45 / 126
第六章 追われた勇者
聖女の歴史
しおりを挟む
神殿の中の広い部屋に三人は集まり、大きなテーブルに座っていた。
竈や調理台があり、元は食堂だったと思われる。
テーブルの上には、二人+一人の昼食が広げてある。
「おっ、今日はいつも以上に豪華だな!」
「体力を使うから、力のつくメニューにしたのよ」
「頑張って鶏の羽をむしった甲斐がありましたね!」
「鶏料理は羽をむしるところから始まるのよ」
エルシーは無表情で答えた。
鶏を絞めるのは男の役目だが、羽をむしり皮を剥いで解体するのは、女の仕事である。
エルシーは下ごしらえの時のことは思い出さないようにした。
慣れたとはいえ、気分のいいものではない。
ルビィによれば、この世界がゲームとして売られている「現代日本」では、肉が切り身として調理しやすい状態で売られているという。
(そんな世界なら便利よね)
エルシーは羨ましく思った。
「ではいただきましょう。勇者と聖女が一緒に食事しているなんて、昔の人は想像できなかったでしょうね」
「あぁ、エルシーは本当に聖女だったんだな」
「えぇ……。色々あって、こんな所に隠れてるけど」
バートランドはエルシーの気を引き立てるように微笑んだ。
「俺だって、勇者なのにこんな遠くまで流れてきてるんだから、不思議じゃないよ」
「ありがとう。聖剣が貴方を認めてくれて良かったわ」
昼食が終わった後、神殿の中を見物して回った。
回廊の壁に、聖女の活躍を描いた長いタペストリーが掛かっている。
華やかな色彩で描かれた人間や神々、妖精や精霊達。凶悪な魔物の姿も描かれている。
それを眺めつつ、過去の世界に想いを馳せた。
光り輝く女神の前に、膝まづく白い衣装の乙女。
女神は祝福を与えるかのように、美しい手を差し伸べている。
その場面の前で、ルビィが語りだした。
「旧王国時代は、女神様に仕える巫女の中から聖女が選ばれていたんですよ。もう何百年も昔の事ですが」
「そういう説があるって聞いていたけど、本当にそうだったのね」
エルシーは、大司教から教わった話を思い出した。
そして、ルビィに教えられた前作「聖乙女1」=「聖なる乙女は愛を歌う」の世界のことを。
「へぇ……。何でわざわざ異世界から呼び出すようになったんだろう?」
バートランドの疑問に答えてルビィが説明を始める。
「この世界の人間である以上、巫女には色々面倒なしがらみがあったんです」
親や親戚、主君など、聖女の活動を利用したり妨害したりする人間は後を絶たなかった。
聖女候補の巫女を狙った誘拐や暗殺などの事件も少なくない。
さらには、自分の意のままに操ることのできる少女を聖女に仕立てようとする者もいた。
「旧王国が滅びたのも、聖女の活動が妨げられた結果だといいます」
その後、女神は異世界から聖女になる者を呼び出すようになった。
自分の世界に居場所が無く孤独な、人々を救うことに喜びを見出す少女。
この世界と共に聖女自身も救われるように。
聖剣は旧王国以前の神話の時代に造られた。
女神の力を与えられた聖なる剣は、旧王国を聖女と共に守ってきた。
「聖剣の意思が、女神様と新しい聖女を結び付けました」
聖騎士と旧王国の聖女……姫巫女の子孫であるエルシー。
彼女には元々巫女となり聖女となる資質が秘められていた。
「大事にしていくよ。この剣と剣を受け継いできた人達のこと……もちろん、君達の気持ちを」
「恩返しよろしくお願いします」
ルビィがやけに丁寧な口調で言う。
エルシーは苦笑した。
「貴方ならきっと正しく使ってくれると思うわ」
「あぁ、任せてくれ!それで、この剣について詳しく知ることはできないか?」
「剣の性能について調べる必要がありますね。こっちに資料があるはずです」
回廊を歩いて、また別の部屋の中へ入った。
先程の食堂よりも広い部屋の中には、大きな本棚がいくつも並んでいて、大量の本が収められていた。
「ここに聖剣に関する本があります。具体的な使用方法が書いてある本は……こっちですね」
