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最終章 そして戦士達は人類の未来のための戦いに挑む

第二十四話 神殺し、再び(24)

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 隊長のその声は広く響いたが、

「ぐぁっ!」「ぎゃああっ!」

 返ってきたのは悲鳴だけであった。
 紫色の光と銃声が生じるたびに、どこかから悲鳴が上がっている。
 爆発魔法と炎で分断し、孤立した者を銃撃で狙っているようであった。
 だからアルフレッドは思った。

(なんとかして奴を止めないと!)

 大神官を好き放題させているほどに不利が大きくなる、そうとしか思えなかった。
 そしてアルフレッドがそう思った直後、大神官はアルフレッドに向かって声を上げた。

「どうした? 来ないのか?! アルフレッド!!」

 ミエミエの挑発。
 その誘いに乗ってはいけないことは既に分かっていた。蝶の偵察で判明していた。
 大神官の左右には銃兵が配置されており、正面から突っ込んできた者に対して交差射撃ができるようになっている。
 そもそも正面を突破すること自体が難しい。大盾兵が並んでいる。
 おそらく、あの大盾兵達もかなり動けるはず。
 上から攻めるのも無謀。銃兵からの一斉射撃を受けるだろう。
 接近戦を仕掛けるにはまず銃兵をなんとかしなくてはならない。
 飛び道具ならば安全に攻撃できるが、敵の大盾兵が硬い。味方の銃撃も止められている。
 それがわかっていたが、アルフレッドは何かをしなくてはならないという気持ちがふくらみすぎていた。
 魔力をため、大技である十三連の予備動作に入る。
 が、直後、

「危ない!」

 隊長の声と同時に、アルフレッドの上から敵の大盾が降ってきた。
 声と共に飛び込んできた隊長が自身の大盾でアルフレッドをかばう。
 その大盾同士のぶつかり合いの金属音の後、隊長はアルフレッドに向かって口を開いた。

「無茶をするな! 囲まれているんだぞ!」

 直後にアルフレッド達を狙った銃声が響き渡る。
 しかし正面を警戒していた大盾兵達がこれを防御。
 その銃弾が大盾に直撃する音を聞きながら、アルフレッドは考えを改めた。
 隊長の言う通りだ。手堅く手の届くところからなんとかしていくしかない、と。
 まずは包囲をなんとかしなければ。
 しかし上に登る機動力を持っているのは自分しかいない。
 常に銃口に狙われているこの状況で、自分一人でやれるだろうか? アルフレッドがそんな弱気を抱きかけた瞬間、

「!」

 後方から迫ってくる大きな気配に、アルフレッドは振り返った。
 振り返るまでも無く、それが誰かはわかっていた。
 しかし視線を向けるべきだ、アルフレッドはそう思ったからそうした。
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