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最終章 そして戦士達は人類の未来のための戦いに挑む
第二十五話 愛を讃えよ(15)
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デュランも反射的に動いていた。
なぜあの人と同じ名前を?
それに、あの巨人から伝わってくる気配が、今は疎遠になった知り合いによく似ている。
何が起きている? いや、何が起きた?
それを確かめるためにデュランが地を蹴った直後、大男に照準を合わせた銃口が一斉に火を噴いた。
この射撃をアゼルフスは左に跳んで回避。
そのままデュラン達から見て右側の森の中に入りこむ。
中央の部隊から距離を取るように森の深みへ。
木々を盾にしながら大きく回り込み、後列の魔法使いや精霊使いを狙おうとしている、そんな動きに見えた。
そして速い。木々を避けながらの蛇行であるが、鳥が飛んでいるような速度。
だが、ほぼ同じ速度で正面からぶつかりに行く一つの影があった。
それはサイラス。
そしてサイラスの瞳にアゼルフスの姿が映ると同時に、サイラスは声を上げた。
「ここは通さん!」
その叫びを、アゼルフスは戦いの申し出と受け取った。
ゆえにアゼルフスは出力を戦いのそれに上げた。
左手から燃える丸盾が生み出され、右手から炎の大剣が伸び生える。
対し、
(こいつに出し惜しみは死を意味する!)
サイラスも全力の構えで精霊を展開した。
ナチャから教わったムカデを体に巻き付かせ、長剣と大盾にもからみつかせる。
双方の準備が完了する頃には既に剣の間合い。
先手を取ったのは剣の長さで勝るアゼルフス。
右上に振り上げた大剣を左下に振り下ろし始める。
これをサイラスは大盾で受け止めようとしたが、
(いや、駄目だ!)
寸でのところで間違いに気づいたサイラスは即座に回避行動に切り替えた。
弾き返すように大盾を振り上げながら、左に地を蹴る。
直後、アゼルフスの大剣はサイラスの予想通りに変化した。
大剣は大盾にぶつかっても止まらず、そこを支点にして折れ曲がり、鞭のようにしなりながらサイラスに襲い掛かった。
剣の見た目をしているが、これは精霊と同じもの。いかようにでも形を変えられる。
直前にそのことに気づけたがゆえに、サイラスのムカデは即座に反応してくれた。
折れ曲がって迫る大剣を牙でくわえとめる。
が、
「!?」
瞬く間にムカデは燃え上がり、灰のように砕け散った。
だが、それでもわずかながら時間は稼いでくれた。
サイラスはその時間を活かして身をそらし、ギリギリのところで避けた。
しかしそれはあまりにも紙一重すぎたゆえに、
「っ!」
大剣から放たれる熱量に、サイラスの肌は容赦無く焼かれた。
なぜあの人と同じ名前を?
それに、あの巨人から伝わってくる気配が、今は疎遠になった知り合いによく似ている。
何が起きている? いや、何が起きた?
それを確かめるためにデュランが地を蹴った直後、大男に照準を合わせた銃口が一斉に火を噴いた。
この射撃をアゼルフスは左に跳んで回避。
そのままデュラン達から見て右側の森の中に入りこむ。
中央の部隊から距離を取るように森の深みへ。
木々を盾にしながら大きく回り込み、後列の魔法使いや精霊使いを狙おうとしている、そんな動きに見えた。
そして速い。木々を避けながらの蛇行であるが、鳥が飛んでいるような速度。
だが、ほぼ同じ速度で正面からぶつかりに行く一つの影があった。
それはサイラス。
そしてサイラスの瞳にアゼルフスの姿が映ると同時に、サイラスは声を上げた。
「ここは通さん!」
その叫びを、アゼルフスは戦いの申し出と受け取った。
ゆえにアゼルフスは出力を戦いのそれに上げた。
左手から燃える丸盾が生み出され、右手から炎の大剣が伸び生える。
対し、
(こいつに出し惜しみは死を意味する!)
サイラスも全力の構えで精霊を展開した。
ナチャから教わったムカデを体に巻き付かせ、長剣と大盾にもからみつかせる。
双方の準備が完了する頃には既に剣の間合い。
先手を取ったのは剣の長さで勝るアゼルフス。
右上に振り上げた大剣を左下に振り下ろし始める。
これをサイラスは大盾で受け止めようとしたが、
(いや、駄目だ!)
寸でのところで間違いに気づいたサイラスは即座に回避行動に切り替えた。
弾き返すように大盾を振り上げながら、左に地を蹴る。
直後、アゼルフスの大剣はサイラスの予想通りに変化した。
大剣は大盾にぶつかっても止まらず、そこを支点にして折れ曲がり、鞭のようにしなりながらサイラスに襲い掛かった。
剣の見た目をしているが、これは精霊と同じもの。いかようにでも形を変えられる。
直前にそのことに気づけたがゆえに、サイラスのムカデは即座に反応してくれた。
折れ曲がって迫る大剣を牙でくわえとめる。
が、
「!?」
瞬く間にムカデは燃え上がり、灰のように砕け散った。
だが、それでもわずかながら時間は稼いでくれた。
サイラスはその時間を活かして身をそらし、ギリギリのところで避けた。
しかしそれはあまりにも紙一重すぎたゆえに、
「っ!」
大剣から放たれる熱量に、サイラスの肌は容赦無く焼かれた。
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