【完結】それでも僕は貴方だけを愛してる 〜大手企業副社長秘書α×不憫訳あり美人子持ちΩの純愛ー

葉月

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愛おしいということは、愛しているということは 〜内藤昴 スピンオフ〜

重なる ⑤

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「愛してるよ圭太」
「昴さん、愛しています」
 唇と唇が重なる。

 初めてキスをするような、初々しいキス。
 でもそうかもしれない。
 俺にとって、心から愛する人とのキスは、今、圭太とのキスが初めてだ。
 そう思うと、急に恥ずかしくなって、むず痒くなって、顔が赤くなるのが自分でもわかった。

「昴さん、照れてるんですか?」
「まぁ、そうなる……」
「俺にあんなことしておいて?」
「まぁ、そうなる……」
「昴さん、俺あんなことあったけど、触られたりもしたけど、大事なところは全部守りました。だから俺の初めては、全部昴さんが教えてくれました」
「……」
「これからもいっぱい、昴さんで満たしてください」

 そう言って圭太は脚を大きく開き、楔も蕾も丸見えとなる格好となり、楔からは蜜が、熟れた蕾は紅く熟し、俺を待ち侘びている。
   

「挿れるよ」
 圭太がこくりと頷いた。
 蕾に先端をあてがい、ズブズブと中に入れていく。
 あんなに柔らかくなりまでほぐしたのに、中はキツすぎる。
「痛くないか?」

「気持ち…ぃぃ……」

 吐息と一緒に圭太が呟く。
 それでも圭太を傷つけたくなくて、ゆっくりゆっくりな奥に進んでいく。

 圭太の弱い部分を俺の楔が擦ると、「あっ…!」と圭太が小さく喘ぐと、美肉が俺の楔を締め付け、動いていないのに射精しそうになる。

「そんなに、締めたら、俺が、持たないよ」

「も、って……」

 もってって言われても……。
 圭太は初々しいのか、煽るのが上手なのか……。
 俺には手に負え無さそうだ。
 それなら俺は、圭太の言いなりになろう。

 イキそうになるのを我慢し、圭太の暖かく震える美肉を掻き分け奥深くに楔を差し込む。
 半分と少し飲み込まれたところで、楔の先端に暖かく柔らかなものが当たる。

 もしかして……。

 ぐいっと押し込むと、

「は、ああっ!」

 圭太が腰をのけぞらせた。
 もしかしてここが圭太の最奥?
 あまりこの奥をしたら、圭太が壊れてしまうかもしれない。
 圭太の中が俺の形に馴染むまで、じっとしていると、圭太が俺の楔をより飲み込もうと、腰を後ろに突き出してきた。

「っつ」

 美肉にどんどん飲み込まれていく快楽に、飲み込まれそうになる。

「そんなにしたら、中、壊れる、ぞ」

 圭太の腰を離そうとしても、圭太はもっと深く飲み込もうとする。

「だって、昴さん……全部…入って…ない…」

 自分から最奥の壁に俺のを押し当て、楔の先からはちょろちょろと蜜を流している。

「だからって初めてなのに、そんなことしたら……」
 そう言うと、
「酷くしてって…言ったのに……」
 圭太ははらはらと涙を流す。

 大事にしたいのに。
 初めてだから、ずっとずっと優しくしたいのに。
 
「優しくしたいって我慢してたのに……、知らないからな」

 圭太の腰を両手で掴み、勢いに任せて楔を根本まで挿れ、最奥の壁に先端を押し込める。

「あっ…あっ…あっ…あっ…」

 その度に圭太の短い喘ぎ声が発せられ、ぴゅくぴゅくと小刻みに少量の蜜が放たれる。

「圭太は甘イキが好きなんんだな。でも俺はもっと乱れながらイク姿が見たい」

 ずるずると楔を蕾まで抜くと、勢いよく奥まで挿入する。
 すぐに窄まってしまう美肉をこじ開け、カリで弱いところを入念に捏ね、絡みついてくる圭太の美肉の最奥の壁に先端を押し付ける。
 強弱をつけ律動すると、

「あっ、あっ、イク…イっちゃぅぅ……やぁ……ッ!」

 シーツに勢いよく白濁した蜜を吐き出しながら、圭太は達する。
 その度に腰を限界までそらせ、はしたなく尻を振るわせる。
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