪快に笑った。
マデリーンの方は元気でやっているらしい。
ジルは気がかりな様子で言った。
「封印した神様を起こすのは、皆ずっと試してきたんだけどね。誰一人、成功しなかったよ」
「俺達も一度四人で行ってみたが、駄目だったな」
「マデリーンなら心配ないよ。一度戻って来いとは思うけどね」
呆れたように笑うジル。
「それでだ」
言葉を切り、真顔になるウォーレス。
「はっきりさせておきたいんだが……バートは生きてるんだな?」
ジルも真剣な顔でエルシーを見つめている。
「えぇ。生きているわ。今はこの国に戻っているはずよ」
エルシーは彼との出会い、バートランドがこの国に戻った経緯を語った。
「なるほどなぁ。あいつも運のいい奴だ。あんたには本当に感謝するよ」
「本当だね。やっぱり、生きてたんだね。あいつが死ぬなんて、信じられなかったもの」
「竜の巣に落ちても死ななかった奴だしな!」
ウォーレスが笑って言った。
「塔が崩れたのに、無傷で帰ってきたこともあったね」
ジルも楽しそうに笑う。
「勇者だけに、色々伝説が残っているようですね」
ルビィが感心したように言った。
エルシーもいくつか話は聞いていたが、まだ知らない話もあるようだ。
聞いてみたいと思ったが、今は彼を見つけることが先だ。
勇者の冒険については、再会してから話を聞こう。
ウォーレスが尋ねる。
「それで、あんたはここまであいつを探しに来たのか?」
「えぇ、バートさんが修行する場所を、貴方なら知ってると思って」
「ふ~ん」
ジルが意味ありげに笑う。
「やっぱり、バートが気になる?」
「え!?それは……私も気が付いたらここにいて、一人では危ないし、国に帰る前に、会えたらと思うけど…………」
微かに頬を紅潮させてうろたえつつ、エルシーは途切れ途切れに答えた。
ジルはからかうように言った。
「うんうん。女の子の一人旅は危ないよね。守ってくれる男がいれば心強さは倍増だし。それが好きな男だと言うことないよね~」
「おっ、そういうことだったのか!あいつも幸せ者だな!」
「えっ!?バートさんがどう思っているのかわからないわ。キャロルさんのこともあるし…………」
思い出して、エルシーの気持ちは沈んだ。
彼はもうキャロルに会っているだろうか。自分がここまで探しに来たことを迷惑に思わないだろうか。
「何、あいつまだキャロルに未練持ってるの!?」
ジルが憤慨した。
エルシーは彼の弁護をする。
「私に出会った時には、もう落ち込んではいなかったわ。どうして自分を裏切ったのか、聞きたいのでしょう。……今あの人が彼女の事をどう思ってるのか、はっきりとはわからないの。バートさんにとって、キャロルさんがどんな存在だったのか、ちゃんと聞いたわけでもないし。だけど、きっと初恋の人だったということはわかるから……」
ジルはよくわかっているというように頷いた。
「あぁ、そういうことはわかっちゃうよね。女の勘でさ。それなら、教えるよ。二人の事をね」
キャロルとバートランドは同じ村の幼馴染で、子供の頃から仲良く遊んで成長した。あまり人と打ち解けない性質であった彼女も、バートランドとその妹とは親しくしていたという。
彼らは一緒に村を出、冒険者として共に旅をしていた。
そのうちに、お互いのことを意識するようになっていったようだ。
「バートは恋愛事には疎い質で、自分の気持ちにも中々気づかなかったからね。見ていて、ずいぶんやきもきさせられたよ。キャロルもあまり感情を出さない方だしね」
「ん、そうだったのか?」
驚く夫にジルは呆れ顔で言った。
「あんたはバートよりも鈍いからね。本当に何も気づいてなかったよねぇ」
「よくそれで結婚できましたね」
ルビィが口を挟む。
「あたしが頑張ったからね!」
ジルは得意げに微笑んだ。
照れたように笑うウォーレス。妻には頭が上がらないようだ。
「とにかく、二人の仲はほとんど進展しないまま、魔王退治まで来ちゃった。その頃には、バートにも自覚があったけど、魔王を倒してキャロルの母親を救出してから言おう、何て思ってたんだろうね」
(死亡フラグですね)
ルビィがエルシーに心の中で囁いた。
魔王の軍勢を討伐する過程で、捕まっていた女性達を救出することもあった。母親の運命を悟ったのだろう、キャロルは次第にふさぎ込むようになった。
「バートは母親が心配なんだろうぐらいにしか思ってなかったようだけど」
キャロルの瞳にわだかまる闇の深さをジルやマデリーンは案じていた。
重い口調でウォーレスが呟いた。
「で、案の定……最悪のことが起こっちまった」
「…………」
エルシーは何も言うことができなかった。
バートランドの気持ちは察して余りある。王太子と和解できた自分の方が余程ましだろう。
「とにかくこうなった以上、あの二人が元通りになることはないね。だから、遠慮するんじゃないよ!」
ジルは元気づけるようにエルシーに微笑み掛けた。
「ありがとう」
ウォーレスもエルシーを励ました。
「何、あんたみたいな娘に想われて立ち直れない男がいるもんか。バートを見つけたら、一緒にここに来てくれよ」
「はい、必ずそうするわ。一緒に帰ることができたら……」
エルシーはウォーレス達に約束する。
ルビィが本来の目的を思い出して尋ねた。
「ところで、バートランドが修行する場所に心当たりはありますか?」
「それなら、きっと雷王山だな。強敵が多くて、国中の強者が集まる修行場として一番有名なんだ」
「わかったわ、そこへ行ってみます。色々とありがとうございました」
ウォーレスが笑って答えた。
「かまわんさ。あいつが世話になったからな」
「あいつもきっとあんたに会いたいと思ってるよ」
ジルがしんみりとした口調で言う。
二人に感謝して、エルシーはきっと彼と一緒に戻ってこようと決心した。
夜が明けると、雲一つない清々しい青空が広がっていた。
エルシーとルビィが部屋を出ると、ジルが昨日以上に元気な様子で声を掛けた。
「おはよう!もう朝ご飯できてるよ!」
テーブルには既に朝食が並んでいた。子供達も席についている。
挨拶を返してテーブルにつくと、階下の店からウォーレスが戻ってきた。
「うむ、旅出ちには絶好の天気だな」
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