【完結】たとえ彼の身代わりだとしても貴方が僕を見てくれるのならば… 〜初恋のαは双子の弟の婚約者でした〜

葉月

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結婚初夜 ⑨

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「サイモンの、イジワル…」

 振り返る睨むと、
「ああ、もう俺が限界だ」
 サイモンは弱いところを3本の指で、責め立てる。

 やっと与えられた享楽に、身体が粟立つ。

「サイモン……、そこ…そこ、気持ち…いい…ぁぁぁ……ッ」

 そう訴えるのに、サイモンの指はまた抜かれそうになる。

「やだぁぁ……」

 泣きながら訴えると、
「じゃあ、自分で腰、あげられる?」
 せっぱ詰まった顔でサイモンに見つめられる。

 返事をする代わりに、身体の全力を使って腰をあげる。
「いい子だ」
 背中にキスをされたと思うと、楔を握られ前後に扱かれた。

 指で媚肉を押し上げられたり蕾を開かされたり、楔の先端から付け根まで上下にいじめられている。

「何か…なにか……きちゃ…うぅぅ…っ!」

 身体の中で蠢いていた熱い塊が、楔の一番奥に集まり今にも吹き出しそうだ。
「それをイクって言うんだよ。さぁ言ってごらん。言えたらイかせてあげる。でも言えなかったら……」
 言葉に出さなくても、わかった。
 言えたら先ほどの、あの強烈な刺激が身体中を巡る。
 でも言えなければ、あの刺激は与えられない。

「ミカエル、言ってごらん」
 弱いところいじめる指も、楔を扱きあげるスピードも増していき、

「やっ…あぁ……、イっク……、イっちゃ……、あああぁぁぁ……——っ!」

 ビクン、ビクンと腰が大きく上下し、内腿を痙攣させながら、今度こそベッドに倒れ込んだ。

「挿れるよ」
 蕾にサイモンの楔の先端があてがわれる。
 それはどう言うことなのかわかった。
 これからサイモンと一つになって、番になるんだ……。

 ずっと、ずっと好きだったサイモン。
 これからはただのパートナーではなく、強い絆がある永遠のパートナー。
 幸せすぎて、胸がはち切れそうだ。

「愛してるよ、ミカエル……」
 サイモンがそう囁いた時、僕の脳裏にある映像と声がした。

ーサイモンのパートナーになるのは、レオじゃない。僕だよー

 ミカの声だ。
「ダメ!!」
 咄嗟に僕は右手で自分の頸を隠した。
「お願いサイモン、噛まないで!」
 僕は泣きながら叫んでいた。
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