推しのトラウマメイカーを全力で回避したら未来が変わってしまったので、責任もって彼を育てハッピーエンドを目指します!

海老飛りいと

文字の大きさ
上 下
26 / 29

26.一緒に解決!

しおりを挟む
翌日からジョージも参加した。


レコードから楽譜を起こす作業から開始する。元々楽譜もあるのだがアレンジもしたい。全部の楽器用の楽譜が揃ったら合わせて調整をしていく。

楽器は音出しから入る。声楽は発声から。

キャサリンは元々の声が良いから発声をもっとやった方が良いな。

身体が楽器の私達はストレッチなども行う。

「王子、発声練習お願いしまーす」

ドレミの音階を1音ずつ上げて声を出す基本練習

「キャサリン喉開いて」

まだ硬いなあ。

「ちょっと失礼」

キャサリンのお腹に手を当てる。腹筋はぼちぼちだな。

クライスとカインが羨ましそうに見るのでサービスでガン飛ばしといた。嬉しそうなのが気持ち悪い。


「王子、ロングトーンもお願いしやーす」

「はいはい」

王子嬉しそうだなあ。


なるほどファからソ辺りがブレるね。丁度裏声との境目なんだな。

「キャサリンはファからソ辺りを家で自主発声ね。アルトはその辺の音階多いから」

「解ったわ!歌うの楽しい!」

嬉しそうで良かった。アルトはこのくらいの年齢ではなかなか大人っぽい声がいない。キャサリンは良い声だ。


「それから!カイン!クライス!何時に起きた?」

不服そうな顔をするとすまなさそうな顔をしながらも嬉しそう。

「声が起きてない」

睨むとやはり嬉しそう。キャサリンは横で苦笑している。

「やっぱドMって本当なのね」

と耳打ちして来た。私は困り顔で頷いた。


エミリアは出だしが他の管楽器が居ないのでほぼソロに近い。一生懸命練習している。上手いよなあ。


一方でジョージとルイスの弦楽器コンビ!上手い!

攻略対象者ハイスペック。ピアノ以外も行けるのか。

眺めて居るとルイスが不快そうにガン飛ばして来た。此奴は庶民が嫌いなんだろうか?私もついつい睨み返してしまう。


火花散りそうなのでこの辺で止めとこう。


今日の練習は1回合わせて終わった。何だかんだで途中休憩もしたけど6時間くらい学校に居た。

前世はアレだっただけど今世の歌を歌う生活も楽しい


帰りはお金持ち達はクラシックカー(この時代のこの世界では最先端)で御帰宅だ。

お迎えが来ている。

ルイスがふらっと車と逆方向へ歩いて行った。

ん?!んんんんん!!?

「単車だぁ!!」

テンションが一気に駆け上がる


「凄い凄い凄い!」

ルイスの方へ猛ダッシュ!

皆もどうした?と着いて来ている


「ルイス、買ったんだ?」

クライスが珍しそうにモーターサイクル(日本語ではオートバイ)を眺めている。

「乗りたい!乗りたい!お願いしやす!」

私はルイスに頭を下げる


「流石に女性には危ないですよ」

カインが宥めてくる。いやいや乗れるんだよ!


「ルナリー、これ高いですわよ」

キャサリンは気持ちは解ってくれているのだろうが確かに高いんだよなあ


「因みにおいくらくらい?」

単車をペタペタ触りながらルイスの方を見ると少し嫌そうな顔をしていた。

「ウェールズ家の年収くらい?か、それ以上?」

さらっと言いやがる。クソ!買えねえ!


「お願いします。乗せて下さい。ルイス様」

懇願してみる。


「乗せてあげれば?」

王子がルイスに声をかける。


「後ろになら。事故起こされても困るから」

ルイスは不服そうに言った。

「いいの?!それでも嬉しい!」

「学校の周り1周だけな」


ヘルメットをポンと渡される。この世界で乗れると思わなかったなあ。単車ぁぁ!

ルイスの後ろに乗る。テンションが上がり過ぎる。ワクワク。

エンジンがかかるとこの感覚!懐かしい!

「しっかり捕まってろ!」

ルイスに言われて、慌てて腰に手を回す。


風が気持ち良い!この流れる感覚!

