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第一章 火蓋を切って新たな時代への狼煙を上げよ
第四話 魔王戦(9)
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言われるまでも無くシャロンは動いていた。
全てを撒き散らさんと、光の嵐を放つ。
だが、予想出来ていたことだが、それは叶わなかった。
犬はすべて嵐で切り刻んだが、鳥は三羽討ち漏らした。
機動力がありすぎる。左右に大きく飛び逃げられたら、扇状に広がる嵐では全てを飲み込めない。
しかしそれでも目的は達した、シャロンはそう思っていた。
電源である魔王の手と繋がっている線は切れたからだ。
これで魔王の手からの起爆は出来ないはず、シャロンはそう確信しており、それは確かにその通りであったのだが、
「!」
一つ見落としていたことにシャロンは気付いた。
魔王は電源との接続を切られることなど読んでいたのだ。
だから魔王はもう一つの機能を付け加えていた。
それは、
(時限式!?)
一定時間の経過で自動的に爆発する機能であった。
左右にばらけて嵐を避けた鳥達が弧を描くように旋回し、シャロン達のほうに向き直る。
間を置かずにシャロンが嵐を放つ。
だがやはり全ては撃ち落とせない。
そして鳥が内蔵する赤い球はシャロン達に接近するにつれて膨張し、
「うわあぁっ!」「きゃあぁっ!」
シャロン達の前で炸裂した。
「次々と来るぞ!」
大盾で衝撃波をやりすごしたデュランが叫ぶ。
柱の陰から続々と、糸で編まれた鳥達が飛び立つ。
されど、唯一対処出来るシャロンは先の爆発で吹き飛ばされ、まだ立ち上がっていない。
なす術も無く、鳥達の特攻が炸裂する。
「ぐおおっ!?」「がっは!」
まるで絨毯爆撃。
炸裂音が連鎖し、鳴り止まない。
手数を重視しているためか、一つ一つの威力はそれほどでも無い。
が、
「ぐぁっ!」「いやぁっ!」
こうもお手玉のように吹き飛ばされ続けていたら時間の問題だ。
重量があり、大盾を持っているデュランだけがその地獄のような爆撃の嵐の中で踏みとどまれている。
ゆえに、鳥達の攻撃は自然とデュランに集中し始めた。
デュランの近くで次々と炸裂する。
「ぬおおおぉっ!」
気迫でその猛攻を耐えるデュラン。
だが、
(マズい!)
直後、サイラスの理性が警鐘を鳴らした。
鳥が身を寄せ合うように集まり始めたからだ。
いくら一つ一つが弱くとも、あれだけの数を同時にぶつけられたら――
サイラスの理性がそんな警告を映像という形で脳裏に映した直後、
「「「!」」」
響いた一発の銃声と共に、鳥の群れはその動きを止めた。
いつの間にか壁側に移動していたフレディが魔王を狙撃したのだ。
「糞!」
されどフレディはその功績に対して舌打ちした。
心臓を狙った。だが、外したのだ。
わき腹に穴が開いただけ。
ゆえに、
「貴様!」
魔王は怒りとともに反撃の光弾をフレディに放った。
しかしこれをフレディは柱の陰に隠れて回避。
同時に次弾の装填を開始する。
それを感じ取った魔王は攻撃を炎と爆撃に切り替えようとしたが、
「っ!」
直後、今度は複数の銃撃が魔王に対して鳴り響いた。
その痛みで魔王はようやく気付いた。
配下の部下達の数が少なくなっているのだ。
もう全滅寸前だ。
だから手の空いた者達が目標をこちらに切り替えたのだ。
全てを撒き散らさんと、光の嵐を放つ。
だが、予想出来ていたことだが、それは叶わなかった。
犬はすべて嵐で切り刻んだが、鳥は三羽討ち漏らした。
機動力がありすぎる。左右に大きく飛び逃げられたら、扇状に広がる嵐では全てを飲み込めない。
しかしそれでも目的は達した、シャロンはそう思っていた。
電源である魔王の手と繋がっている線は切れたからだ。
これで魔王の手からの起爆は出来ないはず、シャロンはそう確信しており、それは確かにその通りであったのだが、
「!」
一つ見落としていたことにシャロンは気付いた。
魔王は電源との接続を切られることなど読んでいたのだ。
だから魔王はもう一つの機能を付け加えていた。
それは、
(時限式!?)
一定時間の経過で自動的に爆発する機能であった。
左右にばらけて嵐を避けた鳥達が弧を描くように旋回し、シャロン達のほうに向き直る。
間を置かずにシャロンが嵐を放つ。
だがやはり全ては撃ち落とせない。
そして鳥が内蔵する赤い球はシャロン達に接近するにつれて膨張し、
「うわあぁっ!」「きゃあぁっ!」
シャロン達の前で炸裂した。
「次々と来るぞ!」
大盾で衝撃波をやりすごしたデュランが叫ぶ。
柱の陰から続々と、糸で編まれた鳥達が飛び立つ。
されど、唯一対処出来るシャロンは先の爆発で吹き飛ばされ、まだ立ち上がっていない。
なす術も無く、鳥達の特攻が炸裂する。
「ぐおおっ!?」「がっは!」
まるで絨毯爆撃。
炸裂音が連鎖し、鳴り止まない。
手数を重視しているためか、一つ一つの威力はそれほどでも無い。
が、
「ぐぁっ!」「いやぁっ!」
こうもお手玉のように吹き飛ばされ続けていたら時間の問題だ。
重量があり、大盾を持っているデュランだけがその地獄のような爆撃の嵐の中で踏みとどまれている。
ゆえに、鳥達の攻撃は自然とデュランに集中し始めた。
デュランの近くで次々と炸裂する。
「ぬおおおぉっ!」
気迫でその猛攻を耐えるデュラン。
だが、
(マズい!)
直後、サイラスの理性が警鐘を鳴らした。
鳥が身を寄せ合うように集まり始めたからだ。
いくら一つ一つが弱くとも、あれだけの数を同時にぶつけられたら――
サイラスの理性がそんな警告を映像という形で脳裏に映した直後、
「「「!」」」
響いた一発の銃声と共に、鳥の群れはその動きを止めた。
いつの間にか壁側に移動していたフレディが魔王を狙撃したのだ。
「糞!」
されどフレディはその功績に対して舌打ちした。
心臓を狙った。だが、外したのだ。
わき腹に穴が開いただけ。
ゆえに、
「貴様!」
魔王は怒りとともに反撃の光弾をフレディに放った。
しかしこれをフレディは柱の陰に隠れて回避。
同時に次弾の装填を開始する。
それを感じ取った魔王は攻撃を炎と爆撃に切り替えようとしたが、
「っ!」
直後、今度は複数の銃撃が魔王に対して鳴り響いた。
その痛みで魔王はようやく気付いた。
配下の部下達の数が少なくなっているのだ。
もう全滅寸前だ。
だから手の空いた者達が目標をこちらに切り替えたのだ。
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