俺のスパダリはギャップがすごい 〜いつも爽やかスパダリが豹変すると… 〜

葉月

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俺のスパダリはギャップがすごい ー立花蓮sideー

カレー

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帰りが遅くなったな…

蓮が家に着いたのは時計の針が10時を回った頃だった。
「蓮、おかえり。こんな時間まで大変だったね」
玄関を開けると真司が蓮を出迎えてくれる。
「ただいま。真司が出迎えてくれるって、本当に嬉しい」

いつもは静かなこの部屋で、真司が居てくれる。
なんて幸せで、暖かい気持ちになるんだろう。

玄関先で蓮に抱きしめられた真司は赤面していた。

それにしても…

「あれ?真司、いい匂いがするんだけど…」
真司の肩に顔を埋めていた蓮が、部屋のなかを見回した。
「今日、俺の方が先に仕事終わったから、カレー作っておいた」
「え⁉︎つくってくれてたの⁉︎」
「ルーは市販のだから、味は大丈夫だと思うけど…」

俺を帰りを待っていてくれている間に⁉︎

「ありがとう‼︎早速いただくよ‼︎」
「温めておくから、一緒に食べよ」

ということは…
真司はまだ食べてなくて、

蓮はもう一度時計を確認した。

やっぱり10時を過ぎている。
仕事後はお腹も空いてると思うのに…

「真司、今10時すぎだよ…先に食べててくれてたら…」
「俺が一緒に食べたかったから待ってただけ。ほら蓮。用意してきて」
真司から優しい笑みが溢れた。
「ありがとう真司。でも、無理だけはしないでね」
蓮は真司の額に優しくキスをすると、家の中に入って行った。


「それでマンションはどうなった?」

蓮は出来るだけ真司が自分のマンションで暮らさないかと、心の中では願っていた。
「それが…しばらく工事が入るみたいで…」
真司が申し訳なさそうに言うと、
「それなら、いつまでも泊まってくれよ」
間髪入れずに蓮が答える。
「え…でも、蓮の仕事に支障が…」
「でないよ。真司、工事が終わるまで、ここにいて」
蓮が微笑むと、
「ありがとう」
真司も嬉しそうに微笑んだ。
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