「ひゃっほー」

声が漏れる!

「たーのしーい!」

身体が覚えてるなあ。カーブ曲がる感触。


「お前さあ!、、、」

ルイスが何か言った

「何ー?聞こえない!」

大声で叫ぶ

結局、何を言ったか解らず学校1周はあっという間に終わってしまう。

ルイスの背中が何だか懐かしい感じがした。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】100日後に処刑されるイグワーナ(悪役令嬢)は抜け毛スキルで無双する

みねバイヤーン
恋愛
せっかく悪役令嬢に転生したのに、もう断罪イベント終わって、牢屋にぶち込まれてるんですけどー。これは100日後に処刑されるイグワーナが、抜け毛操りスキルを使って無双し、自分を陥れた第一王子と聖女の妹をざまぁする、そんな物語。

乙女ゲームのヒロインですが、推しはサブキャラ暗殺者

きゃる
恋愛
 私は今日、暗殺される――。  攻略が難しく肝心なところでセーブのできない乙女ゲーム『散りゆく薔薇と君の未来』、通称『バラミラ』。ヒロインの王女カトリーナに転生しちゃった加藤莉奈(かとうりな)は、メインキャラの攻略対象よりもサブキャラ(脇役)の暗殺者が大好きなオタクだった。 「クロムしゃまあああ、しゅきいいいい♡」  命を狙われているものの、回避の方法を知っているから大丈夫。それより推しを笑顔にしたい!  そして運命の夜、推しがナイフをもって現れた。   「かま~~~ん♡」 「…………は?」    推しが好きすぎる王女の、猪突猛進ラブコメディ☆ ※『私の推しは暗殺者。』を、読みやすく書き直しました。

転生モブは分岐点に立つ〜悪役令嬢かヒロインか、それが問題だ!〜

みおな
恋愛
 転生したら、乙女ゲームのモブ令嬢でした。って、どれだけラノベの世界なの?  だけど、ありがたいことに悪役令嬢でもヒロインでもなく、完全なモブ!!  これは離れたところから、乙女ゲームの展開を楽しもうと思っていたのに、どうして私が巻き込まれるの?  私ってモブですよね? さて、選択です。悪役令嬢ルート?ヒロインルート?

生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~

こひな
恋愛
市川みのり 31歳。 成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。 彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。 貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。 ※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~

夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」  弟のその言葉は、晴天の霹靂。  アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。  しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。  醤油が欲しい、うにが食べたい。  レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。  既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・? 小説家になろうにも掲載しています。

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

転生令嬢、シスコンになる ~お姉様を悪役令嬢になんかさせません!~

浅海 景
恋愛
物心ついた時から前世の記憶を持つ平民の子供、アネットは平凡な生活を送っていた。だが侯爵家に引き取られ母親違いの姉クロエと出会いアネットの人生は一変する。 (え、天使?!妖精?!もしかしてこの超絶美少女が私のお姉様に?!) その容姿や雰囲気にクロエを「推し」認定したアネットは、クロエの冷たい態度も意に介さず推しへの好意を隠さない。やがてクロエの背景を知ったアネットは、悪役令嬢のような振る舞いのクロエを素敵な令嬢として育て上げようとアネットは心に誓う。 お姉様至上主義の転生令嬢、そんな妹に絆されたクーデレ完璧令嬢の成長物語。 恋愛要素は後半あたりから出てきます。

推ししか勝たん!〜悪役令嬢?なにそれ、美味しいの?〜

みおな
恋愛
目が覚めたら、そこは前世で読んだラノベの世界で、自分が悪役令嬢だったとか、それこそラノベの中だけだと思っていた。 だけど、どう見ても私の容姿は乙女ゲーム『愛の歌を聴かせて』のラノベ版に出てくる悪役令嬢・・・もとい王太子の婚約者のアナスタシア・アデラインだ。 ええーっ。テンション下がるぅ。 私の推しって王太子じゃないんだよね。 同じ悪役令嬢なら、推しの婚約者になりたいんだけど。 これは、推しを愛でるためなら、家族も王族も攻略対象もヒロインも全部巻き込んで、好き勝手に生きる自称悪役令嬢のお話。

処理中です...