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第六話 今年の夏も気前よく大胆に(1)

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   ◆◆◆

  今年の夏も気前よく大胆に

   ◆◆◆

 バイトはきつかった。
 とりあえずお金を貯めるという目標はあったが、いくら貯めればいいのかという数字は無かった。計算できていなかった。
 あればあるほどいい、そんな考えで続けていたがやはりしんどかった。ゴールが無いのだから当然だ。
 だから彼女が持ってきてくれる弁当がとてもありがたかった。
 なぜか夏休みに入っても彼女は弁当を持ってきてくれた。
 これはなにかお返しをしなくてはいけないなと思った。
 だから俺はちょっとした計画を立てた。
 それを実行するためには彼女の親から許可をもらう必要があったが、それは意外すぎるほどにあっさりと通った。
 さらに、俺は彼女のぶんまで全額負担するつもりであったが、さすがにそれは悪いと言われ、彼女の交通費などは出してもらえることになった。
 結果、計画は俺だけのものでは無くなった。彼女の親が交通ルートから宿泊先まで手配してくれることになった。
 そして計画は俺が最初に考えていたものよりも大きなものになった。
 それらの援助はありがたかったが、逆に悪い気もした。
 その計画は自分のためでもあったからだ。
 自分にご褒美をあたえるというのはやる気の維持に繋がる。
 それに、単純に心と体両方の休息が必要だとも思ったからだ。
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