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ーーヒートとラット① 蒼sideーー
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「やったー‼︎決まりだね‼︎」
喜んだ柚が蒼の手を握った。
そのとたん……
!!!!!!!!
ブァー!!とすごい量の甘いフェロモンが放出された。
しまった‼︎
遅かった‼︎
そう思うより先に蒼の体内での本能が弾けた。
体が自分のものでないかのように熱くなり、胸が苦しい。
吐く息も吸う息でさえ熱く感じ、
体の奥からの疼きが止まらない。
辺りにモヤがかかり、胸を押さえてうずくまる柚しか目に映らなくなり、蒼の楔が一気に硬く大きくなっていく。
今すぐにでも柚に飛びかかり、
服を脱がせ、
あらわになった裸体に襲いかかりたい‼︎
そして俺のモノを柚の中に挿れて、喘ぎ快楽から悶える柚の中に、俺の精を解き放ちたい。
柚を閉じ込めて、2人で終わりなき快楽へと落ちていきたい‼︎
反応した身体が柚に飛びかかろうとした時、
「蒼‼︎」
緊迫した表情で自分の名前を呼ぶ伊吹の顔が、もやのなかから見えた。
‼︎‼︎
伊吹‼︎‼︎
伊吹の姿を見て、本能のまま柚を襲いそうになった自分に気がついた。
ダメだ‼︎‼︎
これはフェロモンの仕業で、俺が柚を抱きたいんじゃない‼︎
俺は…
俺は………‼︎‼︎
蒼は理性を保とうと顔を歪め、奥歯を噛みしめ、もがくように胸元の服を握りしめた。
薬さえあれば‼︎
薬⁉︎⁉︎
鞄の中に‼︎‼︎
「……っして…」
蒼が喉の奥から絞り出すような言葉を発した。
「え⁉︎」
「俺の鞄から、薬出して!!」
蒼はありったけの力を振り絞り、伊吹に向かって叫んだ。
お願いだ‼︎
気付いてくれ‼︎
慌てた伊吹が蒼の鞄から、ラット抑制剤を出すと蒼はそれを奪い取り、震える手で規定量など考える間もなく掌に出てきた薬を口に運び、そのまま飲み干した。
いつもの量の何倍だろう?
薬の効果は急激に出始め、過剰摂取によるものか蒼がよろめいた。
喜んだ柚が蒼の手を握った。
そのとたん……
!!!!!!!!
ブァー!!とすごい量の甘いフェロモンが放出された。
しまった‼︎
遅かった‼︎
そう思うより先に蒼の体内での本能が弾けた。
体が自分のものでないかのように熱くなり、胸が苦しい。
吐く息も吸う息でさえ熱く感じ、
体の奥からの疼きが止まらない。
辺りにモヤがかかり、胸を押さえてうずくまる柚しか目に映らなくなり、蒼の楔が一気に硬く大きくなっていく。
今すぐにでも柚に飛びかかり、
服を脱がせ、
あらわになった裸体に襲いかかりたい‼︎
そして俺のモノを柚の中に挿れて、喘ぎ快楽から悶える柚の中に、俺の精を解き放ちたい。
柚を閉じ込めて、2人で終わりなき快楽へと落ちていきたい‼︎
反応した身体が柚に飛びかかろうとした時、
「蒼‼︎」
緊迫した表情で自分の名前を呼ぶ伊吹の顔が、もやのなかから見えた。
‼︎‼︎
伊吹‼︎‼︎
伊吹の姿を見て、本能のまま柚を襲いそうになった自分に気がついた。
ダメだ‼︎‼︎
これはフェロモンの仕業で、俺が柚を抱きたいんじゃない‼︎
俺は…
俺は………‼︎‼︎
蒼は理性を保とうと顔を歪め、奥歯を噛みしめ、もがくように胸元の服を握りしめた。
薬さえあれば‼︎
薬⁉︎⁉︎
鞄の中に‼︎‼︎
「……っして…」
蒼が喉の奥から絞り出すような言葉を発した。
「え⁉︎」
「俺の鞄から、薬出して!!」
蒼はありったけの力を振り絞り、伊吹に向かって叫んだ。
お願いだ‼︎
気付いてくれ‼︎
慌てた伊吹が蒼の鞄から、ラット抑制剤を出すと蒼はそれを奪い取り、震える手で規定量など考える間もなく掌に出てきた薬を口に運び、そのまま飲み干した。
いつもの量の何倍だろう?
薬の効果は急激に出始め、過剰摂取によるものか蒼がよろめいた。
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