上 下
50 / 105

飴と薔薇の媚薬 ④

しおりを挟む
「なんて綺麗なんだ……」
 サイモンは僕を抱き抱えベッドのヘリに座ると、向かい合うように膝の上に座らせる。

 先程達したばかりなのにサイモンの楔はもう硬くなり、僕の蕾に刺激を与える。
「もうおっきくなってる」
 わざと双丘をサイモンの楔に擦り付ける。
「誰のせいだと思ってる」
 カリッと僕の乳首を甘噛みし、乳首から電流が流れた。

「僕の…せい?」
「ああ。今日はやめてと言っても、やめてやれそうにない」
 そう言いながら乳首を吸われ、指先でピンピンと弾かれて体が仰け反った。

「あ…あっ、そん、な…っ!」

 指先と舌で乳首を入念に愛撫され、腰がガクガク震える。

「こんなの、知ら、ない…ぃぃ……っ」

 いつも虐められている乳首だけれど、こんなに切羽詰まったような快感は初めて。
 これも全部、媚薬入の飴せい?

「サイ、モン…、前も、おしりも…触っ…てぇ…ぁぅぅ…っ」

 苦しいほどに熱をもった楔を、サイモンの腹に擦り付けると、
「今日は一緒に気持ちよくなろう」
 サイモンは僕の楔と自分の楔を合わせる。
「ミカエル、俺のものと自分のも、一緒に握れる?」
 言われた通りに2人の楔を握ろうとしたけれど、片手では無理なので両手で2人の楔を掌で包み込む。

 僕のなのかサイモンのなのか、それとも2人のなのか、白蜜が楔と掌の間に入り、ヌルヌルと滑りを良くする。
 その間にサイモンは、ベッドの横に置いてあったオイルの瓶に手を伸ばす。

「それ、今日買ったオイル?」
「そうだよ。俺の見立てが間違っていなければ……」
 サイモンは自分の手にオイルを塗り込むと、そのままプツリと後の蕾に指を入れた。

「ああっ…!」

 いつもと違う刺激が媚肉に広がる。
「サイモン…何だか、おしりの中、熱い…」
「やっぱり」
 ニヤリとサイモンは口角を上げる。
「このオイル、媚薬入りだ。しかも飴よりも強力。この媚薬入りのオイルで、ミカエルの中をグチュグチユしたら、どうなるんだろうね」
 耳元で囁かれ甘噛みされ、ぺろりと舐められ、腰から砕けそうになった。

 言葉通り、サイモンは媚薬入のオイルと奥から溢れ出る蜜を、グチュグチュと耳を塞ぎたくなるような卑猥な音を鳴らしながら掻き回す。

「ひぃやぁぁ…、ああ……ふ、ぅん…」

 サイモンの指の付け根まで押し込まれ、届く範囲の媚肉を押し広げられる。

「前、前も……、お願、い…」

 後ろだけで達したことがなく、同時に責められないとイきたくてもイけない。
「前は自分でするんだよ」
 優しい声で言われたが、言葉の意味が分からない。
しおりを挟む
感想 158

あなたにおすすめの小説

僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました

楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたアルフォン伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。 ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。 喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。   「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」 契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。 アルフォンのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。

初心者オメガは執着アルファの腕のなか

深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。 オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。 オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。 穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

5回も婚約破棄されたんで、もう関わりたくありません

くるむ
BL
進化により男も子を産め、同性婚が当たり前となった世界で、 ノエル・モンゴメリー侯爵令息はルーク・クラーク公爵令息と婚約するが、本命の伯爵令嬢を諦められないからと破棄をされてしまう。その後辛い日々を送り若くして死んでしまうが、なぜかいつも婚約破棄をされる朝に巻き戻ってしまう。しかも5回も。 だが6回目に巻き戻った時、婚約破棄当時ではなく、ルークと婚約する前まで巻き戻っていた。 今度こそ、自分が不幸になる切っ掛けとなるルークに近づかないようにと決意するノエルだが……。

キンモクセイは夏の記憶とともに

広崎之斗
BL
弟みたいで好きだった年下αに、外堀を埋められてしまい意を決して番になるまでの物語。 小山悠人は大学入学を機に上京し、それから実家には帰っていなかった。 田舎故にΩであることに対する風当たりに我慢できなかったからだ。 そして10年の月日が流れたある日、年下で幼なじみの六條純一が突然悠人の前に現われる。 純一はずっと好きだったと告白し、10年越しの想いを伝える。 しかし純一はαであり、立派に仕事もしていて、なにより見た目だって良い。 「俺になんてもったいない!」 素直になれない年下Ωと、執着系年下αを取り巻く人達との、ハッピーエンドまでの物語。 性描写のある話は【※】をつけていきます。

獣人王と番の寵妃

沖田弥子
BL
オメガの天は舞手として、獣人王の後宮に参内する。だがそれは妃になるためではなく、幼い頃に翡翠の欠片を授けてくれた獣人を捜すためだった。宴で粗相をした天を、エドと名乗るアルファの獣人が庇ってくれた。彼に不埒な真似をされて戸惑うが、後日川辺でふたりは再会を果たす。以来、王以外の獣人と会うことは罪と知りながらも逢瀬を重ねる。エドに灯籠流しの夜に会おうと告げられ、それを最後にしようと決めるが、逢引きが告発されてしまう。天は懲罰として刑務庭送りになり――

ふしだらオメガ王子の嫁入り

金剛@キット
BL
初恋の騎士の気を引くために、ふしだらなフリをして、嫁ぎ先が無くなったペルデルセ王子Ωは、10番目の側妃として、隣国へ嫁ぐコトが決まった。孤独が染みる冷たい後宮で、王子は何を思い生きるのか? お話に都合の良い、ユルユル設定のオメガバースです。

巻き戻りした悪役令息は最愛の人から離れて生きていく

藍沢真啓/庚あき
BL
婚約者ユリウスから断罪をされたアリステルは、ボロボロになった状態で廃教会で命を終えた……はずだった。 目覚めた時はユリウスと婚約したばかりの頃で、それならばとアリステルは自らユリウスと距離を置くことに決める。だが、なぜかユリウスはアリステルに構うようになり…… 巻き戻りから人生をやり直す悪役令息の物語。 【感想のお返事について】 感想をくださりありがとうございます。 執筆を最優先させていただきますので、お返事についてはご容赦願います。 大切に読ませていただいてます。執筆の活力になっていますので、今後も感想いただければ幸いです。

僕はあなたに捨てられる日が来ることを知っていながらそれでもあなたに恋してた

いちみやりょう
BL
▲ オメガバース の設定をお借りしている & おそらく勝手に付け足したかもしれない設定もあるかも 設定書くの難しすぎたのでオメガバース知ってる方は1話目は流し読み推奨です▲ 捨てられたΩの末路は悲惨だ。 Ωはαに捨てられないように必死に生きなきゃいけない。 僕が結婚する相手には好きな人がいる。僕のことが気に食わない彼を、それでも僕は愛してる。 いつか捨てられるその日が来るまでは、そばに居てもいいですか。

処理中です...