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最終章 そして戦士達は人類の未来のための戦いに挑む

第二十四話 神殺し、再び(22)

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 その思いはルイスにしっかりと伝わった。
 ならばアルフレッドに賭けてみよう、そう思った。
 だからルイスは声を上げた。

「アルフレッドを援護しろ!」

 その声に応じて突撃する精霊達は動きを変えた。
 アルフレッドを守るように、周囲に集まる。
 しかしこれだけではまだ足りない、そう思ったルイスは続けて声を上げた。

「大盾兵達も追従しろ! 戦えるやつもだ! 接近戦ができる者は前に出ろ!」

 それは無茶な命令であることはわかっていた。
 この状況下で素早く動けない重装歩兵が前に突出すれば死ぬ可能性が高い。
 だからルイスは「頼む」という懇願の思いを同時に響かせた。
 しかしそれでも重装歩兵達の足は動かなかった。
 無理も無い。
 が、直後、

「銃撃を受け止められるのは我々だけだ! 行くぞ!」

 大盾兵の隊長が叫び、自ら先陣を切って走り出した。

「隊長に遅れるな!」 

 一人二人と隊長の背を追うように飛び出し、それに全員がひきずられるように走り始める。
 見ると、敵の大盾兵も同時に走り出していた。
 先頭を走るアルフレッドに敵の意識が集まる。
 それを感じ取ったアルフレッドは即座に真横に地を蹴り、木の裏に身を隠した。
 直後、数多くの銃声と共に隠れている木に次々と着弾。
 その連続する銃声が鳴りやまぬうちに、アルフレッドは姿勢を低くしながら木の裏から飛び出した。
 飛び出しは読まれていた。
 だが問題は無かった。読まれていることはわかっていた。
 飛び出すと同時に後続から追いついてきた三人の大盾兵とすれ違う。
 銃声が鳴り響き、三つの大盾から火花が散って薄赤く照らす。
 その赤は間も無く紫色に染め直された。
 だから大盾兵の一人は声を上げた。
 
「ふんばれ!」

 その声を吹き飛ばすように爆発音が紫に広がる。
 衝撃波が三人をなぎ倒し、爆風がアルフレッドの体を押し飛ばす。
 アルフレッドは即座に空中で体を回転させて態勢を立て直し、木の側面に張り付くように着地。
 すぐに木を蹴って跳躍。
 敵の射線を振り切るために素早く木から木へ蹴り移り、上に登って枝から枝へ。
 木の葉の茂みを利用して敵の視線を切る。
 しかしアルフレッドには下で何が起きているか見えていた。下に置き去りにするように展開した蝶に視界をもらっていた。
 ゆえに、先ほど守ってくれた三人のうちの一人が敵の大盾兵に襲われているのが見えていた。
 だからというわけでは無いが、アルフレッドはそこに向かって飛び掛かった。
 位置関係は良い。敵の後方、斜め上から全体重を乗せた一撃で奇襲できる。
 が、視界を他と共有しているのはアルフレッドだけでは無かった。
 ゆえに敵は瞬時に反応した。
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