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第四章 偽りの象徴。偽りの信仰。そして偽りの神
第二十一話 そして聖域は地獄に変わる(9)
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青い炎を纏ったムカデと刃の嵐がアーティット達に襲い掛かる。
これに対し、アーティット達は回避行動を取らなかった。
既にアーティット達は迎撃のために構えていた。
直後にアーティット達はその構えから力を解き放った。
「デェヤァッ!」
アーティットが豪快に大太刀を振るう。
瞬間、切り返して二閃。
刃から放たれた二つの大きな三日月が×字型にぶつかり合い、回転しながら混ざって濁流と化す。
その濁流の真後ろをクラリスが放った墓荒らしの石つぶてが追従する。
直後に三体のドラゴンが放ったブレスが追いつき、まざってつぶての嵐となった。
双方が放った二つの嵐がぶつかり合う。
石つぶてと炎を纏った光る刃がぶつかり合い、青い火の粉を散らす。
ドラゴンが放った小さな虫の群れとムカデが溶け合うように互いを食い合う。
全てのぶつかり合いは混ざり合い、その力は逃げ場を求めるように、いや、追いかけるように回転を始めた。
全ての力が混ざって一つの渦となり、小さな青い竜巻と化す。
数秒も経てば散って消える竜巻。
であったが、その数秒すら待てない者がいた。
それはバーク。
いや、バークだけでは無かった。
ほぼ真後ろにベアトリスも追従していた。
バークは竜巻に向かって走りながら心の声を響かせていた。
これ以上の二人の体を汚させない、すぐに終わらせる、そんな複数の声が混ざって響き合っていた。
できるだけ早く終わらせたいのはベアトリスも同じであった。
ゆえに、二人の息は組んだばかりとは思えないほどに合っていた。
バークが竜巻に爆発魔法を叩き込み、青く染め直しながら吹き飛ばす。
しかしこの強引な突破と接近をアーティットは読んでいた。
青く染まった視界が回復した直後、バークに眼前にはアーティットが放った三日月が迫っていた。
だが、感じ取って読んでいたのはバークも同じであった。
ゆえにバークは既に受ける準備を整えていた。持ち前の小さな精霊を展開し、膜の抵抗力を強化していた。
バークその膜を分厚く纏った左手を構え、
「疾ッ!」
気勢と共に鋭く振り上げ、三日月を真上に押し払った。
同時に右手の中に爆発魔法を作成。
石つぶてを飛ばそうとしているベアトリスに向かって投げ放ち、その動作を中断させる。
その隙を突いてアーティットがバークに斬りかかったが、
「させない!」
直後にバークの前にベアトリスが割り込み、槍と大太刀はぶつかり合った。
これに対し、アーティット達は回避行動を取らなかった。
既にアーティット達は迎撃のために構えていた。
直後にアーティット達はその構えから力を解き放った。
「デェヤァッ!」
アーティットが豪快に大太刀を振るう。
瞬間、切り返して二閃。
刃から放たれた二つの大きな三日月が×字型にぶつかり合い、回転しながら混ざって濁流と化す。
その濁流の真後ろをクラリスが放った墓荒らしの石つぶてが追従する。
直後に三体のドラゴンが放ったブレスが追いつき、まざってつぶての嵐となった。
双方が放った二つの嵐がぶつかり合う。
石つぶてと炎を纏った光る刃がぶつかり合い、青い火の粉を散らす。
ドラゴンが放った小さな虫の群れとムカデが溶け合うように互いを食い合う。
全てのぶつかり合いは混ざり合い、その力は逃げ場を求めるように、いや、追いかけるように回転を始めた。
全ての力が混ざって一つの渦となり、小さな青い竜巻と化す。
数秒も経てば散って消える竜巻。
であったが、その数秒すら待てない者がいた。
それはバーク。
いや、バークだけでは無かった。
ほぼ真後ろにベアトリスも追従していた。
バークは竜巻に向かって走りながら心の声を響かせていた。
これ以上の二人の体を汚させない、すぐに終わらせる、そんな複数の声が混ざって響き合っていた。
できるだけ早く終わらせたいのはベアトリスも同じであった。
ゆえに、二人の息は組んだばかりとは思えないほどに合っていた。
バークが竜巻に爆発魔法を叩き込み、青く染め直しながら吹き飛ばす。
しかしこの強引な突破と接近をアーティットは読んでいた。
青く染まった視界が回復した直後、バークに眼前にはアーティットが放った三日月が迫っていた。
だが、感じ取って読んでいたのはバークも同じであった。
ゆえにバークは既に受ける準備を整えていた。持ち前の小さな精霊を展開し、膜の抵抗力を強化していた。
バークその膜を分厚く纏った左手を構え、
「疾ッ!」
気勢と共に鋭く振り上げ、三日月を真上に押し払った。
同時に右手の中に爆発魔法を作成。
石つぶてを飛ばそうとしているベアトリスに向かって投げ放ち、その動作を中断させる。
その隙を突いてアーティットがバークに斬りかかったが、
「させない!」
直後にバークの前にベアトリスが割り込み、槍と大太刀はぶつかり合った。
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