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第五話 光る剣(2)
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◆◆◆
翌日、アランは負傷した者達を連れて城に帰ることになった。
カミラ、そしてダグラスという二人の精鋭魔道士と激戦を繰り広げたアラン隊は、かなりの被害を負っていた。主力であるアンナは胸に重症を負い、クラウスを含む多くの兵が負傷していた。
傷が浅く、まだ戦えるものはレオン将軍のもとに預けられることになった。そしてディーノはその残留組の一人であった。
「ディーノ、無理はするなよ」
別れ際、アランはディーノの身を案じ、
「心配すんな、みやげ話でも期待してろ」
ディーノはアランにいつもの軽口を返した。
◆◆◆
数週間後、城に戻ったアランは父カルロの呼び出しを受け、部屋に向かった。
そこにはカルロの前で頭を垂れるクラウスの姿があった。どうやら自分だけでなくクラウスも父の呼び出しを受けていたようだ。
カルロは部屋に入ってきたアランのほうに目を移し、先の戦いの報告を促した。
アランは慎重に言葉を選びつつも、偽りなく先の戦いの詳細を報告した。
「自分が至らぬばかりに、我が身だけでなくアンナにまで重症を負わせてしまいました。申し訳ありません」
カルロはこのアランの弁に対し特に責めることなく、ただ一言、
「生きて帰って来られたのだからそれでよい」
とだけ言った。
アランの報告が終わったあと、カルロはクラウスの方に視線を移し問うた。
「ではクラウス、次はお前の話を聞かせてもらおう」
クラウスは深く頭を垂れたまま口を開いた。
「主君の下を勝手に離れ、アラン様の下で力を振るっていたことについては、どんな処罰でも覚悟しております」
アランはこのとき初めてクラウスが父直属の部下、すなわちカルロの親衛隊のひとりであることを知った。どうりで強いはずだ。
しかしそんなことよりもアランが聞き捨てならなかったのは、クラウスの口から出た「処罰」という言葉であった。
親衛隊の扱いは将軍ごとに異なる。規則もそれぞれ違うのだが、カルロの親衛隊の規則には「主君の命なくしてその力を振るうことを禁ず」というのがあった。
アランは思わず声を上げた。
「父上! 全ては私の不明が原因! 処罰なら私が代わりに!」
「アラン様! 私のことなど心配なさるな。元より覚悟の上でしたので」
「クラウス殿……」
カルロは暫し考える様子を見せたあと、ゆっくりと口を開いた。
「クラウス、そなたは今この時をもって私の親衛隊から除名する」
「父上! それはあまりに!」
「そなたには罰として今日からアランの部下として働いてもらう」
「! 主君……ありがたき幸せ。このクラウス、その任、この命に代えても……」
「父上……ありがとうございます」
この日からクラウスは正式にアランの下に就くことになった。
◆◆◆
その日の夜、アランは訓練場で魔法の訓練を行っていた。目的はもちろん、光魔法を身につけることであった。
痛めた足を松葉杖で庇いながらアランは何度も魔法を放った。しかしそれはいつもの炎魔法であった。アランはどう訓練すれば光魔法を習得できるのか検討がついているわけではなく、がむしゃらに魔法を連射しているだけであった。
その時、後ろから近づいてくる足音にアランは振り返った。そこには従者に付き添われながらこちらに歩いてくる父の姿があった。
「父上、お体は大丈夫なのですか!?」
「気にするな、続けろ」
言われたアランは緊張しつつも訓練を続けた。
カルロはその様子をしばらく眺めていたが、おもむろに口を開いた。
「アラン、お前が幼い時に私が教えたことを思い出せ。まずは自分の魔力がどういうものかを理解し、使い分けることを覚えるのだ」
