14 / 34
バケモノ姫の嫁入り騒動
14.花嫁は不可抗力に弄ばれる
しおりを挟む
「―――怖かったんだろ?」
その言葉は、不思議とユーディリアの心の中に、素直に沁み込んでいった。
よくある言葉なのに、彼の口から飛び出すだけで、『王族の心得』で作り上げた壁を壊してしまう。
「……こ」
「こ?」
「怖くなかったわけがないじゃないですか。殺されるだけならまだしも、あの泥棒さんは、わたしをいたぶるように、ドレスだけを切り裂いたんですよ? わたし、……何されるか、あそこで、あの泥棒さんが油断してくれてなかったら―――」
ぼろぼろと涙をこぼすユーディリアの頭を、リカッロは優しく撫でた。
「……まるで、子供扱いされているようですわ。たった六歳しか変わりませんのに」
「阿呆。不自由なく城で育ったお前と、戦場で何度も指揮をとっているオレとじゃ、たとえ同じ年齢だったとしても経験が違い過ぎる」
「……そういうものなのでしょうか」
不思議そうに見上げてくるユーディリアがようやく落ち着いてきたと知ると、リカッロは指で乱暴に残った涙を拭った。
「ケガは、なかったんだろうな?」
「……えぇ、たぶん」
明るい場所できちんと確認したわけではないが、痛みもないし大丈夫だろうと思っていたユーディリアは、突然、体を引き離され、びっくりしてリカッロを見上げた
「見せてみろ」
「え、や、だめです!」
慌てて服を押さえようとするユーディリアの行動は予想通りだったのだろう。リカッロは難なく彼女の両手首を掴んだ。
「自分で確かめます、から、やめてください!」
両腕を封じられたユーディリアの襟元からウエストにかけて裂かれたドレスは、Vの字に彼女自身の白い肌を覗かせていた。
「うるせぇ、抵抗すんな」
両手を頭の上で一つにまとめ、片手で押さえ込もうとしたリカッロだったが、ユーディリアの抵抗に遭い、容易にはできなかった。
「抵抗しま、す! 言いたいことがあれば、言うようにおっしゃったのは、リカッロ殿下ではないですか!」
再び目尻に涙をためて、ぷるぷると震える腕に力を込めるユーディリアは、顔を真っ赤にしてリカッロを睨みつけた。
「あー、いい顔になったじゃねぇか。―――でもな」
両手首を掴んだまま、前後に揺さぶりをかけたリカッロは体勢を崩したユーディリアと場所を交換すると、そのまま扉にユーディリアを押し付ける。
「オレに逆らえると思うなよ?」
額を突き合わせるように顔を近づけ、からかうような笑みを浮かべると、リカッロは腰をかがめた。
「い、やっ!」
ユーディリアの悲鳴を無視し、リカッロの顔が首筋へと降り、そして間近でその白く滑らかな肌を凝視したまま、胸元へと移っていく。リカッロの吐息が肌をなぞる感触に、ユーディリアの肌が羞恥に赤く染まった。
「……傷はないみたいだな」
折っていた膝を伸ばし、立ち上がったリカッロは、今にも泣きだしそうなユーディリアを見て、呆れたように笑った。そして、掴みっぱなしだった手首を解放する。
「悪いな、赤くなっちまった。―――なんだ?」
とにかく離れろとばかりに両手でぐぐーっと押されたリカッロは抵抗もせず、二、三歩後ろに下がる。
「寝間着に着替えるだけです」
キッと睨みつけるようにリカッロを見上げたユーディリアは、チェストの方へと歩き出し……
「ひゃっ!」
背中を見せた途端、後ろから抱きしめられた。
「何をなさるんですか。……放してください」
「……あ~、やべぇな」
弱り切った声を出したリカッロに、とにかく早く寝間着に着替えたかったユーディリアは、動揺するまいと二度三度と深呼吸をしてから、「何かあったんですか?」と尋ねた。
「あぁ、ちょっとな……。どうすっかなぁ」
腕を振り払おうにも、がっしりと力を入れられていてピクリともしない。将軍に頼もうかと思って室内に目を遣ると何事かをヒソヒソと話している将軍とベリンダ、そしてその足元にリッキーがいるのを見つけた。
向こうもこちらが見ていることに気付いたのだろう、将軍とベリンダが顔を見合わせて発言を譲り合っているようだった。
「まぁ、それでもいいっちゃ、いいのか?」
