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第三章 アランが己の中にある神秘を自覚し、体得する
第二十一話 復讐者(3)
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バージルは槍斧を大きく上段に構え、目の前にいるアランを見据えた。
袈裟斬りと逆水平を受け流されたことには驚いたが、相手はもう限界だ。その足は酔っ払いのようにふらついている。
バージルは必殺の確信を持って槍斧を振り下ろした。
だが、その一撃は空を切った。
避けた、というようには見えなかった。アランは足をもつれさせて、斜め前に倒れこんだだけのように見えた。
直後、バージルの右肩に激痛が走った。
「ぐっ!」
バージルの左肩はアランの刀に貫かれていた。
そしてこの時、既にアランの意識は回復しており、その顔は絶望に染まっていた。
(外した!)
胸を狙ったつもりだった。肩では致命傷にならない。
アランの刀がバージルの肩から引き抜かれる。そして、アランの体はそのままうつ伏せに倒れこんだ。
万事休す。死を覚悟したアランに、バージルの追撃が放たれる。
しかし次の瞬間、場に響いたのは肉を引き裂く音では無く、甲高い金属音であった。
バージルの槍斧が真上に跳ね上がる。こんなことができる人間は一人しかいない。
「大丈夫かアラン! こいつの相手は俺に任せろ!」
その男、ディーノはそう声を上げながらアランとバージルの間に割って入った。
対するバージルは目標を切り替え、跳ね上げられた槍斧をディーノに向かって振り下ろした。
上から迫るバージルの槍斧、対するディーノは頭の上に円を描くような一撃でこれを迎え撃った。
場に再び重い金属の衝突音が鳴り響く。ディーノの放った一撃はバージルの槍斧を再び叩き払った。
だが、ディーノはその衝撃に僅かに膝を折った。
バージルは両手で槍斧を扱っているのに対し、ディーノは片手持ちである。武器が同じで、腕力に決定的な差が無い以上、バージルに分があるのは当然であった。
(片手じゃきついか……しょうがねえ)
ディーノはやむなく左手に持っていた丸型の大盾を投げ捨てた。
盾を手放すことに抵抗はあった。しかしこの時のディーノには、今はこうすべきだという確信があった。
バージルはディーノが盾を手放したその隙を突き、槍斧を一閃した。
ディーノは後ろに小さく跳躍して攻撃を回避しつつ、両手で槍斧を握り締めた。
そして、ディーノが反撃の一撃を放ったのと、バージルが追撃を放ったのは完全に同時であった。
ディーノが放ったのは斜め下に振り下ろす袈裟切り、対するバージルが放ったのは真横に振りぬく水平切りであった。
両者の攻撃は激しくぶつかりあい、衝突点で火花が散った。
しかし今度の結果は先とは逆であった。膝を折ったのはバージルの方であった。
「っ!」
バージルの顔に驚愕の表情が浮かぶ。バージルは素早く体勢を立て直したが、ディーノは既に次の攻撃態勢に入っていた。
ディーノが腰をひねり、力を込める。これを見たバージルは鋭く後方に飛んだ。
だが双方の距離は離れなかった。ディーノは腰を捻ったままバージルに向かって素早く踏み込んだからだ。
そして、それはただ間合いを詰めるだけの前進では無かった。ディーノは肩を突き出し、バージルの胸に体当たりをぶちかました。
「……っ!」
バージルの肺から空気が押し出される。それは声にならない悲鳴となって口から漏れた。
防御、いや、反撃しなくては――バージルは胸に鈍い痛みを覚えつつも、槍斧を持つ右腕に力を込めた。
しかし、右腕は主の命令に従わなかった。その手は力無く、槍斧を振るうことは無理であると訴えていた。
右手が駄目ならば――バージルは左手に魔力を込めた。
光の壁を使ってからまださほど時間が経っていない。ディーノの一撃を防ぐのに十分な防御魔法を展開できるか? そんな疑問が頭に浮かんだが、バージルはそれを無視した。
ディーノが腰に溜めた力を解放する。放たれたのは胸を狙った一撃。地に水平に迫るその刃に向かって、バージルは左手を振り上げるように突き出した。
直後、バージルの左手は眩しく輝いた。生まれた光の壁はディーノの槍斧を弾き返し、真上に跳ね上げた。
なんという幸運! 寸でのところであった。魔力の充填があと数瞬遅ければ、自分の体は真っ二つにされていたであろう。
そして、この幸運はまだ続いていることをバージルは知っていた。
バージルは見ていた。槍斧を弾き返されたディーノが大きく体勢を崩したのを。
まさに絶好の機。バージルは素早く光の壁を解除し、反撃に出た。
槍斧を握る右腕に力を込める。右腕は主の期待に応え、その手に十分すぎるほどの力強さを発揮した。
バージルは地に寝ていた斧頭を引きずり、そのまま力任せに振り上げた。
下から迫る攻撃、ディーノの槍斧はそれを持つ両手ごと真上に跳ね上げられている。防ぐ手段など無い!