二人はルビィが示した本を取り、集めていく。
「本は後で返さなければいけないわね。必要なことを書き写しておくといいわ」
「私なら内容を全部頭に入れておくことができますが……使うのは貴方ですからね」
ルビィはバートランドの方を振りかえった。
本をめくりながら、難しい顔をしているバートランド。
「……何が書いてあるかわからないんだが」
大部分の書物は、現在は使われていない文字で書かれている。外国人の彼にわからないのは仕方ない。
「後で翻訳しておくわ。古代文字は習ったけど、私にもわからないものが中にはあるわね」
「はい、わからなかったら私に聞いてください。くれぐれも本を傷めたり汚したりしないでくださいよ」
「気を付けるわ。写本があるといいんだけど」
エルシーが言うと、それを待ち構えていたかのように、小さな影が飛び出してきた。
「§ΠΘ#!!」
木彫りの人形のような精霊だ。木目のある茶色い体に、丸い黒い目が何かを訴えている。
「『写本をお求めですか?』って言ってます」
ルビィが通訳する。
「&@%&$#……ニンゲン、久しぶり。人の言葉、忘れてた」
「この図書室に住んでいる精霊です。原本が失われることのないように、本を持って帰りたい人に写本を作ってくれます」
エルシーもバートランドも好奇心に満ちた目で精霊を眺めた。
(ゲームにも登場してたんですが、イベントを飛ばしましたからね)
(それなら、「異世界荒らし」対策になりそうな本を探して写本を作ってもらいましょう)
(ここなら、何か見つかるかもしれませんね)
しばらく図書館の中で本を探す。
何冊かを選んで、持ち帰ることにした。
「とりあえずは、こんな所でしょう。全部見て回る暇はありませんから、あとはまた機会を見て探しに来ればいいですね」
「見たことのない本が多かったわ」
公爵家にも、王宮にも無い貴重な本がここには数多く残されていた。
読みたい人は少なくないだろう。
(ゲームにはレジナルドを本から引きはがすのに苦労するイベントもありましたよ)
(レジナルドさんやパーシヴァル様なら、本の研究に協力してくれるでしょうね)
『聖女の盾』の皆が味方に付いてくれればだが。
まず、先代の聖女の帰還を待たねばならない。
帰り道は、聖剣で全ての敵が片付いた。
「何もする必要が無かったわ」
「聖剣マスターにはまだまだですけどね」
「あぁ、まだ全力出しきってない気がするな。もっと使っていかないと!」
すっかり自信を取り戻した様子の勇者を見て、エルシーは嬉しく思った。
(「異世界荒らし」は強敵です。もっと力をつけなければ)
「…………」
ルビィの言葉に、忘れていた不安が蘇る。
「異世界荒らし」と直接戦わずに済むだろうか
聖剣を手にした勇者が味方になってくれるのか。
彼に「異世界荒らし」が倒せるか。
まず、前の聖女の協力が必要だ。そしてアイリーンと和解できれば、厳しい戦いをしなくて済む。
(私も、頑張らなくては)
近い将来に迫った運命の時に向けて、エルシーは改めて決意を固めた。
竈や調理台があり、元は食堂だったと思われる。
テーブルの上には、二人+一人の昼食が広げてある。
「おっ、今日はいつも以上に豪華だな!」
「体力を使うから、力のつくメニューにしたのよ」
「頑張って鶏の羽をむしった甲斐がありましたね!」
「鶏料理は羽をむしるところから始まるのよ」
エルシーは無表情で答えた。
鶏を絞めるのは男の役目だが、羽をむしり皮を剥いで解体するのは、女の仕事である。
エルシーは下ごしらえの時のことは思い出さないようにした。
慣れたとはいえ、気分のいいものではない。
ルビィによれば、この世界がゲームとして売られている「現代日本」では、肉が切り身として調理しやすい状態で売られているという。
(そんな世界なら便利よね)
エルシーは羨ましく思った。
「ではいただきましょう。勇者と聖女が一緒に食事しているなんて、昔の人は想像できなかったでしょうね」
