15 / 126
第二章 聖女様は逃亡中
鍵は記憶の中に?
しおりを挟む
昨日の 霧が嘘のように晴れ、今日は朝から清々しい晴天が顔を出した。
もっともこの深い森の中では、日の光も切れ切れに降り注ぐのみであったが。
一通り片づけを終え、ナナミとルビィは一息吐いて、お茶の用意をした。
ハーブティーの香りがふんわりと 漂う。
「疲れが取れる薬草を使ってみたわ」
「はー、疲れましたねぇ」
大げさに溜息をついてルビィが自分用の小さなティーカップを持ち上げた。
最も、彼女が運べるのはごく軽いものだけなので、それほど役に立ってはいないのだが、とにかく量が多すぎた。
「片付いたところで、聞きたいことがあるわ」
「はい。その姿に戻った以上、知らないままではいられませんね」
今のナナミの姿……ふわふわの薄桃色の髪に青紫の瞳の美しい少女。元の姿とはあまりにも違う。
ルビィは来るべきものが来たというように軽く吐息をついて語り始めた。
「まず、貴女の本当の名前を教えましょう」
「『ナナミ』ではないのね?」
「それは、前の聖女の名前です。ゲームと同じで、彼女は異世界から……この世界がゲームとして存在していた所から召喚されました」
「私の名前は?」
「男爵令嬢エルシー・クロフォード。それが、本来の貴女の名です」
「…………」
「『エルシー』はピンク髪に可愛い容姿と、『悪役令嬢物』の悪役ヒロインのような外見をしています。だからこそ、奴に目を付けられることになってしまったのでしょう」
前の聖女同様、エルシーもまた自分の住む世界から姿を消した。
自らの意思で、名も姿も捨てて世界を救う使命を背負ったエルシー。
それは彼女が既に何もかも失い、未来に絶望していたことを示している。
悪役令嬢の断罪を警戒していたルビィ。
エルシーの身に起こったことは、悪役令嬢と関係があるのだろうか。
ナナミ……いや、エルシーは自分が元の世界から去った原因について、ルビィに聞くことにした。
「婚約 破棄?」
ルビィの説明を聞いて、ナナミ=エルシーは不思議そうな顔をする。
「そうですよ。義理の姉の婚約者を略奪しようとして追放。もちろん、濡《ぬ》れ衣ですけどね」
「当たり前でしょう。婚約者のいる人なんて嫌よ。それなのに、なぜそうなったの?」
「悪役令嬢物は補正が強力ですからね。シナリオに逆らえなかったんでしょう」
ヒロインの敵―――「異世界荒らし」。
目を付けた世界を悪役令嬢の世界に改変し、ヒロインを排除して悪役令嬢による支配を確立する。
そうして、いくつもの世界を乗っ取ってきた。
ちなみに「異世界荒らし」とは、他の世界を荒らす者の総称で、「彼女」の固有名詞ではない。
「名を口にするのは、存在を認めたということです。この世界の住人の口からその名前が出るほど、世界との繋がりができ、具現化する可能性は高まります。奴が直接この世界に乗り込んで来るのを避けるために、その名前を口に出さないようにしなければいけません」
「わかったわ」
「『異世界荒らし』はエルシーの義理の姉アイリーンを 依り代として、この世界に干渉しています。『悪役令嬢物』の主人公っぽい設定の人物に取り 憑くのが奴の手口です」
それっぽい設定……釣り目美人や、ライバル女キャラ、ヒロインより身分の高いお嬢様、特に公爵令嬢。ヒロインの姉など。
悪役令嬢そのものではなくても、「異世界荒らし」が好む人物像である。
エルシーは心を落ち着かせるため、ティーカップを口に運ぶ。
「悪役令嬢が婚約 破棄イベント後に立場逆転、またはイベント回避してヒロイン断罪。それが『悪役令嬢物』のテンプレですから」
「それで、『異世界荒らし』の干渉を疑ったのね」
「はい。断罪イベントの続きだと思ったので。 憶測ではなく、実際に追放までされていますから」
「まだ私は狙われてるのね。それなら、聖女になってから今まで何も起きなかったのは何故かしら」
ルビィは緑色の瞳を 瞬かせて、言った。
「おそらく、敵は消えた前の聖女と戻ってきた新しい聖女が別人だと気づいていなかったのです。同一人物だと思わせるため、姿も元の聖女と同じにしたわけですから」
「…………」
「記憶を消したままにしておいたのは、貴女が『エルシー』だと気づかれないようにするためでもあります。消したはずの聖女が戻ってきたのを見て、奴はこう思ったでしょう。『シナリオの強制力が働いた』と」
悪役令嬢が恐れる「シナリオの強制力」。何をしても婚約 破棄される運命は変わらないと思い込むのは、「悪役令嬢物」で定番の流れである。それを逆手にとって、女神は「異世界荒らし」の干渉を退けた。
「強制力のせいで、奴はシナリオ終了まで手出しができないと思い込む。あのまま王太子と貴女が結婚できていれば、奴を追い払うことができたはずです」
ヒロインがハイスペイケメンと幸せな結婚をすれば、「悪役令嬢の守護神」を名乗る敵には大打撃になる。そうして、ヒロイン側の勝利に終わった戦いもあった。
