バケモノ姫の○○騒動

長野 雪

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バケモノ姫の毒殺騒動

1.合縁奇縁と言うけれど

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 地平線近くを、欠けて半分になってしまった月がようやく顔を見せ始めた。
 深夜、誰もいないはずの墓地で、少女が一人、泣きながら歩いていた。足元がかろうじて見える程度の暗い中で、整然と並ぶそのしるべに怯えている様子だ。

「だれか、いないの……?」

 しゃくりあげながら迷い歩く少女の声は、夜空に吸い込まれてしまった。
 町からずいぶん外れた所だからか、人のいる気配はない。

「ねぇ、町はどっちに行けばいいのぉ……? わたし、ミリーに会いたいよぉ」

 少女の持っていたカンテラは、燃料切れだったのか消えてしまって随分経つ。ずっと歩き通しだった少女は、とうとう足を止め、しゃがみこんでしまった。

「―――えっと、君、迷子なの?」

 少女はその声にびっくりして、声の主を見上げた。
 眼鏡をかけた気の弱そうな青年がそこにいた。夏だというのに、何故か長袖のシャツを着こんでいる。

「まいご……?」

 その言葉に、まさに今の自分が迷子なのだと自覚した少女は、うわぁん、と泣き出した。青年は何とか慰めようとするが、元々子供に慣れていないのだろう、おろおろわたわたと手を動かしたり、辺りを見回したりする。

「―――まったく、見てられないっての」

 青年の隣に、いつの間に来たのか、綺麗な女性が立っていた。泣きぼくろの印象的なその美女は、大きく胸の開いたドレスを身にまとっている。
 助かったと顔を輝かせた青年に、呆れた笑みを浮かべた美女は、泣きじゃくる少女の頭を撫でると、囁くように歌い始めた。
 泣いていた少女は、とっても上手な歌声に気付いて、俯いていた顔を上げた。

「おうた、おじょうずね」
「ありがとう。そう言ってもらえると嬉しいわ」

 笑いかけてきた美女に、少女は照れたような表情を見せた。これは大丈夫そうだ、と思った青年が再び声をかける。

「ねぇ、君、町に行きたいの?」
「うん、ミリーがね、うちに来なくなっちゃったの。だから、会いに行こうと思ったの」
「町はあっちだよ。良かったら、えぇと、送ろうか?」
「バカね、そこは格好よく『送るよ』って言っておきなさいよ。……ね、このお兄さんが送ってくれるって」
「……お姉さんは?」

 無邪気な問いかけに、青年は「嫌われた……?」とショックを受ける。その様子に苦笑しながら、美女はしゃがみこんで子供と視線を合わせた。

「お姉さんは、暗い所を歩くのが苦手なの。だから、ね? お兄さんと一緒に―――」
「や!」

 少女はふるふると首を横に振った。その明確な拒絶に、青年がガーンとショックを受ける。

「だって夜だもん。お姉さんひとりで暗いところにいたら、あぶないよ? みんなでいっしょに行こう?」
「……困ったねぇ。アタシはほんとに暗い所が苦手なのよ」

 美女は弱った様子で、青年を見た。怖がりの彼女からしてみれば、そのひょろりとした体格は、とても頼りにならなそうだ。

「ねぇ、お姉さん! いっしょ! いっしょがいいの! こんなところで一人でいたら、もっとこわいよ」

 たたみかけるようにピョンピョンと跳ねる少女の後ろから、また別の影が現れた。

「それなら、儂が町まで護衛してやろう? どうじゃ?」

 それは、剣を腰にさし、鎧を着た老兵だった。

「おじいさん、ヘイタイさんなの?」
「あぁ、そうじゃ。町までの警護は任せてもらおうか」
「ま、アンタが来てくれるなら、いいか」

 美女もその老兵を頼もしいと思ったのだろう、いっしょに行くよ、と少女に笑いかけた。

「じ、自分も、もちろん行きますから!」

 置いてけぼりにされそうな青年が、慌てて声を張り上げる。
 そして、三人と少女は仲良く連れ立って町の方へと歩いていった。

 それは、随分と昔の、ある夏の夜のこと。

 ◇  ◆  ◇


 朝食後、中庭を散策するのがユーディリアの日課となっていた。
 リカッロの命令で、本は一日三冊まで、歌うのは五曲までという制限が加えられていたので、ユーディリアは毎日朝食後に本を選びに行き、昼食後に読むことにした。歌はどこで歌っても良いが、バルコニーの手すりに腰掛けるなと厭味ったらしく忠告されたので、こうして朝の散策中に歌うことが多い。
 ちなみに、中庭の散策は、ユーディリア自らが将軍のために始めたことだ。体力不足と嘆かれるのもイヤだったので、それこそ汗ばむほどの長い時間歩いている。美しく整えられた庭は彼女の目を楽しませ、いくつも設置されたベンチや東屋からの眺めもまた絶景だった。