使い分ける? これにアランは気まずそうな顔をした。アランは幼少時に受けた父の教えを思い出せなかった。
しかしカルロはそんなアランを咎めようとはせず、かつて教えたことを再び語り出した。
「今のお前の炎は安定しておらず、ムラがある。それはお前が放っている魔力が混ざり物であることを示している」
「申し訳ありません父上。混ざり物とはどういうことなのでしょうか」
「お前は複数の魔力を同時に放っているのだ。結果としてそれが炎の魔法となってはいるが、不純物がお前の炎を不安定にしている」
「どうすれば使い分けることができるようになるのですか?」
「はっきりしたことは言えぬ。魔力を使い分ける感覚は人によって違うものなのだ」
それを聞いたアランは明らかに残念そうな表情を浮かべたが、カルロはすぐに助け舟を出した。
「しかし手が全く無いわけではない。良い訓練法がある。先祖代々伝わってきた方法だ」
「それは?」と身を乗り出して尋ねるアランに、カルロはゆっくりと口を開いた。
「放出する魔力を少なくするのだ」
そう言ってカルロは人差し指を立て、その指先から蝋燭のように小さな炎を生み出した。
「混ざり物になっている炎魔法は、炎に不自然な揺らぎが生じる」
直後、カルロの指先にある炎が激しく揺らめきはじめた。
「揺らぎが止まらないようであれば、魔力の放出量をさらに絞り、炎を小さくする」
言いながらカルロの指先の炎は小さくなっていき、爪先ほどの大きさになった。
「炎が安定したら、今度は逆に少しずつ魔力の放出量を大きくしていく」
炎は見る見るうちに大きく、真っ直ぐと上に伸びていき、天を焦がすような勢いになった。
「これが代々炎魔法の使い手を輩出してきた我が一族に伝わっている訓練法だ」
カルロは炎を蝋燭ほどの大きさに戻し、それをアランのほうに向けた。
「まずはこれを練習してみろ」
幼い頃にあきらめた魔法の修行を再開したアラン。そしてそれを後押しする父カルロ。
アランのただ強くなりたいという純粋な思いと、傷だらけになっている息子を心配するカルロの親心が二人を結びつけていた。
二人の間には久しく途絶えていた親子の感情が蘇っていた。
◆◆◆
父と息子の訓練は連日続いた。しかしそうしている間にも戦局は変化していった。
アランの耳には悪い報せばかりが届いた。まず初めに北の地が壊滅寸前であるとの情報が伝わってきた。
北の地はかつてカルロの兄が守っていた土地である。カルロの兄の行方がわからなくなってからは、その息子クリスが代わって当主となり戦線を支えていた。しかし現在クリス達は敵に包囲され苦しい状況に立たされていた。
北の地をほぼ制圧した敵軍は、レオン将軍とディーノが守っている南の平原へとなだれ込んだ。レオン将軍とディーノ達はしばらくこれを防ぎ止めていたが、遂には数の暴力に屈し、平原の地を敵に明け渡すことになった。
そして戦線は大きく後退し、敵軍はカルロの城へと迫ってきていた。
カルロの治める地は最後の砦であった。ここを抜かれれば、真後ろには我が国の首都がある。 レオン将軍とディーノ達はこの最終防衛線に陣を張り、敵を食い止めていた。
戦局は悪くなる一方であったが、良い報せもあった。この苦境の中でもディーノは敵将を何人か討ち取り、着実に戦果を挙げていた。
名のある魔法使いを次々と倒していくディーノの活躍に、奴隷達は沸き立っていた。特にディーノの出身地である貧民街の盛り上がりようは異常であった。
目の前に敵が迫っているにも関わらず、貧民街の住人達に悲観的な表情を見せている者はいなかった。それどころか、ディーノの次の活躍を待ち遠しく思っているようですらあった。
しかしこの親友の活躍に、アランが抱いていた感情は喜びではなく焦りであった。
アランは自分が置いていかれているような感覚を抱いていた。戦場で活躍するディーノに対し、目立った功績を挙げていない自分。焦りは募る一方であった。