そう、無いはずだった。
「!」
次の瞬間、バージルは再び驚愕の表情を浮かべていた。
バージルは一瞬何が起きたのか分からなかった。
バージルの放った一撃は真横に弾かれていた。
弾かれた? 何に? バージルは自身の槍斧の軌道を逸らしたものを目で追った。
(足?!)
それはディーノの右足であった。ディーノは下から迫るバージルの斧頭を、右足で真横に蹴り飛ばしていた。
あまりにも常識外れな防御に見えた。だが、ディーノにとってはそうでは無かった。
ディーノはある者の真似をしただけであった。何度も戦い苦しめられた、足で魔法を使うあの男の真似を。
(……その機転、悔しいが見事だと言わざるを得ない)
あまりのことに肝を抜かれたバージルは、その常識外れの行動に賞賛を送りながら飛び下がった。
双方の距離が離れ、仕切り直しとなる。
両者はしばし睨み合った。ディーノは光の壁を警戒し、バージルはディーノの未知数な戦闘技術を警戒していた。
場は膠着状態に陥るかのように見えたが、この状況への一石はすぐに投じられた。
「!」
バージルは突如自身に向かって飛んできた攻撃を防御魔法で受け止めた。
それはアランが放った「炎の鞭」であった。
「ディーノを援護しろ!」
アランの声に続き、クラウスや周りにいた兵士達は次々とバージルに対して攻撃を開始した。
バージルはアラン達の攻撃を防御魔法で防いだが、それによって光の壁を発動するための魔力充填が遅くなった。
これを好機と見たディーノは槍斧を肩に担ぎ、腰を深く捻りつつ、鋭く息を吸い込んだ。
対するバージルから見て、背が覗けるほどに腰を捻った姿勢。強力な一撃が来る、それを察したバージルは思わず後退りをした。
そこへディーノが鋭く踏み込む。バージルも同じように大きく後ろに飛び退いたが、ディーノの踏み込みの速さはそれを逃がさなかった。
迫るディーノを前に、バージルは咄嗟に防御の姿勢を取った。槍斧の柄を盾に見立て、予想される攻撃の軌跡上に構えた。
そしてバージルを間合いに捕らえたディーノは体に込めた力を解放した。
踏み込みの速度、腰の捻りから生まれる回転力、それら全てを腕に伝え、槍斧を振るった。
その一撃の軌道はバージルが予想した通りの単純なものであったが、その速さは尋常では無かった。
「!」
バージルの目には一瞬影のようなものが走ったようにしか見えなかった。
凄まじい衝撃がバージルの手から体に伝わる。その衝撃にバージルの槍斧は若干折れ曲がり、弾き飛んだ。
そして飛ばされたのは槍斧だけでは無かった。バージル自身の体も後方に吹き飛んでいた。
碌な受身を取ることもできないまま背中から地に落ちる。痛みと共に肺の空気が外に押し出された。
たまらずむせ返る。バージルはその苦しみを意志の力でねじ伏せ、すぐに上半身を起こした。
瞬間、バージルは自身の右腹に走った激痛に身を強張らせた。ディーノの放った一撃はバージルの槍斧を吹き飛ばしただけでなく、彼の右腹も切り裂いていた。
傷口に手を当てて状態を確認する。血がどろどろと流れ出る感覚。内臓にまでは達していないようであったが、肋骨が何本かやられているようであった。
もし槍斧を盾にしていなければ、今頃バージルの体は二つにされていたであろう。だが、ディーノの攻撃はまだ終わってはいなかった。
倒れたままのバージルにディーノの槍斧が再び迫る。バージルは咄嗟に残った魔力で防御魔法を展開したが、これはただの悪あがきであった。
ディーノの脳裏に勝利の二文字が浮かぶ。だがその直後、どこからか飛んできた光弾がディーノの右肩に炸裂した。
「っ!」
右肩が砕ける感覚。その痛みと衝撃はディーノの体勢を崩すのに十分であった。
うずくまるディーノ。その隙にバージルは立ち上がり、場を離れた。
ディーノを襲った光弾はジェイクが放ったものであった。
右肩を押さえてうずくまるディーノに追撃の光弾が次々と襲い掛かる。