「逆ハー 詐欺など起こらなければね。でも、何も起きないはずはないんです。奴はまだ諦めたわけではありませんから」
ルビィは 溜息を吐いた。
エルシーはゆっくりと言った。
「気になることがあるわ」
先程の王太子の言動を思い出す。
「王太子殿下の様子を見ると、本命が令嬢という感じではないわね」
「ヒロインより野蛮な『悪役令嬢』はあまりいませんからね。ヒロインより上品な 淑女というのが、悪役令嬢の強味ですから」
「それなら、なぜこんなことになったのかしら………」
エルシーとルビィは考え込んだ。
結局、その辺りの謎はまだ解けないようだ。
だが、何者かの悪意が身近に迫っているのを感じる。
「チェスターさんの忠告も気になるんだけど…………」
「『あまり人前に顔出さない方がいい』ということですか。しばらく隠れて暮らすことにしましょう」
「『エルシー』の身に何があったのかしら」
「知りたいですか?」
「何も知らないままでは、危険なのではないかしら。私の過去に原因があるのかもしれないし」
ルビィはしばし思案したが、
「今なら聖女の力で記憶を戻せるかもしれませんね」と答えた。
そう言いつつも、深刻な表情で告げる。
「ただし、それは貴女自身が捨てた記憶です。聖女になる前の貴女が不幸であったのは確実ですね。それでも思い出すつもりですか」
「…………」
エルシーには、前の自分が不幸だったのはわかっていた。
だが…………。
「昔のままの私じゃないわ。聖女の仕事をしてきて、自信もついている。その記憶だけが私の全てじゃない」
エルシーは決然と告げる。
「思い出すわ、私の過去を!」
「そうですね、では…………」
ルビィがエルシーの額に手を当てた。
エルシーは願う。
(私の……エルシー・クロフォードの記憶を戻して)
火花のように、映像がよぎる。
流れるように風景が現れては去ってゆく。
古ぼけた小さな屋敷の中。温かさと安らぎ。
豪奢な邸宅の中。寂しさと不安。
優しい微笑みを浮かべる 淑やかな女性。
冷たい眼差しの気高い美しい少女。
何故か間の抜けた印象を与える光り輝くような美男子。
消えては現れる面影。
エルシーは手を伸ばす。
瞬間、 眩しい光が辺りを染め、何も見えなくなった。
もっともこの深い森の中では、日の光も切れ切れに降り注ぐのみであったが。
一通り片づけを終え、ナナミとルビィは一息吐いて、お茶の用意をした。
ハーブティーの香りがふんわりと 漂う。
「疲れが取れる薬草を使ってみたわ」
「はー、疲れましたねぇ」
大げさに溜息をついてルビィが自分用の小さなティーカップを持ち上げた。
最も、彼女が運べるのはごく軽いものだけなので、それほど役に立ってはいないのだが、とにかく量が多すぎた。
「片付いたところで、聞きたいことがあるわ」
「はい。その姿に戻った以上、知らないままではいられませんね」
今のナナミの姿……ふわふわの薄桃色の髪に青紫の瞳の美しい少女。元の姿とはあまりにも違う。
ルビィは来るべきものが来たというように軽く吐息をついて語り始めた。
「まず、貴女の本当の名前を教えましょう」
「『ナナミ』ではないのね?」
「それは、前の聖女の名前です。ゲームと同じで、彼女は異世界から……この世界がゲームとして存在していた所から召喚されました」
「私の名前は?」
「男爵令嬢エルシー・クロフォード。それが、本来の貴女の名です」
「…………」
「『エルシー』はピンク髪に可愛い容姿と、『悪役令嬢物』の悪役ヒロインのような外見をしています。だからこそ、奴に目を付けられることになってしまったのでしょう」
前の聖女同様、エルシーもまた自分の住む世界から姿を消した。
自らの意思で、名も姿も捨てて世界を救う使命を背負ったエルシー。
それは彼女が既に何もかも失い、未来に絶望していたことを示している。
悪役令嬢の断罪を警戒していたルビィ。
エルシーの身に起こったことは、悪役令嬢と関係があるのだろうか。
ナナミ……いや、エルシーは自分が元の世界から去った原因について、ルビィに聞くことにした。
「婚約 破棄?」
ルビィの説明を聞いて、ナナミ=エルシーは不思議そうな顔をする。
「そうですよ。義理の姉の婚約者を略奪しようとして追放。もちろん、濡《ぬ》れ衣ですけどね」
「当たり前でしょう。婚約者のいる人なんて嫌よ。それなのに、なぜそうなったの?」
「悪役令嬢物は補正が強力ですからね。シナリオに逆らえなかったんでしょう」
ヒロインの敵―――「異世界荒らし」。
目を付けた世界を悪役令嬢の世界に改変し、ヒロインを排除して悪役令嬢による支配を確立する。
そうして、いくつもの世界を乗っ取ってきた。
ちなみに「異世界荒らし」とは、他の世界を荒らす者の総称で、「彼女」の固有名詞ではない。
「名を口にするのは、存在を認めたということです。この世界の住人の口からその名前が出るほど、世界との繋がりができ、具現化する可能性は高まります。奴が直接この世界に乗り込んで来るのを避けるために、その名前を口に出さないようにしなければいけません」
