αとβとΩと俺 〜αの番には運命のΩがいて… βの俺が出来ることは…〜

ーーどうしても… ① 蒼sideーー

送信者を見ると『柚』とある。
蒼は急いでメールを開けると…

『蒼助けて。急にヒートになった』

それだけだったが、柚が危険にさらされているのは分かった。

俺に連絡してきたってことは、孝司さんとは一緒じゃないって事で……
もしかして……外にいる⁉︎

それを見た蒼の表情が驚きに変わっていく。

「伊吹、ちょっと出てくる‼︎」
蒼は急いで上着を手に取る。
「え⁉︎今日、俺と家でゆっくり過ごすって言ってたじゃん‼︎」
「ごめん！それどころじゃなくなった」

！！
しまった‼︎

蒼は伊吹に言ってしまったことを後悔した。
『それどころじゃなくなった』と………
言ってしまってから後悔しても、もう取り消せない。