この窮地を救ったのはアランであった。ディーノを庇う様に前に立ったアランは、飛来してきたジェイクの光弾を光の剣で全て切り払った。
「大丈夫か、ディーノ!」
「左腕は問題ねえ! まだ戦える!」
そう言ってディーノは槍斧を左肩に担ぎながら力強く立ち上がった。
「アラン様、ジェイク達がこちらに向かってきておりますぞ!」
アランを追いかけてきたクラウスがジェイクの方を指差しながら声を上げる。
その直後、ジェイクの部隊から合図の音が鳴り響いた。
ジェイクの部隊の前に大盾兵達が並ぶ。以前アランと戦った時のように、大盾兵を突っ込ませた後、乱戦に持ち込むつもりなのであろう。
しかし今回は少し違っていた。その大盾兵達の中に、若干折れ曲がった槍斧を構えるバージルの姿があった。
ディーノに切り裂かれた脇腹には布が巻かれていたが、それは既に真っ赤に染まっていた。
その顔は当然のように苦痛で歪んでいたが、執念が彼を突き動かしていた。
「来るぞ!」
アランが警告の声を発した直後、その大盾兵達とバージルは突撃を開始した。
大盾兵とアランの部隊は激しくぶつかりあった。両軍が押し合う中、バージルは光の壁でアラン隊の前列を吹き飛ばし、そのまま槍斧を振るいながら切り込んだ。
バージルが振るう槍斧は次々とアランの兵士達を打ち倒していった。
勢いづいたバージルが再び槍斧を振るう。目の前にいた兵士は死を覚悟したが、その一撃は同じ槍斧によって阻まれた。
バージルの一撃を弾き返したのはやはりディーノであった。ディーノは兵士を庇う様に前に立った。
対峙した両者は同時に動いた。互いの槍斧はぶつかり合い、弾きあった。両者はすばやく構えを整え次撃を繰り出した。
重量武器がぶつかり合う音が何度も響き渡る。その度に火花が周囲に飛び散った。
この戦いはバージルに分があった。ディーノは片手持ちで、しかもその手は利き腕ではないのだ。ディーノの攻撃は精彩を欠いていた。
ゆえにバージルは自慢の光の壁を防御では無く攻撃に使う余裕があった。バージルの体には十分な魔力が充填されつつあった。
アラン達は光の壁の発動を阻止するべく、バージルに対し飛び道具を放っていた。しかし、アラン達の攻撃はジェイクの大盾兵と魔法使いによって阻止されていた。
そして二十合目ほどになる打ち合いの後、十分な魔力が蓄えられたのを感じたバージルは遂に勝負に出た。
(勝機! 我が最大の一撃、その身に受けよ!)
左腕に魔力を込めつつ脇の下に引き絞る。
「!」
やばい一撃が来る、バージルの構えから危険を察知したディーノは、後ろに飛ぶように地を蹴った。
同時に、バージルも大きく前に踏み込む。
左手が眩しく発光する。その輝きが頂点に達したと同時に、バージルはディーノの腹を狙って掌底を放つように左手を前に突き出した。
そして生まれる光の壁。踏み込みと腕の勢いを乗せた最大出力の一撃、直撃すれば間違いなく即死の威力。
光の壁が飛び下がるディーノの眼前まで迫る。
そして、光の壁はディーノの胸に触れ――
――まさに紙一重。光の壁は触れるか触れないかのところで止まった。
(避けられた!?)
バージルの心に焦りの色が浮かぶ。だが、本能と兄ダグラスの記憶が彼に機転を与えた。
地に食い込むようにつま先に力を込める。
そして、バージルは光の壁を展開したまま飛び下がるディーノに向かって突進した。
(やべえ!)
ディーノは慌てて真横に飛んだ。
だがこの回避行動は間に合わなかった。直撃は避けたものの、光の壁は足に触れ、ディーノの体は弾き飛ばされた。
ディーノはすぐに体勢を立て直したが、その時既にバージルはディーノの目の前に迫って来ていた。
ディーノの瞳に、槍斧を上段に構えたバージルの姿が映り込む。
直後、バージルはディーノに向かって槍斧を振り下ろした。対するディーノは中空に円を描くように槍斧を振り回し、この一撃を迎撃した。
しかしバージルの狙いはディーノに槍斧を振らせることであった。槍斧を振り切ったディーノの正面はがら空きになっていた。
(もらったぞ!)
