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第三章 アランが己の中にある神秘を自覚し、体得する
第二十三話 神秘の体得(5)
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一方、クリスの部隊は徐々に押し込まれていた。
懸命に防御を続けていたクリス達であったが、ジェイクの勢いは止まらなかった。
「来るぞ!」
ハンスが警告を発したのと同時に、ジェイクの手から閃光が奔る。
前衛の大盾兵達が吹き飛ぶ。ハンスは続けて声を上げた。
「負傷者を下げろ! すぐに隊列を立て直して反撃するのだ!」
ハンスは口早に指示を出しし、兵士達を急かした。
そして、先ほどから部隊に指示を出しているのがハンスばかりなのは、クリスの指揮能力が精彩を欠いているからであった。
クリスは焦っていた。それは先ほどからずっと鳴り止まない鐘の音のせいであった。
「クリス様、このままでは押し切られます! 一旦奴の閃光魔法の射程外まで後退し、陣形を建て直しましょう!」
ハンスがそう声を上げた直後、鐘の音に変化が起きた。拍子が早くなり、音もより大きくなった。
それが示すもの、それは救援要請であり、敵奇襲部隊の戦力が城の警備を凌駕しているのは明らかであった。
これにクリスは声を上げた。
「今すぐ城へ救援に――」
クリスがそこまで口に出したところで、ハンスがより大きな声で割り込んだ。
「クリス様、それはなりませぬ! ここはどうか御堪え下さい! 我々がここを離れれば、残された部隊が包囲挟撃されることになります!」
クリスは何も言い返すことができなかった。それが事実であることをわかっていたからだ。
「森側には警戒網を張っておりました! それを潜り抜けたということは、奇襲部隊の人数は決して多くないはず! 既に救援に向かったアラン様達を信じましょう!」
直後、意外なところから声が飛んできた。
「勘がいい部下を持ったなクリス!」
その声の主はジェイクであった。
「その者の言うとおりだ! 奇襲部隊の数は多くはない!」
奴の言葉に耳を傾けるべきではない、そうわかっていても、クリスはジェイクと目を合わせてしまった。
「だがその部隊の長は私と同じ精鋭魔道士だ! この意味がわかるな?」
これはただの挑発だ、聞いてはいけない。
「私はどちらでもいいぞクリス! ここで私に倒されるか、他の部隊が全滅するのを覚悟で城に向かうか、好きな方を選べ!」
「……っ!」
クリスの焦りは頂点に達した。そして次に怒りが彼の頭を埋め尽くした。何か言葉にして吐き出したい、そんな気持ちが息を呑む動作として現れた。
しかしクリスはそれでも理性を失わなかった。これまでの困難な現実が彼を強くしていた。
クリスは僅かにその唇を震わせながら声を上げた。
「……一旦後退し、体勢を立て直すぞ! 攻撃しつつ敵から距離を取る! そして、ハンス! お前は五百の兵を連れて救援に向かえ! 城にある兵糧はなんとしても守らねばならん!」
五百。際どいが悪くない数であった。いなくなってもこの場の戦列はなんとか維持できるであろう。そんな、際どいが良い数であった。
ハンスは思わず声を上げる。
「皆の者、聞いたな! すぐに行動を開始せよ!」
この反応はジェイクにとって少し残念であったが、揺ぎ無い優位は彼の口を再び開かせた。
「少ない戦力で私と戦う道を選んだか、クリス! その勇気だけは認めてやろう!」
そう言いながらジェイクはその右手に魔力を込め、
「だが勇気だけでは戦力差は埋まらん!」
突き出したその右手から閃光を奔らせた――
◆◆◆