「わかったわ」
「『異世界荒らし』はエルシーの義理の姉アイリーンを 依り代として、この世界に干渉しています。『悪役令嬢物』の主人公っぽい設定の人物に取り 憑くのが奴の手口です」
それっぽい設定……釣り目美人や、ライバル女キャラ、ヒロインより身分の高いお嬢様、特に公爵令嬢。ヒロインの姉など。
悪役令嬢そのものではなくても、「異世界荒らし」が好む人物像である。
エルシーは心を落ち着かせるため、ティーカップを口に運ぶ。
「悪役令嬢が婚約 破棄イベント後に立場逆転、またはイベント回避してヒロイン断罪。それが『悪役令嬢物』のテンプレですから」
「それで、『異世界荒らし』の干渉を疑ったのね」
「はい。断罪イベントの続きだと思ったので。 憶測ではなく、実際に追放までされていますから」
「まだ私は狙われてるのね。それなら、聖女になってから今まで何も起きなかったのは何故かしら」
ルビィは緑色の瞳を 瞬かせて、言った。
「おそらく、敵は消えた前の聖女と戻ってきた新しい聖女が別人だと気づいていなかったのです。同一人物だと思わせるため、姿も元の聖女と同じにしたわけですから」
「…………」
「記憶を消したままにしておいたのは、貴女が『エルシー』だと気づかれないようにするためでもあります。消したはずの聖女が戻ってきたのを見て、奴はこう思ったでしょう。『シナリオの強制力が働いた』と」
悪役令嬢が恐れる「シナリオの強制力」。何をしても婚約 破棄される運命は変わらないと思い込むのは、「悪役令嬢物」で定番の流れである。それを逆手にとって、女神は「異世界荒らし」の干渉を退けた。
「強制力のせいで、奴はシナリオ終了まで手出しができないと思い込む。あのまま王太子と貴女が結婚できていれば、奴を追い払うことができたはずです」
ヒロインがハイスペイケメンと幸せな結婚をすれば、「悪役令嬢の守護神」を名乗る敵には大打撃になる。そうして、ヒロイン側の勝利に終わった戦いもあった。
「逆ハー 詐欺など起こらなければね。でも、何も起きないはずはないんです。奴はまだ諦めたわけではありませんから」
ルビィは 溜息を吐いた。
エルシーはゆっくりと言った。
「気になることがあるわ」
先程の王太子の言動を思い出す。
「王太子殿下の様子を見ると、本命が令嬢という感じではないわね」
「ヒロインより野蛮な『悪役令嬢』はあまりいませんからね。ヒロインより上品な 淑女というのが、悪役令嬢の強味ですから」
「それなら、なぜこんなことになったのかしら………」
エルシーとルビィは考え込んだ。
結局、その辺りの謎はまだ解けないようだ。
だが、何者かの悪意が身近に迫っているのを感じる。
「チェスターさんの忠告も気になるんだけど…………」
「『あまり人前に顔出さない方がいい』ということですか。しばらく隠れて暮らすことにしましょう」
「『エルシー』の身に何があったのかしら」
「知りたいですか?」
「何も知らないままでは、危険なのではないかしら。私の過去に原因があるのかもしれないし」
ルビィはしばし思案したが、
「今なら聖女の力で記憶を戻せるかもしれませんね」と答えた。
そう言いつつも、深刻な表情で告げる。
「ただし、それは貴女自身が捨てた記憶です。聖女になる前の貴女が不幸であったのは確実ですね。それでも思い出すつもりですか」
「…………」
エルシーには、前の自分が不幸だったのはわかっていた。
だが…………。
「昔のままの私じゃないわ。聖女の仕事をしてきて、自信もついている。その記憶だけが私の全てじゃない」
エルシーは決然と告げる。
「思い出すわ、私の過去を!」
「そうですね、では…………」
ルビィがエルシーの額に手を当てた。
エルシーは願う。
(私の……エルシー・クロフォードの記憶を戻して)
火花のように、映像がよぎる。
流れるように風景が現れては去ってゆく。
古ぼけた小さな屋敷の中。温かさと安らぎ。
豪奢な邸宅の中。寂しさと不安。
優しい微笑みを浮かべる 淑やかな女性。
冷たい眼差しの気高い美しい少女。
何故か間の抜けた印象を与える光り輝くような美男子。
消えては現れる面影。
エルシーは手を伸ばす。
瞬間、 眩しい光が辺りを染め、何も見えなくなった。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
乙女ゲームの正しい進め方
みおな
恋愛
乙女ゲームの世界に転生しました。
目の前には、ヒロインや攻略対象たちがいます。
私はこの乙女ゲームが大好きでした。
心優しいヒロイン。そのヒロインが出会う王子様たち攻略対象。
だから、彼らが今流行りのザマァされるラノベ展開にならないように、キッチリと指導してあげるつもりです。
彼らには幸せになってもらいたいですから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる