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最終章 そして戦士達は人類の未来のための戦いに挑む

第二十四話 神殺し、再び(7)

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   ◆◆◆

 ルイスは過去の戦いから得ている知識と、現在の戦力を照らし合わせて戦術を組んだ。
 敵の部隊の配置はフレディが率いる偵察部隊の活躍によってすぐに判明した。
 それは非常にわかりやすいものであった。
 いずれの部隊も精霊の宿り木の密集地を拠点として展開されている。
 精霊の宿り木は移植作業が継続的に行われていたとベアトリスが言っていたが、まだ多くが残っている。
 その理由は考えるまでも無い。森が深すぎるなど、地形的な理由で移植作業そのものが困難だからだ。
 移植できたのは運びやすいものだけ。そしてその移植先はベアトリスが知っていた。
 場所は神の宿り木の周辺。神の宿り木を包囲し、攻めるためだ。
 その侵攻は既に完了しているはず。神の宿り木が現在の敵の本拠地だろう。人間の移住も行われている可能性が非常に高い。
 これに対し、我々はどう戦うべきか。
 答えは単純。近くの拠点から一つずつ潰していくだけだ。
 精霊の宿り木を制圧すれば、敵の展開力が減る。
 さらに、敵の拠点は戦術的な配置になっていない。
 自然に生えている精霊の宿り木の密集地を拠点にしたのだから当然の結果。戦術的に意味のある配置になっているわけが無い。
 これらの拠点の侵攻には当然、シャロンとキーラを使う。
 彼女達が倒れるようなことはあってはならない。護衛の部隊は十分すぎるくらいにつける。
 ゆえに二人の護衛役にはルイスが自ら着任していた。
 その護衛部隊にはサイラスも含まれていた。
 サイラスが使役する死神は対人戦で非常に有効だからだ。敵の拠点には生きている人間が多数配置されている可能性が高い。
 主要な侵攻メンバーはこの四人。
 他の者達には防衛線の維持をしてもらう。
 積極的に動くことは少ないが、侵攻メンバーやこちらの拠点が奇襲されないための重要な役割だ。
 守りの主力はアルフレッドとデュラン。
 強力な精霊を多量に展開できるこの二人は攻めと守りどちらでも活躍できる。
 ゆえに配置は侵攻メンバーのやや後方。
 防衛線への精霊の展開をやりつつ、いざという時は侵攻メンバーの援護もしてもらう。
 これが手堅い、こちらの被害を抑えつつ、効果的に攻撃できる布陣、ルイスはそう考えていた。
 が、敵はルイスの予想外の行動を取ってくるのであった。
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