クリス達の動きが慌しくなる中、バージルと対峙しているクラウス達は、ほぼ互角と言ってよい戦いをいまだに繰り広げていた。
バージルが突撃する、クラウス達がそれを回避し、反撃する、その攻防はいまだ続いていた。
(埒があかんな)
もう何度目になるかわからない突撃を回避されたバージルは、この繰り返しを打破するべく思案した。
(馬を下りて白兵戦を仕掛けてみるか? ……いや、もっといい手があるな)
そして、ある手を思いついたバージルは兵士達に向かって声を上げた。
「全員よく聞け! これより戦い方を変更する!」
バージルの声に、兵士達は攻撃の手を止めた。
「全員突撃だ! 体ごとぶつかって相手の動きを止めろ!」
バージルの声がこだまする。しかし、兵士達は戸惑いの表情を浮かべるだけで、動き出そうとはしなかった。
バージルの兵士達の錬度はとても低かった。ゆえにあらかじめ指示、または訓練されていた戦い方しかできなかった。その戦い方も、バージルの援護をするだけという消極的なものであったため、士気もあまり高くなかった。
さらに付け加えるなら、バージルの統率力自体が低い。バージルは優秀な戦士ではあったが、将の器では無かった。
そして、バージルはとうとう苛立ちを露にした。
「何をしている! さっさと突撃しろ!」
バージルは槍斧を振り下ろし、傍にいた一人の兵士の首筋にその刃を当てた。
これがどういう意味なのかは馬鹿でもわかる。恐怖に背中を押された兵士達は、自棄的な気勢を上げながら走り始めた。
全員が突撃を開始したのを確認したバージルは、自身も馬に活を入れた。
それを見たクラウスは即座に声を上げた。
「突っ込んでくるぞ! 衝突に備えよ!」
前面の大盾兵達が身構える。それと同時に傍にいた兵士が警告を発した。
「バージルが我々の側面に回り込もうとしています!」
バージルは突撃する兵士達から少し離れて並走していた。その動きから、敵の狙いを読んだクラウスは声を上げた。
「まずい! 奴らの狙いは我々の動きを止めることだ! 後退しつつ――」
しかしそれは遅かった。突っ込んできた敵の大盾兵達と味方の大盾兵達が激しくぶつかり合い、クラウスの声はその衝突音に掻き消された。
敵を押し返そうと大盾兵達が足を踏ん張る。大盾兵達は敵の進行を押し止めたが、それは一瞬だけのことであった。
追いついてきた敵の後続は次々と前にいる兵士の背にぶつかった。兵士達は数珠のように連なり、先頭の者を押し倒した。
敵の突撃は滅茶苦茶であった。前後の連携は全く取れておらず、押し倒された先頭の集団は後続の兵士に踏み潰されていった。
何も考えていないただの体当たりであったが、それでもバージルの目論見は成功していた。押し寄せた人の波はクラウス達を押し込み、その隊列を崩していた。
「奴の突撃が来るぞ!」
クラウスは警告したが、打つ手は無かった。
光の壁が迫る。兵士達は各自の判断で回避行動を取ったが、乱れた隊列の中では先ほどまでのような整然とした動きになるはずが無かった。
兵士達の悲鳴が上がる。その声の数はバージルが隊列の中を押し進むほどに増え、これまでの比では無かった。
掻き分け、押し破るように部隊の中を駆け抜けたバージルはすぐさま後方を警戒し、反撃に備えた。
しかし反撃は来なかった。それはクラウス達にその余裕が無いということであった。
上々の成果である。しかしバージルはまだ満足してはいなかった。バージルはすぐに手綱を握って旋回し、クラウス達の方に向き直った。
魔力に余裕はある、ならばこのままもう一撃、バージルがそう考えた瞬間、彼の視界にあるものが映りこんだ。
それはこちらに向かって突撃してくる騎馬隊であった。
(敵の増援か!)
