上 下
12 / 70

第二話 そしてエイジは男になる(3)

しおりを挟む

   ◆◆◆

 その勝利から、また少し俺の周りに変化が起きた。
 具体的には交流が広がった。
 今まで挨拶くらいしか交わしたことの無い人達が話しかけてくるようになった。雑談するようになった。
 結果、友達が増えた。
 そしてその新たな友達から、カラオケに誘われるようになった。
 そのお誘いは嬉しかったのだが、同時に少しつらくもあった。
 なぜなら、俺は歌があまり上手くないからだ。
 オンチってほどでは無かったが、積極的になれるほどでは無かった。
 だから一人カラオケで練習、なんてことをやった。
 しょうがない。俺にだって恥をかきたくないという思いはあるし、出来れば見栄をはったりカッコつけたいという気持ちもあるのだ。
 練習の成果はあったのかって? ……うーん、まあまあ、かな?

 そしてそんな身の回りの変化を自覚する頃には、季節は夏を迎えていた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

らぶこめ! わたしのツンが消える時

稲田シンタロウ(SAN値ぜろ!)
恋愛
ある出来事をきっかけに離れることになった二人が再びくっつくお話です。 青春時代ならでは心の変化と成長を主軸に描いた物語です。

女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。

矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。 女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。 取って付けたようなバレンタインネタあり。 カクヨムでも同内容で公開しています。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

結構な性欲で

ヘロディア
恋愛
美人の二十代の人妻である会社の先輩の一晩を独占することになった主人公。 執拗に責めまくるのであった。 彼女の喘ぎ声は官能的で…

これ以上ヤったら●っちゃう!

ヘロディア
恋愛
彼氏が変態である主人公。 いつも自分の部屋に呼んで戯れていたが、とうとう彼の部屋に呼ばれてしまい…

先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…

ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。 しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。 気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…

二十歳の同人女子と十七歳の女装男子

クナリ
恋愛
同人誌でマンガを描いている三織は、二十歳の大学生。 ある日、一人の男子高校生と出会い、危ないところを助けられる。 後日、友人と一緒にある女装コンカフェに行ってみると、そこにはあの男子高校生、壮弥が女装して働いていた。 しかも彼は、三織のマンガのファンだという。 思わぬ出会いをした同人作家と読者だったが、三織を大切にしながら世話を焼いてくれる壮弥に、「女装していても男は男。安全のため、警戒を緩めてはいけません」と忠告されつつも、だんだんと三織は心を惹かれていく。 自己評価の低い三織は、壮弥の迷惑になるからと具体的な行動まではなかなか起こせずにいたが、やがて二人の関係はただの作家と読者のものとは変わっていった。

車の中で会社の後輩を喘がせている

ヘロディア
恋愛
会社の後輩と”そういう”関係にある主人公。 彼らはどこでも交わっていく…

処理中です...