「ベンチや東屋からの眺めは計算されて設計されているんです」

 散策が日課になってから、仲良くなった庭師に教えてもらったことだ。

―――セクリアを属国としたミレイスと、ユーディリアの母国であるレ・セゾンとの友好条約が締結されて一か月。突然国を乗っ取ったミレイスの王子リカッロに不安の声を抱いていた国民も、その治世が以前とさほど変わらないと知ると、徐々に落ち着きを取り戻していった。心配された諸侯や周辺諸国の反応も、表面上は特に問題ない。

「一応は、落ち着いた……ってことなのかしら」

 庭園の一角に設けられた垣根の迷路を早足で歩きながら、ユーディリアはどこかホッとした表情を浮かべている。いろいろあってリカッロに嫁ぐことになったユーディリアは、セクリアで戦が起こることによる自国への影響を懸念していたのだ。

『心配し過ぎるのも良くないが、安心し過ぎるのもよくないぞ』

 ユーディリアに忠告をしたのは、豊かなひげをたくわえた老人だった。

『戦なんてものはな、意外と妙なきっかけで起こるものじゃ。それこそ酒場の小競り合いと似たようなものじゃよ』
「そうね、まだ気を張っていないといけないのね」

 迷路を抜けたユーディリアは、目の前のベンチに腰をかけた。しばらく弾んだ息を整えるために深呼吸をする。

「ベリンダ、どうする?」
『もち! 歌うよー』

 打てば響くようなその返事に微笑んだユーディリアは、自らの身体の主導権をベリンダに渡す。
 ベリンダは立ち上がると、右手を胸に、左手をゆっくりと顔の高さにまで持ち上げた。
 彼女の口から紡ぎだされたのは、落ち着いた雰囲気の恋の歌だ。旋律の高低に従い、左手が上下に揺れる。
 薄曇りの空にユーディリアのものであってユーディリアのものでない歌声が吸い込まれていく。

『……ふむ、見られておる』
『え?』

 将軍の言葉にユーディリアは驚いた。中庭散策を始めた頃こそ、ベリンダの歌声に惹かれて使用人や兵が覗きに来たことはあったが、今ではすっかり日常のひとつとして受け入れられているのだ。今さら、誰かが見に来るのも考えにくいし、城内の者は邪魔をしては悪いと、この時間に中庭に来るのを遠慮しているふしさえある。
 そして、腕が立つと誤解されているユーディリアには、護衛は不要と判断されていて、城内なら一人で自由に歩きまわれるのだ。今も、兵はついていない。

『とりあえず、将軍は注意して見ておいて。ベリンダはそっちに視線を向けないように』

 ベリンダはそれを聞いているのかいないのか、集中して歌い続ける。

『ねぇ、将軍。どんな人なのか分からない?』
『こちらからは直接見えない位置にいるのでな。……まぁ、足音を消しているわけではないから、悪意があるわけでもなかろうて』
『わたしを見くびっている、とか?』
『可能性はないわけではないが、……心配か?』
『気を抜かないようにと言ったのは将軍でしょ?』
『そこまでの意味ではないが。あまり気にし過ぎても、かえって足元をすくわれるぞ?』

 将軍の言葉に、ユーディリアはぐっと黙り込んだ。
 そんな口論をしている間にもベリンダは、結局は分かり合えなかった恋人たちの歌を歌い終えた。

『ベリンダ、ごめん、代わって』

 ユーディリアが自分の身体の主導権を握ったのと、背中からパンパンパンという拍手が聞こえたのはほぼ同時だった。

「すげー、ちょー歌うまいッスねー」

 振り向けば、バラのアーチの影から一人の青年が近寄って来るところだった。

「あなたは―――」

 ユーディリアは相手を上から下までざっと眺めた。どこかハルベルトを思い出させる銀の髪と青い瞳。だが、その前髪だけが一房赤く染められている。着ているものは上質で、上着はおそらくセクリアの伝統的な手織りであるルクール織だろう。縦糸と横糸だけで作られたとは思えない複雑な模様には見覚えがある。

(おそらく、セクリアの貴族かしら)