誰の部隊だ――、バージルはその者達が掲げる軍旗に目をやった。
剣に纏わる炎をモチーフとした軍旗、それを見たバージルは思わず声を上げた。
「あれは炎の一族の軍旗! ということは……」
バージルは考えるよりも早く、馬の頭をその騎馬隊の方に向けた。
「音に聞いたカルロの娘、アンナ! 相手に不足無し!」
バージルはこれまでに無い大きな気勢を上げながら、馬に活を入れた。
◆◆◆
こちらに向かってくる騎兵、バージルの姿を見たアンナは声を上げた。
「向かってくるあの男、身なりからして精鋭級でしょう! 私が相手をします! マリア達は下がっていて!」
これにマリアと呼ばれた親衛隊は、
「承知しました! 御武運を!」
と、声を上げ、後続の騎兵達を引き連れてアンナから離れた。
それを確認したアンナは、バージルの方に馬の頭を向け、活を入れた。
◆◆◆
向かい合う二つの騎兵。バージルとアンナ、双方の進路は重なり、一本の線となった。
「この私と正面からぶつかる気か! おもしろい!」
興奮したバージルは身震いしながら声を上げた。
双方の距離がみるみるうちに詰まる。もう互いの顔がはっきりと視認できる距離だ。
バージルがその手に魔力を込める。対するアンナは右手にある刀に炎を纏わせた。
そして衝突の直前、バージルは光の壁を展開し、アンナは左に進路を変えながら、右手にある刀を振り上げた。
双方のシルエットが交差する。そして響き渡る強烈な衝突音。バージルとアンナ、光の壁と炎の剣のぶつかり合い、その勝負の行方は――
――その勝負の軍配はアンナに上がった。
敗れたバージルの体は宙を舞っていた。振り上げられたアンナの刀から放たれた螺旋上の炎は、バージルの光の壁を押し破り、彼の体を馬ごと高く空に巻き上げていた。
空高く舞い上げられながら、バージルは自分が負けた事をまだ信じられないでいた。
我が一族の防御魔法は鉄壁、何物も通さぬ壁である、幼い頃に父から何度も言われた言葉がバージルの頭の中に浮かび上がっていた。
バージルの体が地に落ちる。体に走った鈍く重い痛みは、バージルの頭を明瞭にした。
父に何度も聞かされたあの言葉、それが嘘であることがたった今証明されてしまった。
自分は負けたのだ。心の中でそう言葉にしながら、バージルは上半身を起こし、アンナを見た。
アンナは既にジェイクの部隊に向かって突撃していた。
バージルはまばたきもせずに、食い入るようにその背を見つめた。
目を離してはいけない。恐らく、この後もっとすごいものを目にすることができる。バージルの胸には確信に近い予感があった。
◆◆◆
「こちらに来るぞ! 防御の陣を敷け!」
向かってくるアンナに対し、ジェイクはそう声を上げた。
ジェイクの前に大盾兵達が並び、三枚の壁が形成される。
「奴を近寄らせるな! 魔法使いは迎撃体勢を取れ!」
次の指示に兵士達が反応する。三枚の壁の後ろに、大勢の魔法使い達が並んだ。
素早く迎撃体勢を整えたジェイクであったが、その胸中は言い様の無い不安で埋まっていた。
バージルの光の壁を打ち破った一撃、それをこの壁で受け止められるだろうか? そんな疑問がジェイクの脳裏に浮かんだ。
もうすぐ魔法の射程に入る。ジェイク達の緊張は高まっていった。
対し、アンナの心は驚くほど静かであった。
正面から全力の攻撃を叩き込む、アンナの心にあったのはこれだけであった。
アンナは静かに刀を構えた。その切っ先は先と同様に地に向けられていた。
間も無く炎が刀を包み込む。炎の勢いは強くなり、地に達した。
そして刀身が見えなくなるほど炎が大きくなった瞬間、アンナはその燃える刀を振り上げた。
直後、それを見たジェイクは息を呑んだ。
刀から放たれた炎の鞭は、これまでのものとは別物であった。