「あぁ、エルシーは本当に聖女だったんだな」
「えぇ……。色々あって、こんな所に隠れてるけど」
バートランドはエルシーの気を引き立てるように微笑んだ。
「俺だって、勇者なのにこんな遠くまで流れてきてるんだから、不思議じゃないよ」
「ありがとう。聖剣が貴方を認めてくれて良かったわ」
昼食が終わった後、神殿の中を見物して回った。
回廊の壁に、聖女の活躍を描いた長いタペストリーが掛かっている。
華やかな色彩で描かれた人間や神々、妖精や精霊達。凶悪な魔物の姿も描かれている。
それを眺めつつ、過去の世界に想いを馳せた。
光り輝く女神の前に、膝まづく白い衣装の乙女。
女神は祝福を与えるかのように、美しい手を差し伸べている。
その場面の前で、ルビィが語りだした。
「旧王国時代は、女神様に仕える巫女の中から聖女が選ばれていたんですよ。もう何百年も昔の事ですが」
「そういう説があるって聞いていたけど、本当にそうだったのね」
エルシーは、大司教から教わった話を思い出した。
そして、ルビィに教えられた前作「聖乙女1」=「聖なる乙女は愛を歌う」の世界のことを。
「へぇ……。何でわざわざ異世界から呼び出すようになったんだろう?」
バートランドの疑問に答えてルビィが説明を始める。
「この世界の人間である以上、巫女には色々面倒なしがらみがあったんです」
親や親戚、主君など、聖女の活動を利用したり妨害したりする人間は後を絶たなかった。
聖女候補の巫女を狙った誘拐や暗殺などの事件も少なくない。
さらには、自分の意のままに操ることのできる少女を聖女に仕立てようとする者もいた。
「旧王国が滅びたのも、聖女の活動が妨げられた結果だといいます」
その後、女神は異世界から聖女になる者を呼び出すようになった。
自分の世界に居場所が無く孤独な、人々を救うことに喜びを見出す少女。
この世界と共に聖女自身も救われるように。
聖剣は旧王国以前の神話の時代に造られた。
女神の力を与えられた聖なる剣は、旧王国を聖女と共に守ってきた。
「聖剣の意思が、女神様と新しい聖女を結び付けました」
聖騎士と旧王国の聖女……姫巫女の子孫であるエルシー。
彼女には元々巫女となり聖女となる資質が秘められていた。
「大事にしていくよ。この剣と剣を受け継いできた人達のこと……もちろん、君達の気持ちを」
「恩返しよろしくお願いします」
ルビィがやけに丁寧な口調で言う。
エルシーは苦笑した。
「貴方ならきっと正しく使ってくれると思うわ」
「あぁ、任せてくれ!それで、この剣について詳しく知ることはできないか?」
「剣の性能について調べる必要がありますね。こっちに資料があるはずです」
回廊を歩いて、また別の部屋の中へ入った。
先程の食堂よりも広い部屋の中には、大きな本棚がいくつも並んでいて、大量の本が収められていた。
「ここに聖剣に関する本があります。具体的な使用方法が書いてある本は……こっちですね」
二人はルビィが示した本を取り、集めていく。
「本は後で返さなければいけないわね。必要なことを書き写しておくといいわ」
「私なら内容を全部頭に入れておくことができますが……使うのは貴方ですからね」
ルビィはバートランドの方を振りかえった。
本をめくりながら、難しい顔をしているバートランド。
「……何が書いてあるかわからないんだが」
大部分の書物は、現在は使われていない文字で書かれている。外国人の彼にわからないのは仕方ない。
「後で翻訳しておくわ。古代文字は習ったけど、私にもわからないものが中にはあるわね」
「はい、わからなかったら私に聞いてください。くれぐれも本を傷めたり汚したりしないでくださいよ」
「気を付けるわ。写本があるといいんだけど」
エルシーが言うと、それを待ち構えていたかのように、小さな影が飛び出してきた。
「§ΠΘ#!!」
木彫りの人形のような精霊だ。木目のある茶色い体に、丸い黒い目が何かを訴えている。
