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中等部編
第十一話 お金ってステキですよね? あ、違いますよ? そういう意味じゃないです。お金って生活に必要じゃないですか。それ以外のry(8)
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その言葉と共にエッジくんの心の声が響いた。
“赤く染めるバーストファング!”
声と共にエッジくんの両手が言葉通りに変わった。
白い輝きが赤へ。
炎だ! 手が燃えてる! 熱くないの?
それに、バースト!? バーストってことは爆発するの?!
わたしのその疑問に対しての答えは無く、エッジくんは突っ込んできた。
大きく逃げないと危ない! そんな気がする!
でもどう逃げる?! 右? それとも左?
気付けば、わたしは真後ろのフェンスに向かって跳躍していた。
「赤く染める」「バースト」この二つ言葉から、横に範囲が広い攻撃だと思ったからだ。
そしてわたしがフェンスにはりついた直後、目の前まで距離をつめてきたエッジくんはその技を繰り出した。
左手から赤い球を生み出し、右手の赤い爪でそれを切り裂きながらリングに叩きつける。
切り裂かれた球は花火のように弾けながら炎をリングの上にまき散らした。
フェンスを蹴って上へ逃げたわたしは、リングが赤く染まるその様子を見下ろしていた。
うわー、本当に言葉通りの技だ。上に逃げてなかったら危なかった。
ていうか、本人は熱くないのかな? 炎の中に立ってますが。
わたしのその疑問に対し、「問題無い」と答えるかのように、エッジくんはわたしを見上げて力強い視線を返してきた。
あ、拳を構えた。上に逃げたわたしを追撃する気だ。
ん? ということはヤバイのでは? 空中じゃ逃げる手段が――
「ぁう?!」
瞬間、「ゴチン」という音と共に視界に星が散った。
天井に頭をぶつけた! ビビって高く飛びすぎたせいだ!
ん? ちょっと待って? だったら――
(天井を蹴れば!)
軌道を変えながら急降下できる!
でもそれでもエッジくんの追撃を回避することはできないはず。
だったら、
(ぶつかるしかない!)
当たって、押しとおるのみ!
わたしがその決意を響かせながら天井を蹴ると、エッジくんも同時にリングを蹴って飛び上がった。
わたしとエッジくんの軌道が重なり、視線が交錯する。
そしてぶつかり合う瞬間、わたしとエッジくんは右手を同時に突き出した。
手をつなごうとするかのように、わたしとエッジくんの手の平が重なる。
瞬間、わたしとエッジくんの手の平の輝きは爆発的に増した。
周囲を白く染めるかのような輝きが、防御魔法に形を変える。
ぶつかりあった二つの白い傘は、同じ色の雷をまき散らしながら激しくせめぎ合った。
でもこのぶつかり合いの勝者はもう予想がついてる。なぜなら、
(わたしが有利!)
重力を味方につけているわたしと、重力に逆らってるエッジくん、魔力が五角ならばわたしが勝つ!
その思いを響かせながら、わたしはわたしはエッジくんを押しのけた。
リングに降りると同時に転がって着地の衝撃を殺す。
それから少しだけ遅れて、エッジくんもリングに降りてきた。
エッジくんと再び視線が交わる。
「もうやめにしないか?」その目はそう言っていた。
これにわたしは心の中で首を振った。
エッジくんのほうが強いことはもうわかってる。エッジくんはずっと手加減してる。
でも、もう少しこのじゃれ合いを続けていたい。
わたしはそんな思いを響かせた。
けど、エッジくんの気持ちは違っていたみたい。
できるだけ早く終わらせたい、そんな気持ちが伝わってくる。
だからか、エッジくんは再び構え、そして響かせた。
“灰色に侵す、ダーティファング!”
“赤く染めるバーストファング!”
声と共にエッジくんの両手が言葉通りに変わった。
白い輝きが赤へ。
炎だ! 手が燃えてる! 熱くないの?
それに、バースト!? バーストってことは爆発するの?!
わたしのその疑問に対しての答えは無く、エッジくんは突っ込んできた。
大きく逃げないと危ない! そんな気がする!
でもどう逃げる?! 右? それとも左?
気付けば、わたしは真後ろのフェンスに向かって跳躍していた。
「赤く染める」「バースト」この二つ言葉から、横に範囲が広い攻撃だと思ったからだ。
そしてわたしがフェンスにはりついた直後、目の前まで距離をつめてきたエッジくんはその技を繰り出した。
左手から赤い球を生み出し、右手の赤い爪でそれを切り裂きながらリングに叩きつける。
切り裂かれた球は花火のように弾けながら炎をリングの上にまき散らした。
フェンスを蹴って上へ逃げたわたしは、リングが赤く染まるその様子を見下ろしていた。
うわー、本当に言葉通りの技だ。上に逃げてなかったら危なかった。
ていうか、本人は熱くないのかな? 炎の中に立ってますが。
わたしのその疑問に対し、「問題無い」と答えるかのように、エッジくんはわたしを見上げて力強い視線を返してきた。
あ、拳を構えた。上に逃げたわたしを追撃する気だ。
ん? ということはヤバイのでは? 空中じゃ逃げる手段が――
「ぁう?!」
瞬間、「ゴチン」という音と共に視界に星が散った。
天井に頭をぶつけた! ビビって高く飛びすぎたせいだ!
ん? ちょっと待って? だったら――
(天井を蹴れば!)
軌道を変えながら急降下できる!
でもそれでもエッジくんの追撃を回避することはできないはず。
だったら、
(ぶつかるしかない!)
当たって、押しとおるのみ!
わたしがその決意を響かせながら天井を蹴ると、エッジくんも同時にリングを蹴って飛び上がった。
わたしとエッジくんの軌道が重なり、視線が交錯する。
そしてぶつかり合う瞬間、わたしとエッジくんは右手を同時に突き出した。
手をつなごうとするかのように、わたしとエッジくんの手の平が重なる。
瞬間、わたしとエッジくんの手の平の輝きは爆発的に増した。
周囲を白く染めるかのような輝きが、防御魔法に形を変える。
ぶつかりあった二つの白い傘は、同じ色の雷をまき散らしながら激しくせめぎ合った。
でもこのぶつかり合いの勝者はもう予想がついてる。なぜなら、
(わたしが有利!)
重力を味方につけているわたしと、重力に逆らってるエッジくん、魔力が五角ならばわたしが勝つ!
その思いを響かせながら、わたしはわたしはエッジくんを押しのけた。
リングに降りると同時に転がって着地の衝撃を殺す。
それから少しだけ遅れて、エッジくんもリングに降りてきた。
エッジくんと再び視線が交わる。
「もうやめにしないか?」その目はそう言っていた。
これにわたしは心の中で首を振った。
エッジくんのほうが強いことはもうわかってる。エッジくんはずっと手加減してる。
でも、もう少しこのじゃれ合いを続けていたい。
わたしはそんな思いを響かせた。
けど、エッジくんの気持ちは違っていたみたい。
できるだけ早く終わらせたい、そんな気持ちが伝わってくる。
だからか、エッジくんは再び構え、そして響かせた。
“灰色に侵す、ダーティファング!”
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