ぶつくさと何かを悩んでいる様子のリカッロを無視し、口の動きだけで将軍とベリンダの名前を呼ぶと、ジャンケンで負けた将軍が声をかけてきた。
『あー、悪いがな、その問題はお前自身が解決するしかない。儂らの助太刀は当てにせんでくれ』
いつも余裕綽々の将軍には似つかわしくない、非常に歯切れの悪い口調でそう言うと、リッキーの首根っこをむんず、と掴んだ。
『まぁ、代わりと言ってはなんだが、儂らは消えておこう』
言うなりベリンダも一緒に、すぅっとその姿が霧のように消えてなくなった。
(ちょ、ちょっと、どういうことよ……)
かつてない三人の行動に、ユーディリアは口をぽかんと開けて、ついさっきまで三人がいた場所を見つめていた。
「―――悪いな、やっぱ押さえられそうにねぇわ」
耳元でリカッロの諦めたような声が聞こえた瞬間、足払いをかけられた感触とともに、ユーディリアの身体が、ふわり、と浮き上がった。
「きゃぁっ」
いわゆるお姫様抱っこの体勢になったユーディリアは、開きかけたドレスの前を慌てて合わせ直した。
リカッロはそんなユーディリアの慌てぶりに気を留めることもなく、寝台へと彼女を運び、やや乱暴な手つきでごろり、と転がした。
「まぁ、よく考えたら、お前も覚悟があるとかどうとか言ってたし、大丈夫だろ?」
慌てて上半身を起こしたユーディリアだったが、眼前に迫る、どこか興奮している様子のリカッロの瞳の輝きをみて、身をすくませた。
(何、を、言ってるの……)
何をおいても味方だと思っていた三人に逃げられたショックから立ち直れず、リカッロが何をしようとしているのさえ、理解ができない。
「……お前、初めてだよなぁ。まぁ、できるだけ気を遣ってやるから、そう怖がるな」
リカッロは、ぺたりと寝台に座り込んでいる彼女の肩に手をかける。ドレスの肩口をぐいっとずり降ろされそうになり、ユーディリアは慌てて両手でそれを押しとどめた。
そこで、ようやく、リカッロが何をしようとしているのか合点がいく。
「あ、あなた、こんな時になにを―――」
震える反論の言葉を無理やり唇で塞がれ、ユーディリアは湿った呻き声を洩らした。逃れようにも頭を後ろから押さえられていて、身動きがとれない。
「ふ、んんんっ」
力をどう込めようが、リカッロは唇を離す気配がない。じたばたともがくユーディリアが酸欠になって抵抗が薄れた頃に、ようやく唇を解放した。
酸素を求め喘ぐ唇が、リカッロの名前を呼び、その潤んだ瞳が彼を弱々しく睨みつけるのを目にして、リカッロの黒い瞳にギラリと炎が燃え上がる。
「―――噛むなよ」
そう囁くと、酸素を求めていた口が再び塞がれた。
「……んっ!」
開いていた口から、熱く濡れたものが差し込まれる。驚愕に目をぎゅっと閉じたユーディリアだが、差し込まれたものが舌だと分かると、自らの舌でリカッロの舌を押し返す。
すると、その反応に気を良くしたのか、リカッロは舌を引きざま、ユーディリアの舌を軽く吸った。
「な、にを、なさるんですかっっ!」
狼狽しきったユーディリアに、リカッロは余裕の笑みさえ浮かべて答える。
「セクリアに攻め入ってからこっち、自覚はなかったが、相当たまってたみたいでな。部下どもと同じように城下で発散するわけにもいかねぇし。……ちょうどいいとこに、ちょうどいい嫁がいるのを思い出したのさ」
「ちょうどいい……って」
わなわなと唇を震わせるユーディリア。
「もう少し落ち着くまで自制できる自信もあったんだが、まぁ、あれだけ近くに女の肌身を感じたら、なぁ?」
まるでいたずら小僧が企みを暴露するような気安さで、とんでもないことを口にしたリカッロ。ユーディリアは肩までずり下がったドレスを引き上げようとして、あっさり阻まれた。
「まぁ、お前も最初から覚悟はあったようだし、予定は狂ったが、もう大丈夫だろう? あぁ、心配するな。あの元王子よりは上手い自信がある」
リカッロはのけぞったユーディリアの首元に唇を押し付け、強く吸う。鉄錆色の短い髪がユーディリアの首筋をくすぐり、彼女は身をよじらせた。
(大丈夫、大丈夫って何が?)
