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罪悪感 ③

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 それから僕はエマさん以外誰にも会わず、自室に篭った。

 毎日、1日に何度もサイモンは僕に会いにきてくれたけれど、「会えない」とエマさんに伝言してもらった。
 そうすると、サイモンは何通も手紙を書いてくれた。

 あのことには触れず、今日の出来事を書いてくれ、最後『体調はどうだい?心配している。ミカエルに会えなくて寂しい、一目でいいから会いたい。愛している』と書いてくれていた。
 僕はそんなこと言ってもらえる人間ではない。
 サイモンに話しかけることも視界に入ることも、許されない存在だ。

 僕ができることは謝ること。
『ごめんなさい』そう手紙に書く以外、僕にできることはなかった。

 そんな時、ルーカス様からこの前書いた手紙の返事が届いた。
 その手紙には、ルーカス様もミカに会えないことが寂しいと書かれていた。

 でもミカに対して僕が負い目や申し訳なさを、感じることもないとも書かれていた。
 ミカは僕と兄弟で幸せだったと思うとも、書いてくださった。
 ミカは本当にそう思ってくれていたか今ではわからないけれど、ルーカス様の言葉に救われた。

 返事を書かないと。
 そう思ったけれど、書けることがない。

 なので、手紙をくれたことに対して感謝していると、そして僕は元気です。
 ミカはルーカス様と文通できたことが、一番嬉しかったと思います。
もしかしたら僕は遠くに行くかも知れないので、返事を書けるのは、これが最後になることをお許しください。

と書いて、手紙を出してもらった。

 僕がオリバー家から追い出されたら、ルーカス様とのやり取りもこれでおしまい。
 この前は薬で無理やりヒートを起こしたけれど、本当なら次のヒートがくるのが1週間後。
 もし1週間後ヒートがくれば、妊娠していないということ。
 そうなったら僕は、この家から出て行こう。

 あと1週間で僕のこれからが決まる。
 これからの道がわかれば、この心の痛みは消えるのだろうか……?
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