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Ep2 友人とオーナーの章(7)
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静かに台所に入る。
空は暗雲でしかも吹雪いている。窓から差し込む月明かりすらないため室内は真っ暗だ。
だが、あいつの姿は見当たらない。
記憶を頼りに足を進める。
その途中、オーナーは思った。
武器は多いほうがいい。使わないにしても、相手に使われるよりは良い。
そう考えたオーナーは包丁が入っている引き出しを開けた。
指を切らないように、ゆっくりと手を入れ、音を立てないように探る。
しかしあるべきはずの手ごたえは無かった。
ここにあるはず。その記憶には絶対の自信があった。
なのに無いということは――理由は一つしか思い浮かばなかった。
「……っ」
オーナーの心に再び焦りの色が濃く滲む。
暗闇の中で二人の大人が斧と包丁でぶつかり合ったら、どっちのほうが勝率が高い?
オーナーは荒事に慣れているわけでも、その手の知識に詳しいわけでもないが、なんとなく包丁のほうが有利であるように思えた。
前に構えて体当たりされるだけで危ない。
この斧に切れ味はほとんど無い。ただの鈍器だ。勢いよく振らなければならない。
そしてこの斧による殺人は既に一回失敗している。
あの一撃はうまく入ったと思った。なのに殺しきれなかった。
ならば、結論は一つしか無かった。
ならば、どうすればいい?
まず第一にあいつはいまどこにいる?
階段を上がって二階にいったとは思えない。あの軋む音はしていない。
広間だろうか? まずはそれを確認しなければならない。
では窓から覗いてみよう、そう思ったオーナーは再び静かに裏口から外へ出た。
空は暗雲でしかも吹雪いている。窓から差し込む月明かりすらないため室内は真っ暗だ。
だが、あいつの姿は見当たらない。
記憶を頼りに足を進める。
その途中、オーナーは思った。
武器は多いほうがいい。使わないにしても、相手に使われるよりは良い。
そう考えたオーナーは包丁が入っている引き出しを開けた。
指を切らないように、ゆっくりと手を入れ、音を立てないように探る。
しかしあるべきはずの手ごたえは無かった。
ここにあるはず。その記憶には絶対の自信があった。
なのに無いということは――理由は一つしか思い浮かばなかった。
「……っ」
オーナーの心に再び焦りの色が濃く滲む。
暗闇の中で二人の大人が斧と包丁でぶつかり合ったら、どっちのほうが勝率が高い?
オーナーは荒事に慣れているわけでも、その手の知識に詳しいわけでもないが、なんとなく包丁のほうが有利であるように思えた。
前に構えて体当たりされるだけで危ない。
この斧に切れ味はほとんど無い。ただの鈍器だ。勢いよく振らなければならない。
そしてこの斧による殺人は既に一回失敗している。
あの一撃はうまく入ったと思った。なのに殺しきれなかった。
ならば、結論は一つしか無かった。
ならば、どうすればいい?
まず第一にあいつはいまどこにいる?
階段を上がって二階にいったとは思えない。あの軋む音はしていない。
広間だろうか? まずはそれを確認しなければならない。
では窓から覗いてみよう、そう思ったオーナーは再び静かに裏口から外へ出た。
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