 そこまで考えた時、まるで記憶がフラッシュバックするように、彼のことを思い出した。貴族に似つかわしくない、砕けた口調。きっと間違いない。

「もしかして、ペトルーキオ様ですか? アームズ公爵家のご嫡男の」
「あ、マジで? 覚えててくれたんスね。ちょー感激ッス」

 ペトルーキオはユーディリアの真正面まで来ると、ようやく立ち止まった。親しくない男女の距離としては近過ぎる。だが、すぐ後ろにベンチがあって、後退することはできなかった。

「えぇ、婚約披露の夜会でご挨拶させていただきましたでしょう。ハルベルト様が悪友だなんて紹介するものですから、わたし、びっくりしてしまって」

 とりあえず、当たり障りのない答えで、にっこりと微笑んで見せた。

「ハルもひでぇッスよねー。フツー、初対面で悪友なんて紹介するッスかねぇ? あ、ハルって今どうなってるか、知ってるッスか?」
「いいえ、わたしは何も。……特にリカッロ殿下から伺っておりませんわ」

 ユーディリアの答えに「えー、マジで?」とペトルーキオは顔をしかめて見せた。

「ミレイス本国に送られたらしいッスよ。唯一の直系王族男子だし、仕方ねーッスけど」
「まぁ、そうなんですの……」

 ユーリは顔を曇らせて見せた。本当はどうでも良い話だったが、元婚約者としては、このぐらいの表情を浮かべた方が良いと思っただけだ。

「そういえば、ペトルーキオ様は王妃様の甥にあたるお方でしたわね。王妃様にはお気の毒なことでしたわ」
「そーそー、それそれ。俺さー、叔母さんの墓参りの許可に来たんスよ。まー、他の用事もあったんスけどね」
(お墓参りの許可……?)

 国王と王妃はセクリア代々の王族が眠る墓地に埋葬されている。一応の敬意を示すことで反乱の気運をくじくことを狙い、リカッロがそう取り計らったのだ。

「知ってるッスか? 王族の墓所って、国王の許可がねーと入れないんスよ。たとえ血縁であっても同じッス。今の国王はリカッロ様ッスからね、許可取んねーと、入れてもらえないんスよ」

 それはユーディリアも初耳だった。嫁ぐ前に婚家のしきたりについては一通り教わったと思っていたが、知らないこともあるものだ。

「まぁ、そうだったんですの。わたしも近いうちに行きたいと思っておりましたの。教えてくださってありがとうございます」

 ユーディリアはドレスをつまみ、軽く頭を下げた。深く下げていたら、たぶん頭が目の前のペトルーキオのお腹に当ってしまうだろう。そのぐらいの距離に彼は立っている。

「俺もねー、わざわざ面倒な手続きして行く気はなかったんスけど、周りが挨拶しとけってうるさくって―――」
「挨拶、ですか?」

 墓参りにはそぐわない言葉に、ユーディリアは首を傾げた。

「そ、俺、公爵位継いだんスよ」
「え?」

 ユーディリアは目を丸くした。ペトルーキオと初めて会った夜会の時に、同様に彼の父親であるアームズ公爵にも引き合わされたのだ。妹の産んだ王子が王位を継ぐとあって、これからこの世の春が来るとばかりに輝いていた印象だったのだが……

「あの、お父様の具合でも悪いのでしょうか?」
「あ、知らないんスか? セクリアの諸侯の地位は変わらないッスけど、公爵と侯爵は過去五年間に代替わりしてないなら、迅速に代替わりをするよーにって、通達があったんスよ」
『ふむ。諸侯へ少なからぬ混乱を与え、国王夫妻への愛着がある者を排除する。そういう意図じゃろう』

 将軍の言葉になるほど、とユーディリアは心の中で頷いた。

「驚かないッスね。……なーんか、ユーディリア姫って、ハルの婚約者やってた時とイメージ違うんスよ。ハルに未練が残ってるってのとは違う感じッスよねー。もしかしてあれッスか?」

 何かイヤな予感がして、ユーディリアはぐっと身体に力を込めた。

「リカッロ様にメロメロ? 特に夜の営みとか。リカッロ様って、そーゆーの上手っぽいッスよねー」

 羞恥に顔を赤らめたユーディリアは、平手打ちをしてやろうかとも思ったが、長年培ってきた王女らしい振る舞いはそれを許さなかった。

「……ペトルーキオ様。今の発言は、わたしの空耳と思ってよろしいですわね?」
「えー? それちょー悲しいッスよ。あ、何なら、俺と試してみるッスか? こー見えても、満足させる自信はあるッスよ?」