単純に速度が速くなっているのもある。しかし何よりも違うのはその現象であった。
以前のような炎が地上を走るものとは全く違う。それは例えるなら光る刃であった。
アーチ状の形をしたそれは、揺らめく炎を纏ってはいなかった。しかし火の粉を撒き散らしていることから、炎魔法が含まれているのは明らかであった。
炎はその走る光刃の少し後ろに遅れて追従していた。これは空気抵抗による速度減衰が光刃より大きいためであった。
炎が光刃を追いかけるその様は、光刃が通った跡に火柱が上がっているようであった。
その凄まじさにジェイクの目は釘付けとなり、頭は思考能力を失った。
だが彼の本能は、無意識に閃光魔法の姿勢を取らせていた。
そして、体が勝手に動いたのはジェイクだけでは無かった。迫る光刃に対し、魔法使い達は光弾を発射した。
光刃に光弾が次々と着弾する。
だが止まらない。勢いが弱まっているようにすら見えない。
ここで、ジェイクの本能は別の案、迎撃では無く回避を提示した。
しかしそれは遅かった。ジェイクは既に拳を前に突き出していた。
大盾兵達の合間を閃光がすり抜ける。閃光は真っ直ぐに、突き出される槍のように奔った。
そして、光る槍と光る刃、二つは交わった。
直後、ジェイクが見たのは二つの光。
一つは、自身の閃光魔法が光刃にぶつかった時に生じたもの。
閃光は雷に打たれた木の様に、火花と光の粒子を散らしながら真っ二つに裂かれた。
以前、どこかで似たものを見たことがある――ジェイクの脳がアランの刀に閃光魔法を切り裂かれた時の記憶を引き出すよりも早く、ジェイクの視界は光に包まれた。
その光は、光刃が大盾兵達とぶつかった時に生じたものであった。
何も見えない――ジェイクの視界にあるのは白と、僅かな赤。
少しして、視界が戻る。
目の前に広がったのは地獄のような光景。さっきまで人であったものの残骸が散らばっている。
そして、ジェイクの身に残ったのは痛み。右肩から股間までを走る鋭い痛み。
顔に何かが降り注ぐ。
(雨?)
違う。水じゃない。真っ赤だ。これは血の雨だ。
どさり、と、右で何かが倒れる音がする。
そちらに目を向ける。
直後、ジェイクの目に映ったもの、それは誰かの右半身であった。
いや、誰かじゃない。見覚えがある。よく知っている。
これは――自分の右半身だ。
何が起きたのかをようやく理解する。
と、同時に、視界が徐々に暗くなり始める。
駆け足で死が近づいてきている。
しかし、ジェイクの心は驚くほどに平静であった。
あまりにも急で、あまりにも見事だったため、ジェイクは死を実感出来ていなかった。
だがそれで良いのだろう。ジェイクの魂は一切の乱れも無いまま、天に還った。
◆◆◆
一方、バージルは呆けたように立ち尽くしたまま、その惨状を眺めていた。
バージルが追った負傷は決して軽く無い。骨があちこち折れており、本来ならば立っているのもつらいほどだ。だが、今の彼は痛みを凌駕するほどの興奮を抱いていた。
(凄まじい。それしか言う事が無い)
バージルは不謹慎にも感動していた。
(いつか自分もあんな風に――あの強さに追いつきたい)
バージルが抱いた感情、感動から生まれたそれは「憧れ」であった。
バージルが「憧れ」を抱いたのはこれで初めてでは無い。最初に「憧れ」を抱いた対象はディーノである。
だが本人はそれを自覚していない。何故ならバージルにとってディーノは姉兄を殺した仇だからだ。
しかし、今回抱いた感情は純粋であった。その純粋さはバージルの心にはっきりとした向上心を芽生えさせていた。
バージル、彼はこの時、曇り無き強者への道を見出したのだ。
そして、バージルはその破壊の跡を目に焼き付けた後、戦場から離脱した。
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