嫁入り前は、ハルベルトに抱かれる覚悟はあったはずだ。その相手がリカッロに変わり、無理やりそういうことをされるかもしれない、という不安は常にあった。
一夜目を回避したことで、気の緩みがあったのもまた、否定できない。けれど、寝所をともにしていることもあり、傍目に見て、ユーディリアは既にキズモノにはなっている。
結局のところ、逃げる手段など、とうにない。逃げるに足る理由もない。それが分かっていたからこそ、将軍やベリンダがリッキーを連れて姿を消したのだろう。道徳的な配慮というやつか。
青黒くなっていた右肩のあざに唇を押し当てていたリカッロは、相手の力が緩んだのに気づき、「納得したか?」と尋ねてきた。
「……えぇ、抵抗しても意味がないということは」
そのセリフに満足げな笑みを浮かべたリカッロは、引き裂かれたドレスを引きずりおろし、ユーディリアの白い裸身を露わにした。
その言葉は、不思議とユーディリアの心の中に、素直に沁み込んでいった。
よくある言葉なのに、彼の口から飛び出すだけで、『王族の心得』で作り上げた壁を壊してしまう。
「……こ」
「こ?」
「怖くなかったわけがないじゃないですか。殺されるだけならまだしも、あの泥棒さんは、わたしをいたぶるように、ドレスだけを切り裂いたんですよ? わたし、……何されるか、あそこで、あの泥棒さんが油断してくれてなかったら―――」
ぼろぼろと涙をこぼすユーディリアの頭を、リカッロは優しく撫でた。
「……まるで、子供扱いされているようですわ。たった六歳しか変わりませんのに」
「阿呆。不自由なく城で育ったお前と、戦場で何度も指揮をとっているオレとじゃ、たとえ同じ年齢だったとしても経験が違い過ぎる」
「……そういうものなのでしょうか」
不思議そうに見上げてくるユーディリアがようやく落ち着いてきたと知ると、リカッロは指で乱暴に残った涙を拭った。
「ケガは、なかったんだろうな?」
「……えぇ、たぶん」
明るい場所できちんと確認したわけではないが、痛みもないし大丈夫だろうと思っていたユーディリアは、突然、体を引き離され、びっくりしてリカッロを見上げた
「見せてみろ」
「え、や、だめです!」
慌てて服を押さえようとするユーディリアの行動は予想通りだったのだろう。リカッロは難なく彼女の両手首を掴んだ。
「自分で確かめます、から、やめてください!」
両腕を封じられたユーディリアの襟元からウエストにかけて裂かれたドレスは、Vの字に彼女自身の白い肌を覗かせていた。
「うるせぇ、抵抗すんな」
両手を頭の上で一つにまとめ、片手で押さえ込もうとしたリカッロだったが、ユーディリアの抵抗に遭い、容易にはできなかった。
「抵抗しま、す! 言いたいことがあれば、言うようにおっしゃったのは、リカッロ殿下ではないですか!」
再び目尻に涙をためて、ぷるぷると震える腕に力を込めるユーディリアは、顔を真っ赤にしてリカッロを睨みつけた。
「あー、いい顔になったじゃねぇか。―――でもな」
両手首を掴んだまま、前後に揺さぶりをかけたリカッロは体勢を崩したユーディリアと場所を交換すると、そのまま扉にユーディリアを押し付ける。
「オレに逆らえると思うなよ?」
額を突き合わせるように顔を近づけ、からかうような笑みを浮かべると、リカッロは腰をかがめた。
「い、やっ!」
ユーディリアの悲鳴を無視し、リカッロの顔が首筋へと降り、そして間近でその白く滑らかな肌を凝視したまま、胸元へと移っていく。リカッロの吐息が肌をなぞる感触に、ユーディリアの肌が羞恥に赤く染まった。
「……傷はないみたいだな」
折っていた膝を伸ばし、立ち上がったリカッロは、今にも泣きだしそうなユーディリアを見て、呆れたように笑った。そして、掴みっぱなしだった手首を解放する。
「悪いな、赤くなっちまった。―――なんだ?」
とにかく離れろとばかりに両手でぐぐーっと押されたリカッロは抵抗もせず、二、三歩後ろに下がる。
「寝間着に着替えるだけです」
キッと睨みつけるようにリカッロを見上げたユーディリアは、チェストの方へと歩き出し……
「ひゃっ!」
背中を見せた途端、後ろから抱きしめられた。
「何をなさるんですか。……放してください」
「……あ~、やべぇな」
弱り切った声を出したリカッロに、とにかく早く寝間着に着替えたかったユーディリアは、動揺するまいと二度三度と深呼吸をしてから、「何かあったんですか?」と尋ねた。
「あぁ、ちょっとな……。どうすっかなぁ」