 隣で『ねー、ユーリ、試してみようよ!』などとベリンダが言うのを無視し、ユーディリアはとっておきの笑顔を浮かべた。

「お断りしますわ。そういう火遊びは別の方を誘ってあげてくださいな」

 もし向こうがここで実力行使に出るようなら、将軍に頼んでこてんぱんだ、と考えて、ユーディリアはとっとと立ち去ろうとペトルーキオの隣をすり抜けた。

「えー? ちょっと―――」

 ペトルーキオに手首を掴まれて引き止められる。もうこれは、将軍頼みしかないかと考えて―――

「感心しねぇな」

 その声に、思わず安堵した。

「オレの物に手ぇ出すと、どうなるか分かってるな? 好色を理由に公爵家を断絶させてやってもいいんだぜ?」

 突然現れた青年に凄まれ、ペトルーキオは慌てて手を放した。そもそも役者の格が違うが、強い意志を持った黒い瞳や右頬から顎にかけて走る刀傷が、その迫力を何倍にも増している。その後ろには褐色の副官がいつも通り随行していた。彼もペトルーキオに対し憤りを感じているようで、表情がいつもよりも固い。

「も、申し訳ないッス。これは、その……」
「謝罪も弁解もいらねぇ。とっとと顔を見せに行ってやったらどうだ?」

 墓地にでもどこへでもとっとと行っちまえ、と暗に脅迫され、怯えた声で「はいぃ」と答えたペトルーキオは逃げるように小走りで去って行った。
 その姿がユーディリアの視界から消え、ようやく彼女は大きく息を吐いた。思ったよりもずっと気を張っていたらしい。

「あいつと知り合いか? 何を話していた?」
「まるで、浮気を疑う夫のセリフですわね。―――歌っていたら、話しかけられましたの。夜会でお会いしたことがありましたから、知り合いと言えば知り合いですわね」

 ユーディリアは二、三歩戻ってベンチに腰かけた。いつも通りの日課のはずが、予想外の乱入者のために、随分疲れてしまった。

「お前を探してたんだ。―――ボタニカ?」

 返事をした副官が、ユーディリアに紙の束を差し出した。

「これは何ですの?」
「レ・セゾンの使者から託されたお前宛ての手紙だ」

 手紙と言うには分厚いそれを受け取ったユーディリアは、使者は昨日到着したはず、と考えを巡らせる。

(まぁ、これだけの量だから検閲に時間がかかったのでしょうけど)

 探していたと言うからには、すぐに読めということかと理解して、紙面に目を通す。
 一つは末の妹のグロリアからのものだった。心配性な彼女らしく、政変に巻き込まれたユーディリアを案ずる言葉が並べられている。
 次は母親である王妃からだ。同じく心配しているが、グロリアと違い、リカッロがどういう人物なのかという好奇心が透けて見える。恋愛小説好きのあの人らしい、と思った。
 そして、最後。手紙の内容こそ少ないものの、紙束のほとんどを占める書類とともに送られて来たようだ。

(これは―――)

 手紙に軽く目を通し、書類をぺらぺらと読み飛ばすようにめくると、大きく息を吐いて眉間に手をやった。
 リカッロは、ユーディリアの隣に腰かけ、手紙を読む様子を、――まるで観察するように――ずっと見つめていた。

「以前調査していた結果がようやく出たと書いてあったが、それは何だ?」

 リカッロの問いに、ユーディリアは沈黙を返す。
 父親の手紙の中で、本当に大事な所はそこではなかった。

(残念ながら、お前の青い花は枯れてしまった、ね)

 ユーディリアはその一文に目を落とす。

「子供の頃に、お父様にお願いしていたものですの。それから十年以上も音沙汰がなかったから、もう忘れてしまったのかと思っていましたわ。―――もう必要のないものですのに、お父様も冗談がお好きな方ね」

 捨ててくださっても結構です、とその調書をリカッロに差し出す。

「使者はいつまでセクリアにおりますの?」
「―――明日からクオ鉱山の視察へ行って、五日後にまた城に戻ってくる予定だ」
「そうですの。お返事をお渡ししてもよろしいかしら?」
「あぁ、前日までにオレに渡せ。……これはオレが預かってていいのか?」

 探るような目をしたリカッロに「えぇ、ご自由に」とユーディリアは答えた。そして、「さっそくお返事を書かなくては」とベンチから立ち上がる。と、手首を掴まれ、引き止められた。

「もう一度聞く。これは何だ?」
「さきほどと同じ答えしかできませんわ。……それでは、ごきげんよう」

 手を払いのけると、ユーディリアはにっこり微笑んでリカッロに背を向けた。後ろから舌打ちが聞こえた気もしたが、とりあえず今は追及を諦めてくれたのだろう。

『いいのか? あの調書は―――』

「別に必要ないもの。必要だった時期は過ぎてしまったわ」
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