Please Love Me

稲田シンタロウ(SAN値ぜろ!)

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Ep.3 ファーストコンタクト(5)

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   ◆◆◆

 そして気付けば再び夢の中だった。
 今度の場所は居間。
 ジョシュはソファーの上に腰掛けている。
 正面にある大きめのディスプレイには映像が流れているが、内容が頭に入ってこない。
 なぜなら、やはり焦っているからだ。
 しかしどうしても焦りの原因がわからない。思い出せない。
 そしてその困惑の中で彼女が再び登場する。
 彼女は焦る自分を慰めるように愛を囁く。

(……?)

 その甘い言葉を聞いているうちにジョシュは奇妙な感覚に襲われた。
 それは既視感。
 もう何度も似たようなことを言われたような、そんな感覚。
 その感覚の中で、ジョシュはようやくディスプレイの映像が意識に入った。

「I LOVE YOU ~♪」

 女性が映像の中で歌っている。
 知っている歌だった。

「PLEASE LOVE ME ~♪」

 その歌を聴いていると、ジョシュの中にある焦りが少しずつ消えていった。
 何かを思い出せそうな、思い出しそうな、そんな感じであった。
 が、

「ジョシュ?」

 直後に響いた彼女の声と共に、ジョシュの思考は中断された。

「画面の女ばっかり見ないでよ。妬けちゃうじゃない」

 そう言って、彼女は唇を押し付けてきた。
 そしてジョシュはそのまま押し倒され、ソファーの上で二人はからみ合った。
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