腕を振り払おうにも、がっしりと力を入れられていてピクリともしない。将軍に頼もうかと思って室内に目を遣ると何事かをヒソヒソと話している将軍とベリンダ、そしてその足元にリッキーがいるのを見つけた。
向こうもこちらが見ていることに気付いたのだろう、将軍とベリンダが顔を見合わせて発言を譲り合っているようだった。
「まぁ、それでもいいっちゃ、いいのか?」
ぶつくさと何かを悩んでいる様子のリカッロを無視し、口の動きだけで将軍とベリンダの名前を呼ぶと、ジャンケンで負けた将軍が声をかけてきた。
『あー、悪いがな、その問題はお前自身が解決するしかない。儂らの助太刀は当てにせんでくれ』
いつも余裕綽々の将軍には似つかわしくない、非常に歯切れの悪い口調でそう言うと、リッキーの首根っこをむんず、と掴んだ。
『まぁ、代わりと言ってはなんだが、儂らは消えておこう』
言うなりベリンダも一緒に、すぅっとその姿が霧のように消えてなくなった。
(ちょ、ちょっと、どういうことよ……)
かつてない三人の行動に、ユーディリアは口をぽかんと開けて、ついさっきまで三人がいた場所を見つめていた。
「―――悪いな、やっぱ押さえられそうにねぇわ」
耳元でリカッロの諦めたような声が聞こえた瞬間、足払いをかけられた感触とともに、ユーディリアの身体が、ふわり、と浮き上がった。
「きゃぁっ」
いわゆるお姫様抱っこの体勢になったユーディリアは、開きかけたドレスの前を慌てて合わせ直した。
リカッロはそんなユーディリアの慌てぶりに気を留めることもなく、寝台へと彼女を運び、やや乱暴な手つきでごろり、と転がした。
「まぁ、よく考えたら、お前も覚悟があるとかどうとか言ってたし、大丈夫だろ?」
慌てて上半身を起こしたユーディリアだったが、眼前に迫る、どこか興奮している様子のリカッロの瞳の輝きをみて、身をすくませた。
(何、を、言ってるの……)
何をおいても味方だと思っていた三人に逃げられたショックから立ち直れず、リカッロが何をしようとしているのさえ、理解ができない。
「……お前、初めてだよなぁ。まぁ、できるだけ気を遣ってやるから、そう怖がるな」
リカッロは、ぺたりと寝台に座り込んでいる彼女の肩に手をかける。ドレスの肩口をぐいっとずり降ろされそうになり、ユーディリアは慌てて両手でそれを押しとどめた。
そこで、ようやく、リカッロが何をしようとしているのか合点がいく。
「あ、あなた、こんな時になにを―――」
震える反論の言葉を無理やり唇で塞がれ、ユーディリアは湿った呻き声を洩らした。逃れようにも頭を後ろから押さえられていて、身動きがとれない。
「ふ、んんんっ」
力をどう込めようが、リカッロは唇を離す気配がない。じたばたともがくユーディリアが酸欠になって抵抗が薄れた頃に、ようやく唇を解放した。
酸素を求め喘ぐ唇が、リカッロの名前を呼び、その潤んだ瞳が彼を弱々しく睨みつけるのを目にして、リカッロの黒い瞳にギラリと炎が燃え上がる。
「―――噛むなよ」
そう囁くと、酸素を求めていた口が再び塞がれた。
「……んっ!」
開いていた口から、熱く濡れたものが差し込まれる。驚愕に目をぎゅっと閉じたユーディリアだが、差し込まれたものが舌だと分かると、自らの舌でリカッロの舌を押し返す。
すると、その反応に気を良くしたのか、リカッロは舌を引きざま、ユーディリアの舌を軽く吸った。
「な、にを、なさるんですかっっ!」
狼狽しきったユーディリアに、リカッロは余裕の笑みさえ浮かべて答える。
「セクリアに攻め入ってからこっち、自覚はなかったが、相当たまってたみたいでな。部下どもと同じように城下で発散するわけにもいかねぇし。……ちょうどいいとこに、ちょうどいい嫁がいるのを思い出したのさ」
「ちょうどいい……って」
わなわなと唇を震わせるユーディリア。
「もう少し落ち着くまで自制できる自信もあったんだが、まぁ、あれだけ近くに女の肌身を感じたら、なぁ?」
まるでいたずら小僧が企みを暴露するような気安さで、とんでもないことを口にしたリカッロ。ユーディリアは肩までずり下がったドレスを引き上げようとして、あっさり阻まれた。
「まぁ、お前も最初から覚悟はあったようだし、予定は狂ったが、もう大丈夫だろう? あぁ、心配するな。あの元王子よりは上手い自信がある」
リカッロはのけぞったユーディリアの首元に唇を押し付け、強く吸う。鉄錆色の短い髪がユーディリアの首筋をくすぐり、彼女は身をよじらせた。
(大丈夫、大丈夫って何が?)