ディーノの背を追うように訓練に明け暮れるアラン。二人の道は少しずつであるが、別れはじめていた。
第六話 救出作戦 に続く
翌日、アランは負傷した者達を連れて城に帰ることになった。
カミラ、そしてダグラスという二人の精鋭魔道士と激戦を繰り広げたアラン隊は、かなりの被害を負っていた。主力であるアンナは胸に重症を負い、クラウスを含む多くの兵が負傷していた。
傷が浅く、まだ戦えるものはレオン将軍のもとに預けられることになった。そしてディーノはその残留組の一人であった。
「ディーノ、無理はするなよ」
別れ際、アランはディーノの身を案じ、
「心配すんな、みやげ話でも期待してろ」
ディーノはアランにいつもの軽口を返した。
◆◆◆
数週間後、城に戻ったアランは父カルロの呼び出しを受け、部屋に向かった。
そこにはカルロの前で頭を垂れるクラウスの姿があった。どうやら自分だけでなくクラウスも父の呼び出しを受けていたようだ。
カルロは部屋に入ってきたアランのほうに目を移し、先の戦いの報告を促した。
アランは慎重に言葉を選びつつも、偽りなく先の戦いの詳細を報告した。
「自分が至らぬばかりに、我が身だけでなくアンナにまで重症を負わせてしまいました。申し訳ありません」
カルロはこのアランの弁に対し特に責めることなく、ただ一言、
「生きて帰って来られたのだからそれでよい」
とだけ言った。
アランの報告が終わったあと、カルロはクラウスの方に視線を移し問うた。
「ではクラウス、次はお前の話を聞かせてもらおう」
クラウスは深く頭を垂れたまま口を開いた。
「主君の下を勝手に離れ、アラン様の下で力を振るっていたことについては、どんな処罰でも覚悟しております」
アランはこのとき初めてクラウスが父直属の部下、すなわちカルロの親衛隊のひとりであることを知った。どうりで強いはずだ。
しかしそんなことよりもアランが聞き捨てならなかったのは、クラウスの口から出た「処罰」という言葉であった。
親衛隊の扱いは将軍ごとに異なる。規則もそれぞれ違うのだが、カルロの親衛隊の規則には「主君の命なくしてその力を振るうことを禁ず」というのがあった。
アランは思わず声を上げた。
「父上! 全ては私の不明が原因! 処罰なら私が代わりに!」
「アラン様! 私のことなど心配なさるな。元より覚悟の上でしたので」
「クラウス殿……」
カルロは暫し考える様子を見せたあと、ゆっくりと口を開いた。
「クラウス、そなたは今この時をもって私の親衛隊から除名する」
「父上! それはあまりに!」
「そなたには罰として今日からアランの部下として働いてもらう」
「! 主君……ありがたき幸せ。このクラウス、その任、この命に代えても……」
「父上……ありがとうございます」
この日からクラウスは正式にアランの下に就くことになった。
◆◆◆
その日の夜、アランは訓練場で魔法の訓練を行っていた。目的はもちろん、光魔法を身につけることであった。
痛めた足を松葉杖で庇いながらアランは何度も魔法を放った。しかしそれはいつもの炎魔法であった。アランはどう訓練すれば光魔法を習得できるのか検討がついているわけではなく、がむしゃらに魔法を連射しているだけであった。
その時、後ろから近づいてくる足音にアランは振り返った。そこには従者に付き添われながらこちらに歩いてくる父の姿があった。
「父上、お体は大丈夫なのですか!?」
「気にするな、続けろ」
言われたアランは緊張しつつも訓練を続けた。
カルロはその様子をしばらく眺めていたが、おもむろに口を開いた。
「アラン、お前が幼い時に私が教えたことを思い出せ。まずは自分の魔力がどういうものかを理解し、使い分けることを覚えるのだ」
使い分ける? これにアランは気まずそうな顔をした。アランは幼少時に受けた父の教えを思い出せなかった。
しかしカルロはそんなアランを咎めようとはせず、かつて教えたことを再び語り出した。
