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第四章 偽りの象徴。偽りの信仰。そして偽りの神
第二十話 母なる海の悪夢(11)
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その叫びからシャロン達は止まらなかった。
爆発魔法の轟音と共に船が駆ける。
立ちふさがる敵は全てなぎ倒す。
赤い槍で。宝石の剣で。銃撃と砲撃で。
轟音、爆発音、炸裂音、全ての暴力的な音を響かせ続けながら爆進する。
その勢いは、眼前に首長竜の群れが立ちふさがっても変わらなかった。
次々と海中から伸び現れる首をかたっぱしから爆発魔法で消し飛ばす。
首長竜はドラゴンと同じブレスで反撃するが、意味は無い。火力が違いすぎる。
だが、
(本番はここから!)
だと、シャロンは思っていた。
既に大型船は目の前。
近づいたせいか、圧倒されそうなほどに大きい。
巨大な貨物船を軍船に改造したと思える代物。
側面の窓から覗く大砲の方向がこちらに向けられ始めている。
多い。十門はある。
放たれるのは確実にぶどう弾。
相手の失敗は期待できない。確実に、ほとんど隙間の無い砲撃の雨が来る。
ならば使うしか無かった。
だからシャロンは叫んだ。
「ぅああああああぁっ!」
もう幾度か経験した激痛。それに抗うための叫び。
その悲鳴のような雄たけびと共に、シャロンは変わった。
全身に電撃魔法の糸が接続され、皮膚が紅潮し、髪が銀色に染まる。
絶叫と共に変身し、超人となる。
そしてシャロンは代償である激痛を振り払うように動き始めた。
左手を突き出して爆発魔法を放つ。
単発では無い。五発の連射。
ただそれだけのことに、
「「「!?」」」
そばにいる兵士達は驚いた。
それは単純なのに、人間の動きには見えなかった。
まるでシャロンだけ時間の流れが違うような動き。
明らかに人間の限界を超えた速さ。
事前に動きを考えてから、腕と肩に接続した糸から電流を流し込み、筋肉を無理矢理動かしたのだ。
理性のタガが外れても肉体の限界を超えることは難しい。
だからシャロンは外部から制御することで、無理矢理限界を突破したのだ。
だが、最速では五連射が限界。それ以上放てば腕が二度と使い物にならなくなる。
ゆえにシャロンは直後に右手の宝石剣を繰り出した。
左手から展開された防御魔法を突き破る。
独特の炸裂音と共に、刃の突風が乱れ放たれる。
その炸裂音も一つでは無かった。
一つの音に聞こえてしまうほどの三連突き。
三連発の刃の突風が先に放たれた爆発魔法に追いつく。
次の瞬間、大型船の大砲は一斉に火を噴き、シャロンの爆発魔法も弾けた。
予想通り、すべてぶどう弾。
音速を超えた弾丸の雨。
ゆえに、それは感知能力者には鉄の群れが壁を成して迫ってくるように感じられた。
爆発魔法の轟音と共に船が駆ける。
立ちふさがる敵は全てなぎ倒す。
赤い槍で。宝石の剣で。銃撃と砲撃で。
轟音、爆発音、炸裂音、全ての暴力的な音を響かせ続けながら爆進する。
その勢いは、眼前に首長竜の群れが立ちふさがっても変わらなかった。
次々と海中から伸び現れる首をかたっぱしから爆発魔法で消し飛ばす。
首長竜はドラゴンと同じブレスで反撃するが、意味は無い。火力が違いすぎる。
だが、
(本番はここから!)
だと、シャロンは思っていた。
既に大型船は目の前。
近づいたせいか、圧倒されそうなほどに大きい。
巨大な貨物船を軍船に改造したと思える代物。
側面の窓から覗く大砲の方向がこちらに向けられ始めている。
多い。十門はある。
放たれるのは確実にぶどう弾。
相手の失敗は期待できない。確実に、ほとんど隙間の無い砲撃の雨が来る。
ならば使うしか無かった。
だからシャロンは叫んだ。
「ぅああああああぁっ!」
もう幾度か経験した激痛。それに抗うための叫び。
その悲鳴のような雄たけびと共に、シャロンは変わった。
全身に電撃魔法の糸が接続され、皮膚が紅潮し、髪が銀色に染まる。
絶叫と共に変身し、超人となる。
そしてシャロンは代償である激痛を振り払うように動き始めた。
左手を突き出して爆発魔法を放つ。
単発では無い。五発の連射。
ただそれだけのことに、
「「「!?」」」
そばにいる兵士達は驚いた。
それは単純なのに、人間の動きには見えなかった。
まるでシャロンだけ時間の流れが違うような動き。
明らかに人間の限界を超えた速さ。
事前に動きを考えてから、腕と肩に接続した糸から電流を流し込み、筋肉を無理矢理動かしたのだ。
理性のタガが外れても肉体の限界を超えることは難しい。
だからシャロンは外部から制御することで、無理矢理限界を突破したのだ。
だが、最速では五連射が限界。それ以上放てば腕が二度と使い物にならなくなる。
ゆえにシャロンは直後に右手の宝石剣を繰り出した。
左手から展開された防御魔法を突き破る。
独特の炸裂音と共に、刃の突風が乱れ放たれる。
その炸裂音も一つでは無かった。
一つの音に聞こえてしまうほどの三連突き。
三連発の刃の突風が先に放たれた爆発魔法に追いつく。
次の瞬間、大型船の大砲は一斉に火を噴き、シャロンの爆発魔法も弾けた。
予想通り、すべてぶどう弾。
音速を超えた弾丸の雨。
ゆえに、それは感知能力者には鉄の群れが壁を成して迫ってくるように感じられた。
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