【R-18】婚約破棄したかったので浮気してくださってありがとうございます

2話

　全くこの男は人を呼び出しておいて一体何をしてるんだ。
　いや結婚する気もないし好きでもないから盗み聞きもなかなか面白いかも。
　ここは1番楽しいところで入ってやろう。

「ソフィア！もうイキそうだ…」
「レオ様どうぞ中にっ」

　今だ！
　スッキリする寸前に邪魔してやる。
　バンッとわざと大きな音を立ててドアを開ける。

「レオあなた一体何をしているの？」

レオは情けなく腰をヘコヘコしていたが私に気がつくと慌ててソフィアから離れた。

「ふぁっ！？ルカ！？は…早かったな？」
「いいところで邪魔しちゃったみたいでごめんなさいねぇ？」
「い、いや違うんだルカ！俺はルカを愛してる！魔が差しただけなんだ！」

　ついさっき他の人に愛を囁いてたのはなんだったのかしらね。

「何の用事で呼び出したのか知らないけど婚約者呼んで直前まで盛ってるなんて頭どうかしてるわよね、ちょうどいいから私とは婚約破棄しましょう。そちらの方と婚約なさったら？」
「な、何故だ！こいつはただのメイドだぞ！俺の婚約者はルカだけだ！」
「絶対無理、さようなら」

　そう言って部屋を後にする。
　後ろで何か喋ってるが私には関係ない。
　それにしてもわざと怒ったふりをするのは疲れる～！
　でも婚約破棄できてよかった～！
　嬉しいので早速幼馴染に報告しよう！