「今のお前の炎は安定しておらず、ムラがある。それはお前が放っている魔力が混ざり物であることを示している」
「申し訳ありません父上。混ざり物とはどういうことなのでしょうか」
「お前は複数の魔力を同時に放っているのだ。結果としてそれが炎の魔法となってはいるが、不純物がお前の炎を不安定にしている」
「どうすれば使い分けることができるようになるのですか?」
「はっきりしたことは言えぬ。魔力を使い分ける感覚は人によって違うものなのだ」
それを聞いたアランは明らかに残念そうな表情を浮かべたが、カルロはすぐに助け舟を出した。
「しかし手が全く無いわけではない。良い訓練法がある。先祖代々伝わってきた方法だ」
「それは?」と身を乗り出して尋ねるアランに、カルロはゆっくりと口を開いた。
「放出する魔力を少なくするのだ」
そう言ってカルロは人差し指を立て、その指先から蝋燭のように小さな炎を生み出した。
「混ざり物になっている炎魔法は、炎に不自然な揺らぎが生じる」
直後、カルロの指先にある炎が激しく揺らめきはじめた。
「揺らぎが止まらないようであれば、魔力の放出量をさらに絞り、炎を小さくする」
言いながらカルロの指先の炎は小さくなっていき、爪先ほどの大きさになった。
「炎が安定したら、今度は逆に少しずつ魔力の放出量を大きくしていく」
炎は見る見るうちに大きく、真っ直ぐと上に伸びていき、天を焦がすような勢いになった。
「これが代々炎魔法の使い手を輩出してきた我が一族に伝わっている訓練法だ」
カルロは炎を蝋燭ほどの大きさに戻し、それをアランのほうに向けた。
「まずはこれを練習してみろ」
幼い頃にあきらめた魔法の修行を再開したアラン。そしてそれを後押しする父カルロ。
アランのただ強くなりたいという純粋な思いと、傷だらけになっている息子を心配するカルロの親心が二人を結びつけていた。
二人の間には久しく途絶えていた親子の感情が蘇っていた。
◆◆◆
父と息子の訓練は連日続いた。しかしそうしている間にも戦局は変化していった。
アランの耳には悪い報せばかりが届いた。まず初めに北の地が壊滅寸前であるとの情報が伝わってきた。
北の地はかつてカルロの兄が守っていた土地である。カルロの兄の行方がわからなくなってからは、その息子クリスが代わって当主となり戦線を支えていた。しかし現在クリス達は敵に包囲され苦しい状況に立たされていた。
北の地をほぼ制圧した敵軍は、レオン将軍とディーノが守っている南の平原へとなだれ込んだ。レオン将軍とディーノ達はしばらくこれを防ぎ止めていたが、遂には数の暴力に屈し、平原の地を敵に明け渡すことになった。
そして戦線は大きく後退し、敵軍はカルロの城へと迫ってきていた。
カルロの治める地は最後の砦であった。ここを抜かれれば、真後ろには我が国の首都がある。 レオン将軍とディーノ達はこの最終防衛線に陣を張り、敵を食い止めていた。
戦局は悪くなる一方であったが、良い報せもあった。この苦境の中でもディーノは敵将を何人か討ち取り、着実に戦果を挙げていた。
名のある魔法使いを次々と倒していくディーノの活躍に、奴隷達は沸き立っていた。特にディーノの出身地である貧民街の盛り上がりようは異常であった。
目の前に敵が迫っているにも関わらず、貧民街の住人達に悲観的な表情を見せている者はいなかった。それどころか、ディーノの次の活躍を待ち遠しく思っているようですらあった。
しかしこの親友の活躍に、アランが抱いていた感情は喜びではなく焦りであった。
アランは自分が置いていかれているような感覚を抱いていた。戦場で活躍するディーノに対し、目立った功績を挙げていない自分。焦りは募る一方であった。
ディーノの背を追うように訓練に明け暮れるアラン。二人の道は少しずつであるが、別れはじめていた。
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