バージルはその隙を突いて踏み込み、先と同じ動作で光の壁を放った。
だが、バージルの左手から生まれた光の壁は、先のものと比べるとかなり小さいものだった。
小さな光の壁がディーノに炸裂する。鈍く重い音と共に、ディーノの巨体は宙を舞った。
自身の胸の骨が砕ける音がディーノの耳に響く。肺の中の空気は一瞬で押し出され、鋭い痛みが胸を通り抜けて背中まで広がった。
ディーノの口から空気と共に鮮血が溢れ出す。ディーノの体は地面の上を滑りながら二転三転し、派手に土煙を巻き上げながら滑った後、ようやく止まった。
だが、この光景を見てもなお、バージルは満足していなかった。
(魔力が足りなかったか。今の光の壁は小さく弱かった。あれでは殺しきれていないだろう)
バージルは槍斧を構え、ディーノに向かって突進した。
「ディーノ!」
そして、それを見たアランは思わず声を上げ、ディーノの元へ走り出した。
アランの眼前にはジェイクの兵士達が立ち塞がっていたが、
「邪魔だ! そこをどけ!」
アランは鬼気迫る表情でそう叫びながら、突っ込んでいった。
「アラン様!」
お待ち下さい、そう言っても無駄なのがわかっていたクラウスは主人の名を呼びながらその後を追った。
そしてそんな親友の声に反応したディーノは、苦痛にもだえながらも、仰向けの姿勢から上半身を起こした。
しかし体を起こしたディーノの眼前には、既に攻撃態勢に入っているバージルの姿があった。
ディーノは少しでも距離を取ろうと身を反らしながら槍斧を構えたが、その構えは力無くとても弱々しかった。
バージルはそんなディーノに対し槍斧を一閃した。
左手側から迫る胸部を狙った一撃、それをディーノは縦に構えた槍斧で受けた。
だが今の弱ったディーノにバージルの攻撃を止められるはずが無い。バージルの一撃はディーノの槍斧を弾き飛ばした。
バージルの攻撃を受け切れなかったディーノはその衝撃に押されるように後ろに倒れこんだ。しかしこれが幸いした。
防御を突き破ったバージルの槍斧はそのままディーノの胸に達し、いつぞやアランにつけられた胸の傷跡をなぞっていった。
ディーノの胸から鮮血が飛び散る。しかしこの程度で済んだと喜ぶべきなのだろう。もし、ディーノが後ろに倒れこんでいなければその傷はもっと深かったはずだ。
(浅いか!)
手ごたえの弱さに、バージルは心の中で舌打ちをしながら、槍斧を大きく上段に構えた。
そしてバージルはディーノの目をみつめながら容赦なく槍斧を振り下ろした。
もうディーノには成す術が無い。ディーノは迫る刃を凝視することしかできなかった。
「っ!」
迫る最後の時と痛みに備え、ディーノは歯を食いしばった。
しかし直後場に響いたのは、肉をえぐる音では無く、甲高い金属音であった。
バージルの槍斧を止めたのは、アランの刀とクラウスの剣であった。はさみの様に構えられた二人の剣は、バージルの槍斧をしっかりと捕らえ、食い止めていた。
その重さにアランとクラウスは膝を折ったが、一方的に押し負けることは無かった。
互いの力は拮抗し、状況は僅かな時間膠着した。
らちが明かない、そう判断したバージルは後ろに跳躍した。
バージルが地を蹴った瞬間、力の拮抗は崩れ、アランとクラウスは勢い良く立ち上がりながらバージルの槍斧を押し返し、真上に跳ね上げた。
アランは即座に刃を返し、光の剣で反撃したが、その一撃は飛び下がるバージルには届かなかった。クラウスは後退するバージルに対し光弾を放ったが、バージルはこれを防御魔法で難なく受け止めた。
そして、双方の距離が離れたと同時にアランは口を開いた。
「誰か! 負傷したディーノを城まで運んでくれ!」
アランはそう声を上げながら炎の鞭をバージルに向かって放った。
「ディーノ殿の撤退を援護せよ!」
そしてクラウスもアランに続き光弾を放った。
二人の声に何人かの兵士が集まってきたが、それはこの状況に対応するにはあまりにも心許無い人数であった。
アランはもう一度声を上げようとしたが、周囲を見渡した瞬間それが無駄であろうことを理解した。
先の大盾兵の突撃から、部隊は完全な乱戦状態に陥っていた。統率は全く取れておらず、混乱寸前といっていい有様であった。
「アラン様! ここは一度後退し、態勢を立て直したほうがよろしいかと!」
クラウスの進言に、アランは頷きを返しながら声を上げた。
「わかった、一度下がるぞ! 部隊に後退の合図を出せ!」
傍にいた兵士達は指示に従い後退の合図を戦場に響かせた。
アランの部隊は負傷兵をかばいながら徐々に後退を開始した。
しかしそれはすんなりとはいかなかった。乱戦状態を脱することができなかった兵士達は取り残され、次々とジェイクとバージルの部隊に飲み込まれていった。
そしてその中にはジェイク相手に奮戦するフリッツ達の姿があった。
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