「『写本をお求めですか?』って言ってます」
ルビィが通訳する。
「&@%&$#……ニンゲン、久しぶり。人の言葉、忘れてた」
「この図書室に住んでいる精霊です。原本が失われることのないように、本を持って帰りたい人に写本を作ってくれます」
エルシーもバートランドも好奇心に満ちた目で精霊を眺めた。
(ゲームにも登場してたんですが、イベントを飛ばしましたからね)
(それなら、「異世界荒らし」対策になりそうな本を探して写本を作ってもらいましょう)
(ここなら、何か見つかるかもしれませんね)
しばらく図書館の中で本を探す。
何冊かを選んで、持ち帰ることにした。
「とりあえずは、こんな所でしょう。全部見て回る暇はありませんから、あとはまた機会を見て探しに来ればいいですね」
「見たことのない本が多かったわ」
公爵家にも、王宮にも無い貴重な本がここには数多く残されていた。
読みたい人は少なくないだろう。
(ゲームにはレジナルドを本から引きはがすのに苦労するイベントもありましたよ)
(レジナルドさんやパーシヴァル様なら、本の研究に協力してくれるでしょうね)
『聖女の盾』の皆が味方に付いてくれればだが。
まず、先代の聖女の帰還を待たねばならない。
帰り道は、聖剣で全ての敵が片付いた。
「何もする必要が無かったわ」
「聖剣マスターにはまだまだですけどね」
「あぁ、まだ全力出しきってない気がするな。もっと使っていかないと!」
すっかり自信を取り戻した様子の勇者を見て、エルシーは嬉しく思った。
(「異世界荒らし」は強敵です。もっと力をつけなければ)
「…………」
ルビィの言葉に、忘れていた不安が蘇る。
「異世界荒らし」と直接戦わずに済むだろうか
聖剣を手にした勇者が味方になってくれるのか。
彼に「異世界荒らし」が倒せるか。
まず、前の聖女の協力が必要だ。そしてアイリーンと和解できれば、厳しい戦いをしなくて済む。
(私も、頑張らなくては)
近い将来に迫った運命の時に向けて、エルシーは改めて決意を固めた。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
悪役令嬢が死んだ後
ぐう
恋愛
王立学園で殺人事件が起きた。
被害者は公爵令嬢 加害者は男爵令嬢
男爵令嬢は王立学園で多くの高位貴族令息を侍らせていたと言う。
公爵令嬢は婚約者の第二王子に常に邪険にされていた。
殺害理由はなんなのか?
視察に訪れていた第一王子の目の前で事件は起きた。第一王子が事件を調査する目的は?
*一話に流血・残虐な表現が有ります。話はわかる様になっていますのでお嫌いな方は二話からお読み下さい。
悪役令嬢の涙
拓海のり
恋愛
公爵令嬢グレイスは婚約者である王太子エドマンドに卒業パーティで婚約破棄される。王子の側には、癒しの魔法を使え聖女ではないかと噂される子爵家に引き取られたメアリ―がいた。13000字の短編です。他サイトにも投稿します。
私の婚約者は6人目の攻略対象者でした
みかん桜(蜜柑桜)
恋愛
王立学園の入学式。主人公のクラウディアは婚約者と共に講堂に向かっていた。
すると「きゃあ!」と、私達の行く手を阻むように、髪色がピンクの女生徒が転けた。『バターン』って効果音が聞こえてきそうな見事な転け方で。
そういえば前世、異世界を舞台にした物語のヒロインはピンク色が定番だった。
確か…入学式の日に学園で迷って攻略対象者に助けられたり、攻略対象者とぶつかって転けてしまったところを手を貸してもらったり…っていうのが定番の出会いイベントよね。
って……えっ!? ここってもしかして乙女ゲームの世界なの!?
ヒロイン登場に驚きつつも、婚約者と共に無意識に攻略対象者のフラグを折っていたクラウディア。
そんなクラウディアが幸せになる話。
※本編完結済※番外編更新中
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる