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伊吹の話と、蒼の話 ① ー伊吹sideー
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「それより伊吹くんの事、教えて」
話を逸らすかのように、勇気は伊吹に言った。
「俺の事ですか?」
「そう、伊吹くんの事。例えば…好きな食べ物とか……あとは……。なんでも」
次の質問が思い浮かばないというように、勇気は笑ってごまかす。
菊池先生、わざと違う話題を俺に振って、お兄さんの話で俺が申し訳なく思わないように、してくれてるんだ…。
「好きな食べ物は『黒枝豆』で、好きな飲み物は『お砂糖入りのホットミルク』です」
「‼︎枝豆に甘いホットミルクが好き⁉︎なんだか…すごいね…」
何が凄いのか伊吹にはわからなかったが、とりあえず笑われなかったので、伊吹はほっとした。
だいたい、これ言うと笑われるもんな…
「黒枝豆って、またレアな枝豆が好きなんだね」
なぜか、勇気は枝豆に食いつく。
「中の薄皮が少し黒くて、枝豆自体は緑なんです。甘味もあって美味しいですよ!」
「聞いてるだけで美味しそう。ビール飲みたくなってくる」
勇気が興味を示してくれたことが嬉しくて、伊吹はどんどん話し出した。
話を逸らすかのように、勇気は伊吹に言った。
「俺の事ですか?」
「そう、伊吹くんの事。例えば…好きな食べ物とか……あとは……。なんでも」
次の質問が思い浮かばないというように、勇気は笑ってごまかす。
菊池先生、わざと違う話題を俺に振って、お兄さんの話で俺が申し訳なく思わないように、してくれてるんだ…。
「好きな食べ物は『黒枝豆』で、好きな飲み物は『お砂糖入りのホットミルク』です」
「‼︎枝豆に甘いホットミルクが好き⁉︎なんだか…すごいね…」
何が凄いのか伊吹にはわからなかったが、とりあえず笑われなかったので、伊吹はほっとした。
だいたい、これ言うと笑われるもんな…
「黒枝豆って、またレアな枝豆が好きなんだね」
なぜか、勇気は枝豆に食いつく。
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