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Ep4 真相の章(8)
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一週間後――
「次のニュースです」
あなたは実際に当事者となったその事件のニュースをディスプレイで見ていた。
画面の中にいる女性が喋り始める。
「山奥にある宿泊施設で、とても凄惨な事件が発生しました」
ドローンからの撮影だと思われる、上空からのペンションの映像が映し出される。
「二名の被害者を出したこの事件の容疑者は既に逮捕されており――」
そして画面の中の女性は警察から発表された情報について喋り始めた。
やはりあの男はオーナーでは無かった。オーナーは写真に写っていた老女のほうであった。
予想したとおり、男は事前に来ていた女連れの客であった。
だが、ペンションはその二人にとって良い思い出の場にはならなかった。
男は女と口論になり、殺してしまったのだ。
そしてそれを発見したオーナーまで、男は口封じをした。
そして男が必死になって痕跡を消していたところに、あなた達がやってきたということであった。
「容疑者は容疑についてほぼ全て認めているとのことです。それでは次のニュースに――」
そして内容が自分とは無関係のものになった瞬間、画面は別の番組に変えられた。
変えたのはあなたでは無かった。隣のベッドに寝ている友人であった。
あなたと友人は同じ病院の同じ病室に搬送されていた。
友人はチャンネルを次々と変え、好みの番組が無いことを確認すると、売店で買っておいた雑誌を手に取り、読み始めた。
友人はその雑誌のページをめくりながら口を開いた。
「もう雪山のペンションはこりごりだな」
これにはあなたも同意せざるを得なかった。
そしてやることが無いあなたはベッドの上で寝直すことにした。
入院生活ははっきりいって退屈の一言だ。
だが、怪我が治ったらまた仕事生活に戻るだけ。それはそれであまり面白くない。
だからあなたは、冬の有給消化がさらに延びたのだ、そう思うことにした。
友人も一緒にいる。そう考えるとこの退屈な時間もそれほど悪くない、そう思えたのだ。
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