嫁入り前は、ハルベルトに抱かれる覚悟はあったはずだ。その相手がリカッロに変わり、無理やりそういうことをされるかもしれない、という不安は常にあった。
一夜目を回避したことで、気の緩みがあったのもまた、否定できない。けれど、寝所をともにしていることもあり、傍目に見て、ユーディリアは既にキズモノにはなっている。
結局のところ、逃げる手段など、とうにない。逃げるに足る理由もない。それが分かっていたからこそ、将軍やベリンダがリッキーを連れて姿を消したのだろう。道徳的な配慮というやつか。
青黒くなっていた右肩のあざに唇を押し当てていたリカッロは、相手の力が緩んだのに気づき、「納得したか?」と尋ねてきた。
「……えぇ、抵抗しても意味がないということは」
そのセリフに満足げな笑みを浮かべたリカッロは、引き裂かれたドレスを引きずりおろし、ユーディリアの白い裸身を露わにした。
0
お気に入りに追加
264
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】姫将軍の政略結婚
ユリーカ
恋愛
姫将軍ことハイランド王国第四王女エレノアの嫁ぎ先が決まった。そこは和平が成立したアドラール帝国、相手は黒太子フリードリヒ。
姫将軍として帝国と戦ったエレノアが和平の条件で嫁ぐ政略結婚であった。
人質同然で嫁いだつもりのエレノアだったが、帝国側にはある事情があって‥‥。
自国で不遇だった姫将軍が帝国で幸せになるお話です。
不遇な姫が優しい王子に溺愛されるシンデレラストーリーのはずが、なぜか姫が武装し皇太子がオレ様になりました。ごめんなさい。
スピンオフ「盲目な魔法使いのお気に入り」も宜しくお願いします。
※ 全話完結済み。7時20時更新します。
※ ファンタジー要素多め。魔法なし物理のみです。
※ 第四章で魔物との戦闘があります。
※ 短編と長編の違いがよくわかっておりません!すみません!十万字以上が長編と解釈してます。文字数で判断ください。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
あなたの愛が正しいわ
来須みかん
恋愛
旧題:あなたの愛が正しいわ~夫が私の悪口を言っていたので理想の妻になってあげたのに、どうしてそんな顔をするの?~
夫と一緒に訪れた夜会で、夫が男友達に私の悪口を言っているのを聞いてしまった。そのことをきっかけに、私は夫の理想の妻になることを決める。それまで夫を心の底から愛して尽くしていたけど、それがうっとうしかったそうだ。夫に付きまとうのをやめた私は、生まれ変わったように清々しい気分になっていた。
一方、夫は妻の変化に戸惑い、誤解があったことに気がつき、自分の今までの酷い態度を謝ったが、妻は美しい笑みを浮かべてこういった。
「いいえ、間違っていたのは私のほう。あなたの愛が正しいわ」
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
銀鷲と銀の腕章
河原巽
恋愛
生まれ持った髪色のせいで両親に疎まれ屋敷を飛び出した元子爵令嬢カレンは王城の食堂職員に何故か採用されてしまい、修道院で出会ったソフィアと共に働くことに。
仕事を通じて知り合った第二騎士団長カッツェ、副団長レグデンバーとの交流を経るうち、彼らとソフィアの間に微妙な関係が生まれていることに気付いてしまう。カレンは第三者として静観しているつもりだったけれど……実は大きな企みの渦中にしっかりと巻き込まれていた。
意思を持って生きることに不慣れな中、母との確執や初めて抱く感情に揺り動かされながら自分の存在を確立しようとする元令嬢のお話。恋愛の進行はゆっくりめです。
全48話、約18万字。毎日18時に4話ずつ更新。別サイトにも掲載しております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
拝啓、大切なあなたへ
茂栖 もす
恋愛
それはある日のこと、絶望の底にいたトゥラウム宛てに一通の手紙が届いた。
差出人はエリア。突然、別れを告げた恋人だった。
そこには、衝撃的な事実が書かれていて───
手紙を受け取った瞬間から、トゥラウムとエリアの終わってしまったはずの恋が再び動き始めた。
これは、一通の手紙から始まる物語。【再会】をテーマにした短編で、5話で完結です。
※以前、別PNで、小説家になろう様に投稿したものですが、今回、アルファポリス様用に加筆修正して投稿しています。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる