【完結】偽りの花嫁 〜すり替えられた花嫁は冷血王子から身も心も蕩けるほどに溺愛される〜

葉月

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初夜 ⑩

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「アレク……様」
 徐々に高みに上り詰めそうになった時、

 え?

 楔の根本をきゅっと握られ、あの蜜を解き放つ快楽が止められてしまう。

 どうして……?

 涙目になりなが見つめると、アレク様は枕元にあった小瓶を取り出す。

「初めは違和感があるかと思うが、すぐによくなる」

「あっっ!」

 四つん這いにさせられると、アレク様が小瓶からトロトロとした液体を掬い取り、僕の後孔に指をあてがいながら。後ろの蕾にねっとりと液体を塗り付ける。アレク様の指が僕の中にぬぷっと入ってきて、内壁を指で擦る。

 初めて味わう違和感。

「何だか……変な感じがします……」

 内臓を押し上げられる……そんな感覚。
「そうか。それではこれを試そう」
 アレク様は一度中から指を抜き、先程とは違う小瓶から赤透明の液体を指に絡ませると、また僕の中に指を入れる。
 アレク様の指は、何かを探すように僕の中で蠢く。

「アッ!」

 ある部分をひと押しされただけで、身体がビクンっと揺れる。

「ぁぁ……っ」

 先ほどとは全く違う感覚。
 アレク様の指が入ってくるたび中が熱く、媚肉を撫でられると、そこが燃えるように熱くなる。その熱は身体の芯まで熱くしていくよう。

「アレク様……変、変です……」

「これは媚薬入りのオイルだ。どうだ?痛いか?」
 そう訊きながらも媚肉を指の腹で押し上げる。

「痛く…ないです……。でも……アッッ……!」

 ある場所を押し上げられた時、身体がとび跳ねる。

「ここか」
 アレク様はニヤリと笑うと、また同じ場所をゆっくりと押す力を強めながら媚肉に指を押しあげる。

「はぁぁ、ぁぁ……はぁン……」

 同じ場所に指を押し込まれるたびに、腰は飛び上がり目の前が真っ白になっていく。

「アレク様……そこは、そこは……やっ、あ……ぁぁ」

 今まで感じたことのないビリビリとした感覚が中から生まれて、身体は弓形に反りかえる。
「ここがユベールの弱いところだ」 

ー弱いところ?ー

 そう訊き返したかったのに、押し込められるたび口からは甘い声ばかり発せられ、何も話せない。

「気持ちいいか?」
 アレク様は二本の指も僕の中に入れ、今度は撫でるように弱いところを刺激する。

「っ……やっ……あッ、んん…っ」

 もどかしく焦ったい刺激。
 無意識にアレク様の指を弱いところに押し当てようと、腰を振ってしまう。

「可愛いやつめ」
「ひやぁぁ……ッ!」

 僕の媚肉を責めるアレク様の指がまた一本増えた。ぷくりと膨らんだ弱いところを二本の指で挟み込まれ、もう一本の指で小刻みにノックされ、悲鳴にも似た喘ぎ声を発してしまった。

「いい声だ……。もっと鳴いてみろ」
「ふぁっ……あっンン……っ」

 弱いところを挟み込まれながらノックされ、意識が飛びそうになるほどよがると、アレク様は中一度指を抜き取り、媚薬入りの潤滑油をたっぷりと指にすり込み、また媚肉の中に媚薬を塗り込みよがらせる。
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